モーツァルト ミサ曲 K.337 伸びやかさに満ちたペーター・ノイマン/ケルン室内合唱団の演奏 | クラシック音楽と読書の日記 クリスタルウインド

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今日は何となくモーツァルトのミサ曲でも聴きたいと思いました。

 

これにしようかな。モーツァルトがザルツブルグ時代の最後に書いたミサ曲、そして彼の完成したミサ曲としては最後の曲となった、ミサ・ソレムニス ハ長調K.337。音源は・・・、今日はペーター・ノイマン指揮コレギウム・カルトゥジアヌム、ケルン室内合唱団「モーツァルト ミサ曲全集」の中に収められている演奏がいい。

 

以前この曲のことはヘルベルト・ケーゲル/ライプツィヒ放送合唱団の演奏で聴いた時の記事で扱っています。

 

上記の記事でケーゲル/ライプツィヒ放送合唱団の演奏について、「ここでの指揮者は何かが取り憑いたような激しさで音楽に対しているような気がします。少し速めかなと思われるテンポで始まり火の噴くように激しさを見せたかと思うとテンポが落ち着いたところでは恐ろしく深く沈み込むような表情を見せ、その後はまた強烈な激しさ。そう言ったテンポ設定やディナミークの変化もモーツァルトの音楽を少しも傷つけること無くこの曲の素晴らしさを存分に感じさせてくれます。」と書きましたが、今日聴いたペーター・ノイマン/ケルン室内合唱団の演奏は、それとはかなり違った表情を見せてくれます。演奏のレベルは甲乙つけがたいと言うか、私にとってはどちらも最上の合唱の中に入れたいと思う演奏です。しかし、前述のケーゲル/ライプツィヒ放送合唱団の引き締まり火の出るような激しさを感じる演奏と比べ、ノイマン/ケルン室内合唱団の演奏はソリストも合唱も若々しく自在な演奏で、伸びやかさに満ちています。まさに対照的と言えるほど違った印象を残す演奏なのですが、しかしどちらも間違いなくモーツァルトで、しかもどちらもとても素晴らしい演奏なのです。これが天才の懐の深さのなせる技か。

 

今日聴いたペーター・ノイマン指揮コレギウム・カルトゥジアヌム、ケルン室内合唱団の演奏は、なんだか聴いているうちに暖かく幸せな気分になれる演奏でした。

 

こちらのサイトに、曲のくわしい解説がありました。

 

 

 

Mozart Complete Masses

ペーター・ノイマンが、音楽史的な研究を背景に1990年代に完成させたモーツァルトのミサ曲全集。

 

 

モーツァルト大全集 第21巻:ミサ曲全集(全18曲)

ザルツブルグ時代のミサ曲はケーゲル指揮ライプツィヒ放送交響楽団&ライプツィヒ放送合唱団、ハ短調ミサはカラヤン指揮ベルリン・フィル&
ウィーン楽友協会合唱団、レクイエムはカラヤン指揮ウイーン・フィル&ウィーン楽友協会合唱団の演奏が収められています。