現代でも少ないながら、無線機を車に積む人はいます。
昔は輸出用のCB無線機を積むトラックが多く、社会問題にもなっていたんですが、今はほとんどいなくなりました。
ユニデンの40ch CB無線機。
同社は日本のメーカーですが、昭和期に米国輸出用の無線機の製造に成功し、現在ではCB機のシェアはユニデンが50%超だそうです。
当時から日本国内で使用すれば違法無線局です。
当時の合法市民ラジオユーザーの中高生たちからは忌み嫌わた存在でしたが、無線機自体は単純にカッコイイんですよね。
もう日本ではほぼ見ることの出来ない無線機になりました。40年くらい前なら秋葉原の至るところで堂々と売ってたんですけどね。
パーソナル無線時代の混沌機くぐり抜けて、今ではトラックもほとんどが正規のアマチュア無線に置き換わっています。
それでも、運用方法が適法性がちょっと怪しいトラックのアマチュア無線局をちらほら見かけ(ry。
1980年頃の機種だったと思いますが、今では珍しいモノバンドFM機です。
PLL発振に周波数デジタル表示です。
いかにも全盛期のモービルトランシーバーって感じ。
ケースの堅牢さとか、トリオならではの質感が、また。。
モノバンドFM機といって思い出すのが、電菱のFM-6です。BLAZETONEブランドで29MHz帯のFM-10、144MHz帯のFM-200とこのFM-6を入れた三兄弟。
ラベルを見ないと、見分けがつきません。
当時から50MHz帯FMには人がおらず、少数のマニアのバンドでした。 長時間おしゃべりするなら最適なバンドです。
BLAZETONEは1台が29,800円と安価で、JARLの保証認定機だったので買った人も多かったと思います。
当時は「プアrig」のイメージでしたが、販売終了から30年余経た現代で見ると、無線機らしいカッコ良さのあるいい機種ですよね。
ちなみにこの三兄弟たちは全てJARDの新スプリアス保証の対象機になっているので、簡単な手続きだけで令和4年11月30日以降も使い続けることが出来ます。
惜しむらくは、430MHz帯が無いところ。
アルインコ DR-03SX。10mFM10Wモービルトランシーバー。
現代、唯一新品で購入可能かつ新技適取得済のモノバンドFMトランシーバーです。
現代らしく、手のひらに乗るくらいコンパクト。
うーん、でも、なんで29MHz帯だけ?
アルインコは安価な144/430MHz帯モービル機を持っているので、あえて2mと430MHzモノ機は作らず、ニーズとして10m > 6mということで生き残ったんでしょうか。
しかも10Wって。。。
3アマ機(50W)と4アマ機(10W)を分けて投入するほど、市場は熱くないんでしょうねぇ。。
144/430MHz帯FMモービルトランシーバー。
最近発売された機種のようですね。
現代の無線機らしくコンパクトで多機能。
もちろん新技適取得済です。
特筆すべきは「安い!」「見た目がシンプルでカッコイイ!!」という点でしょう。
そういう意味で、軽自動車にアマチュア無線機を積むなら、現時点ではこれ一択ですかね。
ただ、多機能マイクがダサい。(個人の意見です)
なんか、中華のモービル機っぽいんですよねぇ。もちろん多機能マイクは日本発祥なんですが、中華っぽい。
これは仕方ないから、別売りのMH-42C6Jに換装しちゃうかなぁ。
下が、八重洲のデジ簡車載機FTM320R(3R登録機)です。
いいですね!いかにも業務用無線機です、という愛想の無さ。故に多機能なわりにシンプルなコンソールになっていて情報表示も控えめで小さい。
にも関わらず、レジャー用無線機なんですね。
このシリーズはマイクの形状がこれまた良いんですよ。それと、このマイクにはセカンドPTTがあります。
多チャンネル待ち受け(マルチスキャ)搭載は、現代の業務用用無線機の流れなんでしょうか。
トラック(軽トラ)に積むとなると、無線自体のコンセプトが、アマチュア無線よりレジャー用簡易無線であるデジ簡の方がしっくりきそうですね。
ケンウッド TMZ-D504。同じく3Rです。
好みもあるんだと思いますが、私個人としてはD504推しです。
単純に表示がアンバーで無線機ぽいというのもありそうですが、FTM320Rもアンバーに切り替えられます。同じアンバーでも、こっちがいいかなぁ。
ただ、D504は高い!
ひょっとすると320Rの方が多機能なのに2万円も違う。(この差額でハンディ機が1台買えちゃう)
そういう意味で、デジ簡モービル機を買うなら八重洲に軍配が上がりそうです。
余談ですが、業務用無線局は令和4年11月30日を以てアナログ変調が禁止になります。(コロナの影響で無期延期中)
但し、AM変調を使う航空無線は安全面への保障から継続されるようです。
そうですよね。AMはスケルチ全開すれば、ギリギリまで通話が出来るし、送信機の構造がシンプルなので故障のリスクが相対的に小さいですから。
20W機らしいです。ご覧の通り多機能マイクがダサい。。
全体的にはいいフォルムだし、お値段も15,000円くらいらしいので魅力はあります。
中華トランシーバーはハンディ機を改造して、保証認定を通して国内で運用するようにしたという例は多くあり、私も挑戦しました。
ただ、モービル機を改造したという例は聞きません。
おそらく、ハンディ機と同じくトランシーバーLSI1個でほとんどドライブしてるでしょうから、回路図とLSIのデータシートが入手出来れば、必要な改造を施して低出力の自作機として認定が通りそうな気もします。
でも、、、やらないだろうなぁ。。。
TRIO TR-5000。6mAM/FM 5Wモービルトランシーバー。
この画像は、同時発売だった別売りの外付けVFOのチラシで、下にやはり別売りの電源ユニット兼スピーカーを装着した固定機仕様です。
単体では4つの内蔵クリスタルが送信固定周波数で、受信機専用VFOが実装されています。
筐体右に増設クリスタルを挿すソケットがあり、VFOを取り付けることで広い範囲で運用できるようになっていました。
TR-5000は画像の状態(フル装備)を先輩から半年くらい借り受けて運用したことがあるので愛着があるんです。
借りた時点で販売終了から15年くらい経っていて、JARLの保証認定外だったため増設手続きに少し苦労した記憶があります。
運用成績は素晴らしく、5m高のヘンテナというしょぼい装備で岐阜県まで飛びました。(当地は茨城県土浦市だったので約280km)
当時はまだ運転免許を持ってませんでしたが「これをモービルで運用するのはムリがあるだろう」と思ってました。
それでも送信機の勉強になり、使ってて楽しい無線機でした。
こういう無線機はもう二度と出てこないんでしょうね。