クラシック音楽を色々と聴いていると、もちろん素晴らしい演奏に出会う度に感激しますし、聴いたことの無かった曲を知った時や初めて聴く演奏者の演奏に新鮮なときめきを感じたりもします。
しかし、また演奏の善し悪しとは別に時々はどうしても聴いてみたくなる演奏、その演奏を聴くことが何だか長い旅から住み慣れた家へ帰った時のような気分になれるディスク、と言う物もあります。
言ってみればこんな気分かも知れませんね。
私にとってのそう言う(「あずましい」なんて言葉が似合いそうな(笑))ディスクがクラシックに触れた演奏でもあるジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団の「運命/未完成」であり、ブルーノ・ワルター指揮コロンビア交響楽団のモーツァルト交響曲第38番「プラーハ」だったりするのですが、それともう一枚大事な演奏があります。
それが、ピエール・モントゥー指揮北ドイツ放送交響楽団のチャイコフスキー交響曲第5番です。
(以前にこの演奏が好きだと言うことを記事に書いたこともあります。
)
ピエール・モントゥーはこの曲が好きだったらしく何度かレコーディングしています。中でもボストン交響楽団との録音は有名ですし、ロンドン交響楽団との演奏も名演と言われていますが、私にとってはモントゥーが亡くなる年に録音されたこの北ドイツ放送交響楽団との録音が何にも代えがたいディスクなのです。
今日は本当に久し振りにこの演奏を聴きました。
もう少しで89歳になるという老人の演奏とはとても思えない生き生きとしたチャイコフスキー。
やはり、この演奏を聴くと、気持ちが落ち着きます。
故郷に帰った気分。
なんとも、
やはり、
「あずましい」