格ゲー烈伝 その弐 予感
時はストⅡ時代から一年後
なんと世間ではストⅡが更に進化した「ストⅡターボ」というものが発売されていた
気付かぬ内に親父が自宅でプレイしており 前回以上に熱の入ったゲームとなる
前回との違いはなんと!!あのストⅡでは使えなかった四天王がプレイ可能となっていた!!
それだけでなく同キャラ対戦が裏技なしに使用可能になっているではないか!
ターボというだけありスピードもよりリアルタイムな流れとなり熱さが増した!!
俺には一つ上の姉がいて親父と毎日 三人仲良くプレイしていた
そして親父がストⅡターボで大会を開くといい友達をよんでこいとの事に
記憶にはないが小野川君 平岡君はなぜか来なかった
んで大会当日来たのはたった一人
一番の近所で警察官の息子の畑服君
彼の親父は警察官の上役だけに家の生活も恵まれたものであった
おもちゃは何でもあるしあの高額なネオジオのハードまで持っていたくらいだ…
そんな日頃から恵まれたやつに一発かましたくて疼いていた
姉はチュン・リー
畑服君はリュウ
そして俺はダサかっこいいガイル
対戦は無条件でリーグ戦となった
いきなり俺と畑服君のバトルとなる…
俺はとにかくしゃがみタメでサマーソルドキックを狙う一方
これがうまいくらいにはまってくださる警察官のおぼっちゃま君は(苦
しかし親父が合間を縫っていらない発言…
「畑服君気をつけろ!そいつがしゃがんだら飛んじゃダメだ」と…
怒チクショウいらねぇ事言いやがってこのくそ親父が!!
作戦は台無しでもうソニックブームもためる暇もなく肉弾戦に…醜い内容だった…
強パンチ強キックのぶつかり合い…まさに小学生の喧嘩でしたな…
結果俺が勝つ事ができて
次戦は姉と畑服君となる…
まさかの姉がかな~り圧している!!チュンリーには特殊技が多く
「めくり」や空中追加入力となる「踏みつけ」があるため畑服君は翻弄させられあっという間に姉の勝利…
まさかこんなつえぇ奴が隣にいたとは…こりゃワシも流石にピンチじゃと思い いよいよ決勝が行われた
始まるなり姉のめくり技炸裂…幸いにも攻撃力はとぼしいので強攻撃で刺し返す
が!しかし…おぞましい光景が!
そう…
百烈キックである…密着状態からのクリティカルヒットで速攻あの世行き…ガイルの
「う~お う~お う~お」という断末魔だけが響き渡る…
うそだろ…女に負けることが男の中では最上級にくやしいんだ!
負けてたまるかよおおぉ!
2ラウンド目はガイルのゴリ押し強攻撃と空中投げを織り交ぜ勝利…
もはやこの相手に知り尽くされたサマーソルドキックなど通用しないことは言うまでもない
最終ラウンド
俺にとって試合という緊張感はここで味わうことができた
姉はビビッたのか百烈キックをしたまま動かない!
しめた!こやつ これをしていれば俺がオートでひっかかるとでも思ったか!!と初ソニックブームを打ち込む!!
ヒットーーーー!!
ズバシィィ!!とにぶいヒット音が響く…
オラオラオラオラオラオラオラオラ!!
俺は間合いを縮め強攻撃で暴れまくる!
が!姉も暴走に入り強攻撃を連発…
お互いのライフがもうほぼない!こうなったら!!
姉はめくりを出そうとジャンプしたその瞬間…
鮮やかなサマーソルドキックがクリティカルヒット
勝負あった…
親父は勝負がついたとたんに子供たちに
ゲーム会社のキャラ入りの金のコインをくれた
「はい おめでとう」と
俺は勝利した時のふかい味わいとともにサプライズなコインも手に入れ絶頂モードにはいってしまった(苦
そして子供たちの小さなストⅡターボの大会は幕を閉じたのであった…
小野川君と平岡君が来ていたらどうなっていたのだろうか…
とあまり考えたくもない今日この頃
~続く~
格ゲー烈伝 その壱 暴力ゲーム暴力少年たち
そう…爆発的ヒットとなり社会現象にまでなったあの名作
「ストリートファイターⅡ」
当時俺は保育園生…
地元のかずき兄ちゃんとよばれる子供たちから人気のあった人のところへ
保育園が終わってから一人でよくテレビゲームをしに行ったものだ…
そこで出会ったのがストⅡ
最初はわけもわからずめちゃくちゃにボタンを押していた
リュウを選択しており波動拳すらだせない…
しかしめちゃくちゃに暴れたその一回でストⅡの虜になってしまった
興奮気味のまま家に帰ると
なんと!親父がストⅡを買ってきているではないか!!
しかし…親父は自分用に購入してきただけあって自分の部屋に鍵を閉め子供たちが入れないようにしていた…
俺は興奮状態のまま泣き暴れた
あんなたのしいゲームの味を一味知って
それが今まさに壁一つ向こうでなんの理由も知らない親父がただ「子供がうるさい」というだけで鍵をしめる…
それがすごく悔しかったしもどかしかった
と感情が込み上げた途端に鍵がカチャ!っと開く…
え?と感情は素に戻り まぶしいくらいの扉をゆっくりとあけた…
親父は仕方なさそうな顔で相手をしてくれた
時は経ち俺は小学校一年生
子供というものは純粋なものでどんな小さくくだらないキッカケでも友情が芽生えるものである
俺はクラス内でストⅡができる友達を探し
二人家に招待した
平岡君 小野川君
どちらも癖のあるお方だ
小野川君は授業中にも関わらず後ろのスペースで永遠とストⅡごっこをしている問題児
なにがなんだろうと彼はこれをやめなかった
学年だけでなく学校中でも有名なほどだ
平岡君に至っては…
まず自由帳に各キャラのコマンドを丁寧にしかも小学校一年生にして「漢字」で書いていたことが印象深い…
昇龍拳…竜巻旋風脚など…パッといわれても書けないでしょ?(苦
そんな二人を相手に俺は当時お気に入りの「ガイル」を使用し楽しんだ
ガイルを選んだ理由は
あの頭!!
当時の俺は 不良=ダサかっこいい(ガイルは不良ではありませんが子供の視点なので)
という印象があり 不良の長ランやら怒派手なバイクはわざとあんなにダサくしてかっこつけているんだ(うけねらいだ)と思っていた
ガイルをプレイした時の笑いは壮絶なものだった…
しかしサマーソルドキックやソニックブームやらの魅力に徐々にハマッていった…
友達同士の対戦では
平岡君は群を抜いてうまかった…漢字だけじゃなかったその実力は…
スーファミのあのかってぇコントローラーでザンギのスクリューパイルドライバーを連発してくるんだから…(苦笑
まずまただけど小1でスクリュー連発って…今考えても末おそろしい子ですわ…
とにかくキッカケはストⅡでしたね
~続く~
手の平で消えてしまいそうな蝶~その二~
恥ずかしいくらいお互いに『好きだよ』と言い合い心解けていた
そして約束の日
彼女と待ち合わせをするなり彼女の馴染みの居酒屋にて合流する
そこで大将とオーナーに挨拶をして彼女とのまったりした時間が流れていく
とそこで
水を刺すかの様に彼女の携帯の着信がなる…
彼女の客らしき人間からだった
他の男からの電話は自分の時とは明らかに違う
ちゃんとハッキリ客の扱いが窺えたが
客も客で満足するような彼女の話し方といったらとても魅力的で仕方ない
男心を知っているのか それが天性の自然体で話していて魅力的なのかはわからないが
隣で彼女の声を聞いているだけでそそる
その後何件か電話の対応をし
少し彼女は疲れているかのようにも見えた
これでお昼もハンパない程働いて 夜も精神的に詰まれて最後には客の管理までとなると 肉体的にも精神的にも男では耐えられないくらいのものではないだろうか…
と 考えているとまた着信がなる…
しかし彼女の話し方が今までとは違い いきなり怒りだした
電話の相手は今働いている夜の仕事場からの幹部からであった…
話の内容を察するに
その月の指名本数が二本足りない事でNo.1から降格し それについての幹部からの煽りだったのだ
そのことについて彼女も気にしてはいたもののそれをあえて突っ掛かってくる幹部に彼女はキレていたのだ
だが俺のせいでもあるかもしれない…出会ってから半月の間に仕事に大きく影響してしまったのであろう…
俺は申し訳ない気持ちでいっぱいだった
しかしその半面 彼女を自分のものにしたいと確信した
自分がそんな彼女を守ってやらなければいけないと感じたから
隣でご立腹の彼女を宥めて居酒屋を跡にした
彼女と二人で歩きながら昔話なんかを織り交ぜて自宅まで向かう
その途中で俺は告白をした
本当なら俺はそんな気毛頭なかったのに不思議だ
彼女のありのままの真っ当な姿に惚れていた
彼女ははずかしながらも同意してくれた
自宅につくなりその晩 二人は朝まで蛇が縺れ合うかのように愛を確かめあった
~続く~
髑髏杯2011
デザイナー間での企画
スカルカップ2011に出ることになった
知り合いのデザイナーから話が持ち込まれ非常に嬉しいのだが 今の俺の精神力ではいいものを造る自信がない
だが こんな時だからこそ自分を追い込み立ち向かうしかない
どんな状況だろうが乗り越えてきた壁があった
自分に負けるわけにはいかない
アンダーグラウンドの自分が表舞台に立っているメジャーブランドにヒケを取るわけにもいかないしな
砂神炉だろうがガボールだろうがかかってこい
オリジナルのスカルで屠るまでだ
手の平で消えてしまいそうな蝶
それから
過去3
シルバーの方は一年一年で他ブランドとは一線を画す程の勢いで成長し 全国に次々と委託商談に立ち向かい撃破していった
鋳造も個人で行い
全てが全て 責任を背負いシルバーへの想いを募らせていた
鋳造とは銀を作品に流す工程であり 一般的には業者の外注を通すのだが
この時点で『自分で創りあげる』という理念に背く事と悟ったために個人で行うことにした
そこらへんの雑誌に出てるような能無しじゃ到底理解できないであろう
ワックス彫ってればデザイナーみたいにうたっている連中が俺には『お遊戯』にしか見えない
どこまで自分と向き合うかがデザイナーではないのか
果てしなく考えさせられてきた
しかしこんな風にシルバーに熱を入れ過ぎ 大事な存在が盲点となってしまっていた…
最愛の彼女に孤独な思いばかりをさせてしまっていたのだ…
何を話してもシルバーの話に彼女は自分が見られていないのではないかと不安にさせていたのだろう…
後ほど家庭の事情で実家に帰ることになった彼女
俺は制作と商談のピークに達しており 好都合だったが
一人になってからというもの それこそ彼女に一秒でも時間を作ってやることさえできなかった…
本当にばかだった
あの時 もっと彼女の身になってあげれたなら 苦しい思いをお互いしなくてよかったのに…
彼女は実家のお手伝いをしながらパートで生活を補う日々
一人の男性が声をかけてきたという
最初は断ったのだが男は執拗に彼女に迫る
仕方なくドライブだけでもと誘いに乗ってしまったのが運命の分かれ道だった
その後は男の好都合になった
一週間は音信不通になっていた彼女とようやく連絡がつくが様子がおかしい…電話越しでただただ泣く彼女がいる
俺は瞬時に全てを理解した
認めたくないが理解してしまった
胸が沸騰するかの様なあの苦しさは死ぬまで忘れることはないだろう
彼女は男に騙され上辺だけの恋愛に振り回されていた
彼女はたださびしいから…そんな時こそ嘘と知っていても優しい言葉に溺れたかったのであろう…
昔の俺自身を思い出した
だが俺は本当に愛していたはじめての彼女を取り戻すべく 刃物を持ち 彼女の実家へと向かう
その男と勝負するつもりでいたのだ
彼女が大事なら 指を切り落とす
この駆け引きで男を追っ払うつもりでいた
しかし運命とは不思議なもので彼女の実家につくなり 男はいなく 彼女だけがいた
その事を明かし
彼女は困惑する
俺は明かした瞬間に後悔してしまった…
結局 俺の一人よがりだったということを…
彼女を取り戻したいがために彼女の気持ちも考えないで指を落とすだなんて…
そんなことしか頭が回らない自分の小ささを知った
だがここでお互いに自分の意見を本音で喋ることができ 仲は中和した
彼女とは結局別れたが一ヶ月は苦しい思いをした
生活の身の回りのもの全てが『思い出』だから
音楽も本も 机の片隅にある備品ひとつも…全てが彼女と過ごした日々の結晶だから
胸が痛かった
続く
過去 その2
高校ダブりの三年生で
美術の銀粘土の出会いで全てが変わっていった
その一年後には実家の関東を離れ 福岡にて修業をすることになる
シルバーのためだけに身を投げて 仕事を転々としながら自らを練り上げていた
そんな中で出会った一人の女性によって俺は本当の恋をすることになったのだ
優しく内気で
小動物の様に弱かった彼女を守ってあげたかった
一緒に住むことになり新婚の様な毎日がワクワクするような日々
仕事から帰れば彼女がご飯を作って待っている
家の家事は全て彼女が行い俺はシルバーに全ての時間を費やすことができていた
作品についてや俺の考え方 将来の事 なんでもただひたすら聞いてくれていた…
そんな日々が三年は続いただろう
続く
過去
中学から高校の半ばあたりまでずっと好きだった
繋がりもない状態から山あり谷ありでアドレス交換し毎日メールをする楽しい日々があったのも今では懐かしい
しかし結局玉砕してしまい恋は実る事はなかったのだ
それからと言うもの俺は恋愛などに興味もなくなり女を弄ぶ毎日が続いた
結論 女性と『付き合った』ことがなかったのだ
上辺だけの擬似恋愛でただ欲望の赴くままの日々を過ごした
年下の娘から自分より一回りも上の20後半の女性まで 名前は今となっては一人も覚えていないくらい…弄んでいた
本当にクズの若造だったと思う
続く
