~100年企業を目指して~理念浸透と人材育成の教科書~ -104ページ目

~100年企業を目指して~理念浸透と人材育成の教科書~

100年続く会社の生存率を考えると奇跡に近い。1代の経営者で終わらず4~5代の経営者がバトンを繋ぎ続ける。そこに何かロマンを感じますね。どんな秘密があるのか。経営の量ではなく、経営の質に拘ったコンテンツをお送りします。

松下幸之助氏は、事業経営で一番根本になるのが、
「経営理念を確立すること」と言っています。

松下氏が言う経営理念とは、
1.この会社は何のために存在しているのか
2.この会社はどのようなやり方で経営を行っていくべきか

「この会社は何のために存在しているのか」を考え、
問い続けなければならないと言っています。

経営者は、自らの人生観、社会観、世界観を
養わなければ経営理念を生み出すことはできない。
経営者には思索が必要であると考えていました。

「自分は何のために事業をやっているのか?」
この質問に即答できないならば、
経営理念を見失っている証拠でしょう。

賛否両論ありますが、経営理念の文言は変わってもいいと思います。
なぜなら経営者も成長するからです。
松下氏が言うように、人生観、社会観、世界観が磨かれていく時に、
経営理念も磨かれていくのではないでしょうか。

※引用:PHP研究所資料より

松下幸之助氏の商人道。
読めば読むほど、本当に数十年前に書いたものか?と驚いてしまいます。
むしろ現代に必要な考え方。

ある方が「ビジネスと商売は違うんだ」と言われていました。
松下幸之助氏の言葉を読むと、
私たちは「ビジネス」ではなく「商売(=商い)」を
しないといけないのではないかと思ってしまいます。

正確な定義は省きますが、個人的な解釈では、
商売にはいつも「公」「お客様」「心」「礼」が見え隠れします。

<商人として大事な3つの条件>
1.商売の意義を分かっていなければならない
2.お客様の心が読めなければならない
3.相手より頭が下がっていなければならない

<商いの心得十カ条>

『第一条 商いは公事である』
商いは「私事(わたくしごと)」ではない。
人のため、社会のために行う「公事(おおやけごと)」である。

『第二条 お客様に愛される』
あの人がやっているのだから買ってあげようと思ってもらえるまでになりたい。

『第三条 商品はわが娘と考える』
お得意先をわが娘の嫁ぎ先と感ずるまでの思いに立てば、
単なる商いを超えた、より深い信頼関係が生まれてくる。

『第四条 商いは真剣勝負』
真剣勝負は切るか切られるかの二つに一つ。
商いもそれほどの思いで取り組めば、必ずうまくいく。

『第五条 堂々と儲ける』
利益は世の中への奉仕に対する報酬である。堂々と適正利益をあげたい。

『第六条 お客様に手を合わす』
お客様が出て行く後ろ姿に心底ありがたく手を合わす。
そういう心持ちのお店には、人は自然と集まってくる。

『第七条 商品はお金と同じ』
千円の商品は千円札と同じ。お金と同じ思いで商品を大切に扱おう。

『第八条 商人に好不況はない』
常に商いの本道をふまえ、一つ一つの仕事をきちんと正しくやっていれば、
好況だ不況だとあわてることはない。

『第九条 集金と支払いを確実にする』
日頃から集金も支払いもきっちりする。そこから商売繁盛の道もひらけてくる。

 

『第十条 反省なくして繁盛なし』
朝に発意、昼に実行、夕べに反省。
日々のそうした地道な活動の積み重ねが
商売繁盛につながっていく

※引用:PHP研究所 資料より

 

株式会社ねぎしフードサービスの根岸社長の講演を聞く
機会に恵まれました。

内容を一部抜粋します。

・これから時代、蒸気機関車でも電車でも難しい。
 一人一人が考えて動く新幹線経営ではないといけない。
 野球ではなくサッカー型。自分で判断して動けないと。

・理念はあるが具現化するための仕組みを持っているか?
 仕組みを通して人が育つ。人が育つことで企業が成長する。

・仙台で大成功をおさめていた当時。しかし突然スタッフ・社員が
 誰一人出勤していない。連絡も取れない。近くに全く同じ業態の
 お店が数ヶ月後にできた。人もノウハウも全部持っていかれた。
 はじめは彼らを恨んだが、結局は自分に原因があることに
 気づかされた。こんな社長にはついてこれないと思ったのだと思う。

・利益は目標で会って、目的ではない。利益が目的化されるから、
 不祥事が起こる。

・良い風土をいかに作れるか。それが理念浸透のきも。

・お客様のアンケートをここまで活かしている企業はないはず。
 カンブリア宮殿に出演した後、クレームが一気に増えた。
 でも対策を講じて、今となっては改善できている。

・売上ではなく顧客満足度でも評価している。なぜなら立地の関係で
 他店を売上では抜けないことが現実的にある。顧客満足度が
 高い店舗のスタッフはそれを誇らしく思っている。

・店長たちが会社を作っていく。同一業態、同一地域の営業なので、
 他店のことも自分事になっている。

根岸社長は挫折から、一気に経営のやり方を変えられました。
「ピンチはチャンス」とはよく言ったものです。

 

長野駅前に第一ホテルというホテルがあります。
ここは経営状況が悪化し、中央タクシー様が数年前に
引き受けたホテルです。

支配人とも話しましたが、奇跡的なV字回復です。

・建物が古く、今時ウォシュレットもないのに、
 稼働率が高い。楽天トラベル評価でも4点以上。
・宇都宮会長が1ヶ月1回は、経営理念の勉強会を開催している。
 働く意義を取り戻した。
・スタッフの人間関係が良くなった。
・アンケート回収率が高く、内容も濃い。
・お客様が感動されて、御礼の手紙が届く。
・清掃スタッフが休憩時間を削ってでも掃除をしていた。
・とにかくスタッフが一生懸命

部屋を見ると、人の手が入っているなと分かります。
ただ掃除をしているのではなく、心を込めてやっているんだろうな
ということが伝わってくるんですね。

経営理念の浸透からV字回復を成し遂げたホテル。
長野へ行く際は、立ち寄ってみてください。
 

『創造とは愛である』
 
企業が永続していくためには、
新しい価値を「創造」し続けなければなりません。
 
でもどの企業も「創造」的な行動を取れないことに、
頭を悩ましています。
 
 
とある企業様から教えていただいたことがあります。
この会社の経営理念の一部には、
 
「創造とは愛である」
 
と記載してありました。
 
 
私は何を意味しているのかが最初は理解できませんでした。
「愛」と「創造」が結びつかなったのです。
 
皆さんは何を意味しているのか、分かりますか?
 
 
「発明は愛である」
 
と言った方がいました。
それはドクター中松氏。
 
家庭用の簡易灯油ポンプとして使用されるようになった
「お醤油チュルチュル」の発明秘話を聞いたことがありますか?
 
当時の彼は14歳。
醤油の小出しをしようとした母親が
重い一升瓶に苦労している姿を見て発明したと。
 
「母親への愛情から生まれた発明」と言われています。
14歳ながらにして、驚異的な行動です。
 
 
「創造とは愛である」
「発明とは愛である」
 
これらに共通点を感じたのでした。
 
 
ドクター中松氏のようなレベルではないにしろ、
自分の仕事を振り返ってみると、
「創造的な仕事ができた」瞬間があります。
 
それは目の前で困っているお客様を見て、
何とか解決したい!と、
湧き上がる思いから生まれたものでした。
 
何とかしたい!という衝動が「創造」に結びつく。
 
 
ドクター中松氏は、
「愛がなければ発明できない」と言っているそうです。
 
我々ビジネスマンにも
「愛がなければ創造できない」と言えるかもしれません。
 
 
創造的思考力という「能力」が不足しているのではない。
顧客への「愛」が不足しているかも…。
 
顧客の悩みを100%自分事化する。
他人事化している限り、創造は生まれません。
 
 
これが創造への出発点ではないでしょうか。