50MHz帯AMトランシーバ受信部 回路図完成 | 中年ブロガーとその生活

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運転免許に続き、ついにJN1WFSの局免が失効してしまった

やっと、第一版の回路図が完成した。
ベースは砂村OMのAMトランシーバの回路で、一部のチップやコイルの選択などを変更した以外、構成はまったく同じものだ。
強いて言えば、砂村OMのオリジナル回路は40MHzを発信するVXO回路をOSC入力としているが、私の回路はDDSを採用している点だ。
そのため、逓倍回路までの構成が異なる。

 
(画像クリックで拡大します)

これが受信部の回路の全容だ。 こうしてみると非常に単純な回路構成だ。
重要な部分(RF増幅、AF増幅)は、IC任せなので、このような回路になるようだ。

下段のFETによるバッファアンプから、逓倍器までの回路は、送信機の入力にも使用される。


 
まず、DDSからの入力だが、同調回路を廃して、FET一発で受けることにした。
この回路は秋月のDDSボードキットの回路を参考にした。
同調回路を廃したことによるバンド幅の揺れは、次段のLPFで吸収することにして、その次の段に高調波成分が渡らない(相当に減衰する)ようにしてある。 

このお陰で、FET周辺は入力段はDCカッターと、バイアスRのみになったので、すっきりした。

 

 
こちらは、アンテナから入った電波を処理するブロック。10.7MHzジャストの中間周波数を作り出す。
送信側のミキサは、ハイレベルDBMを採用しているが、受信側はデュアルゲートFETによるシンプルなミキシングになっている。
2本のゲートに、受信信号(アンテナ側)とOSC信号を入力して、ドレインから差分の周波数信号を取り出し、次段のクリスタルフィルターで狭域にカットする。
AMの場合、上下に3KHzずつの帯域を必要とするが、このフィルターでうまい具合にカットされるのか、実験を要する。


 
検波部は非常に単純。 ここまで来ると、ゲルマニウムラジオとほとんど変わらない。
1N60で検波する辺りなど、非常になじみ深い。
検波された直流低周波信号を、オペアンプに入れてスピーカーが鳴るレベルまで増幅するだけだ。
35年前後昔は、オペアンプが簡単に手に入るような世の中でなかったので、当時は2SC945などの汎用トランジスタでオーディオアンプが作られていたが、今はLM386Nなどの汎用オペアンプを使うのがメジャーになっている。
増幅率を周辺の部品によって容易に調整できる点や、接続するケミコンによって音質の調整も可能である。


一旦、この回路で基板に部品を実装していくことになる。
ただ、廃版の部品があったり、オリジナル回路に忠実に作っているわけではないので、細々とした調整が待っていそうだ。