数年ひきずった苦い記憶
の続きです～
第13話
本を売るためにブログを書く…？
角川のS木さんに
「覚悟を持て」と
やんわり怒られて
落ち込んだベティコ。
（第12話参照）
もう既に
いっぱいいっぱいで
泣きそうでしたが
さらにS木さんは
こう続けました。
ブログの更新頻度は落とさないでいただきたいです。
本の宣伝は色々考えていますが、ベティコさんのブログでしっかり告知することが絶対に必要です。
ですから、出版するまでは出来るだけ毎日ブログを書いてくださいね。本を売るために。
本を売るために
ブログを書く…？
体がこわばり
息を吸うタイミングが
分からなくなりました。
私ってこれから
本を売るために
ブログを書いていくの？
そうなの？
ブログって
そういうものじゃ
なくない…？？？
という気持ちが
込み上げました。
そしてようやく
現実を理解しました。
出版が決まって
浮かれていたけど
本を出すのは、
本を売るため。
そりゃそう。
出版は
私の思い出作り
じゃない。
出版社は
儲けるために
本を作るのであって
慈善事業を
やってるわけじゃない。
当たり前のことですが
浮かれていた私は
気付いていなくて
しばし呆然としました。
そしてしばらく
沈黙が続いたのち
S木さんが
静かに切り出しました。
それと、ここまでベティコさんが書いてくださった原稿ですが、使えません。
え？なんで？？
一行も使えない？
約１か月かけて書いた、
最初の２万字は
全てボツになりました。
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