ペーター・ノイマン『戴冠式ミサ』 私にとっては無くてはならない「モーツァルト ミサ曲全集」 | クラシック音楽と読書の日記 クリスタルウインド

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モーツァルトの若い頃のミサ曲など聴きたくなり、昔買ったCDを引っ張り出してみました。
モーツアルト ミサ曲全集


ペーター・ノイマン指揮コレギウム・カルトゥジアヌム、ケルン室内合唱団の「モーツァルト ミサ曲全集」

今日はここから、ミサ曲 第15番 ハ長調 K. 317『戴冠式ミサ』を聴こうか。

『戴冠式ミサ』はモーツァルトのミサ曲の中では比較的知名度も高くアマチュア合唱団などでもよく演奏されたりします。しかし以前は私はこの曲の良さがまったく分かりませんでした。もっと若い頃の規模も小さいミサ・ブレヴィスが曲の細部の音の動きなど聴いて飽きないくらい面白いのにこの曲はいつも音の固まりが聞こえてくるようで、モーツァルトらしさがあまり感じられなかったのです。

それがこのペーター・ノイマンとコレギウム・カルトゥジアヌム、ケルン室内合唱団による演奏を聴いて、ちょっとびっくりしました。こんなにチャーミングで素敵な曲だったんだ。

ペーター・ノイマンとコレギウム・カルトゥジアヌム、ケルン室内合唱団の演奏は、遅すぎずそれでいて決して速すぎないテンポで、各声部の動きが手に取るように見える気がするくらいに見通しが良い演奏を繰り広げます。合唱もきびきびした歌い方でしかし音の扱いはあくまで優しくいかにもモーツァルトらしい優雅さを失うことはありません。

たぶん合唱もソリスト達も比較的若い人が多いのだと思うのですが、ともかく清潔感と気品を失わない音楽は聴いていて嬉しくなります。

刺激的な演奏をする古楽器演奏が多い中で、古楽器を使ってモーツァルトをやる意味をあらためて教えてくれているような気がします。

あれ以来、この「モーツァルト ミサ曲全集」は私にとっては無くてはならない物の一つになっています。

レクイエムと「ハ短調ミサ曲」はたまにはフルオーケストラの演奏を聴きたくなる時もありますが、他はこのCDがあれば充分以上(笑) そして私はモーツァルトの若い頃のミサ曲が大好きなのです。

だから、このCDは、けっして手放せません。