鴉ノ眼 -261ページ目

筑後・久留米絣資料館その1

広川を後に久留米市内まで戻ってきました。
次の目的地は地場産くるめ内にある「久留米絣資料館」です。
江戸、明治、大正、昭和といろいろな久留米絣や道具などが収蔵・展示されてます。

CROWSのブログ CROWSのブログ

きものの展示は数点だけでしたが、大柄の絵絣は寝具などに使われていたようです。

展示の一部を紹介しておきます。

↓「井桁絣」 昭和54年 池田曽吾さん作
CROWSのブログ CROWSのブログ

↓「菱文」 昭和47年 光延兵八さん作
CROWSのブログ CROWSのブログ

↓「あられ絣」 昭和54年 森山虎雄さん作
CROWSのブログ CROWSのブログ

↓「菊文」 昭和54年 小山内弘さん作
CROWSのブログ CROWSのブログ

筑後・久留米絣工房見学その4

工房見学の最後は母屋で虎雄さんとお話させていただけました。
反物や絣見本もいろいろ手に取り拝見させていただけて、大変勉強になります。

CROWSのブログ

亀甲絣の亀甲数をお聞きしたところ、68~69で特に決まっていないとか。
久留米絣の亀甲を何枚も見たことはありますが、こちらで織られているものは絣のずれも少なく絹ものの様なシャープな絣でした。

ちなみにこちらの工房では二代目森山虎雄さん、哲浩さん夫婦で年間で70反程度しか作れないそうです。

木綿の男物というと昔から久留米絣。
その久留米絣の中でもこちらがことに有名なのも頷ける仕事だと感心した次第です。

↓井桁絣・十字絣・東絣・蚊絣
CROWSのブログ CROWSのブログ CROWSのブログ CROWSのブログ

筑後・久留米絣工房見学その3

藍染めのすんだものは水洗いをされ、絣解きをおこないます。
水に浸けさらした後、糊つけをして乾燥させてようやく織るための下準備が整います。

CROWSのブログ CROWSのブログ

織りの工程は哲浩さんの奥様が詳しく教えてくださいました。
すごくコンパクトな織機でした。
奥行きが短いのは奥の経糸を座りながら調整できる様にとのことです。
CROWSのブログ

経糸は上下440本づつ、計880本だそうです。
今織っている絵柄はこの織機自体がイベントへ持って行ったときのもので、緯絣だけの簡易なものになります。
汚さないために当て布に使っている薩摩小絣の方が森山工房さんらしい柄ではないでしょうか。^^
CROWSのブログ CROWSのブログ
CROWSのブログ

細かい経緯絣のものは一日に十数cm程度しか織れないので、織りだけでも数ヶ月かかるそうです。
一番手間のかかるものは総絣の蚊絣だそうです。
十字絣とは大きさ、絣糸の使い方で呼び分けておられました。

つづく