エレヴェイターの扉が開くと、例によってそこは目の前の祭壇にお供え物。丸見えでお馴染みの右側の厨房を見ると、あれ、ヘッド・シェフのRajaさんの姿が見えないな?
何と、Rajaさんはインドに帰省中(笑)。ということで、今回は代わりにケーララ出身シェフが担当とのこと。
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まずは welcome drink から。レモンと生姜のジュース。
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そしてターリーが到着。
写真左の赤いのは tomato uragaya (トマトの漬物) で、トマトのフレッシュな酸味がストレートに楽しめる。昨年のはトマトじゃなくて kottimeera (コリアンダー) だった。
そしてカトゥリに入っているのが mulakkada charu (モリンガ入りスパイシー・サワー・スープ)。charu はアーンドラ版 rasam のような位置づけで、タマリンドの酸味が楽しめる。底には煮崩れた豆がかなり沈んでいて、sambar っぽさもある。貴重なはずのモリンガ(ドラムスティック)は、もう日本でも割と入手しやすくなってるね(去年は運悪く入ってなかったけど今年は大丈夫)。しっかし、シェフが違うと全然違うな。Rajaさんのトマト強めのタイプとは全くの別料理。
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mamidikaya pappu (マンゴーと豆の煮込み)。甘くないマンゴーを使っていて、そのマンゴーの持つナチュラルな酸味が楽しめる。昨年は甘いマンゴーを使っていたので予想外だったが、美味い!
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vankaya kurma (茄子のマイルド・リッチ・グレイヴィ)。ベースに加えているのはナッツ類のペイストかな。これもめちゃ美味い。茄子がもうちょっと多めだとさらに嬉しいけど。
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bendakaya vepudu (オクラのスパイス炒め)。昨年は欠品だったヤツ。この日のはオクラに衣を付けて揚げ、ピーナッツと和えた感じの仕上がり。イメージしていたモノとは全然違ったけどこれも美味いな~。
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vadiyalu (揚げ薄煎餅)。そうそう、ここに来ると、よく見かけるタイプの papad じゃなくてコレが出てくるのよね。個人的には好きなので嬉しいですな。材料は米粉とかタピオカ粉とかだと思う。
そして手前の茶色いのが aratikaya bajji (青バナナの揚げ物)。これも去年と同じアイテム。正確に言うとバナナよりもプランティンがベターか。
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poori (全粒粉の揚げフラット・ブレッド) と、vegetable biryani (野菜入り炊き込みご飯)。biryani には贅沢にフレッシュなカリフラワーなども入り、味も濃過ぎず、米の状態も良かった。
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昨年と同様 daddojanam (ヨーグルト・ライス)。これはそのまんまだが、塩のきいたライスを引き立てるヨーグルトの酸味が楽しめる。tomato uragaya を少々ぶちこんで食べた。思えばライスとヨーグルトを混ぜる文化に衝撃を受けたのはもういつのことだったか思い出せないくらいになってしまった。
多様な酸味が一堂に会した素晴らしい布陣。特に酸味スキー諸氏には堪らない一皿となったのでは。
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basmati を使った sada viyyam (プレイン・ライス) 及びデザートを含めた全景画像もご査収下さいまし。ライス3種ってやっぱいいな~。今年は欠品などの混乱もなく、落ち着いて楽しめた。
全体的にRajiさんが作るものより塩気は控えめ(←Rajaさんは結構強く感じる)で、自分の体質にはマッチしていたように思う。このシェフの料理、かなり気に入った。
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デザートの Mysore pak (ひよこ豆粉のスウィーツ)。ひよこ豆粉及び大量の精製バターと砂糖で作る南インドのお菓子で、キャラメルっぽくてしっとりとした仕上がりのモノが多いイメージだけど、これは昨年のヴァージョンにも増してもっとドライな感じで、言われなければ Mysore pak であるとは気づかなかったかも。昨年のようなカルダモンの香りは感じなかった。
もっと頻繁に行かなきゃな~、と言いつつ、東京は選択肢が多過ぎて嬉しい悲鳴。ケーララのシェフが作っている間に、夜のケーララ・アイテムにもトライしたいな。
ごちそうさま。
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※参照過去ログ
→ 奥深きディワリ祝祭膳 / アーンドラダイニング ( Andhra Dining )【渋谷】
→ 渋谷のダシェラ祝膳 / アーンドラダイニング ( Andhra Dining )【渋谷】
→ ガネーシャ祭スペシャル / アーンドラダイニング ( Andhra Dining )【渋谷】
→ ようやくディナーへ / アーンドラダイニング ( Andhra Dining )【渋谷】