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クリプトンのテープ起こし作業者の一日追跡

初めまして、こんにちは。クリプトン・カスタマーサービスの澤田です。

ムンバイはすっかりモンスーンに入ってしまい、湿っぽい服を着る毎日です。
オフィスでの道が水溜りで通れないなんてこともしばしば。

というわけで、今回はそんなムンバイで毎日働くクリプトンの自慢の作業者たちの一日を紹介します。

まず、インド人のテープ起こし作業者たちの一日といえば、どのようなものを想像するのでしょうか?
インド人はよく時間にルーズと言われるので、時間にルーズ?
一日中ひたすら画面に向かってタイピングし続ける? 

クリプトンのテープ起こし作業者たちは、どのような一日を過ごしているのでしょうか?

僕が所属するカスタマーサービスとは部署が違うので、実は知らないことも多かったのですが、今回の記事を書くに当たって行った取材で理解が深まりました。

【どうやって一日のスケジュールを組むの?】
インド人はよく時間にルーズと言われるので、時間にルーズ?と冒頭に書きましたが、そんなことはありません。
時間にルーズだとしたら、トランスクライバーやエディターといった作業者にはなれないでしょう。
作業者によっても異なりますが、朝の8時半から9時ごろに出社する作業者が多いようです。

一日のスケジュールはプロセスマネージャー(以前紹介したアミットのことです)によって、割り振られる仕事で決まります。
それぞれの仕事には締め切りがあるので、時間の管理ができないと安定したサービスの提供はできません。
作業者たちが縁の下で、一日の締め切りを目標に毎日書き起こし作業をしているからこそ、クリプトンは安定したテープ起こしサービスの提供ができるのです。

$英語テープ起こしクリプトンのブログ テープ起こし作業の様子

毎日ひたすら画面に向かって書き起こし作業をしていて、つまらなくないのかな?と思う方もいらっしゃるかもしれません。
恥ずかしながら、僕もそう思ってしまっていた時期がございます。でも今は違います。
書き起こし作業の中にも得るものは多く、ステップアップしていく道は広がっているのです。

【どんなことがやりがいなの?】
ではオーディオを聴きながら画面に向かってひたすらタイピングしていく中で、どんなことにやりがいを見出しているのでしょう。聞いてみました。

ある作業者は、常に最先端の話題に触れられることがやりがいだといいます。
たしかに考えてみれば、ありとあらゆる分野からのお客様を持つクリプトンでは、テープ起こしの内容も千差万別です。
日常では関わりあうことの無い世界の音声を聞くことは、大きな醍醐味かもしれません。

また作業に必要な情報をリサーチする中で、自分に足りなかった知識が蓄積されていくのがやりがいだという作業者もいます。

その中でも、もうすぐ辞めてしまう作業者が一人います。彼はMBA取得の勉強に集中するために近日辞職するそうです。クリプトンとしては大きな痛手ですが、全員がステップアップしていく環境があるとも言えるでしょう。

もしかしたら作業を通してMBAの勉強もしていたかもしれませんね。

テープ起こしライターから見た効果的なインタビューのコツ

インタビュー」とは、質問をする人(インタビュアー)とされる人(インタビュイー)の2名以上からなる質疑応答の発話形式を指します。よいインタビューとは一般的に、テーマが絞られており、発話の対象が逸れることなく直線的なキャッチボール形式で会話がされる場合を指します。またインタビューは、複雑な状況を理解したり第三者の視点で物事を捉えるのに最も効果的な手段です。。テープ起こしライターの視点から言うと、理想的なインタビューとは、騒音の少ない静かな部屋で行われるインタビューです。これは質の高いテープ起こし原稿を作るのに非常に重要なポイントになります。

インタビューのテープ起こしをしていて、最初にそして最も必須の情報となるのが、インタビューに登場する人たちの自己紹介です。それぞれの名乗り・自己紹介はテープ起こしをする上で発言者の識別をするのに大きな手がかりとなるだけでなく、その発話者に関するバックグラウンドや知識を得る絶好の材料であり、結果としてインタビューと発言者の内容を理解したライターによる完成度の高い原稿を可能にします。

優れたインタビュアーというのは、常に質問内容や背景知識、情報の出自といったあらゆる情報をプロフェッショナルな姿勢で準備してくるものです。インタビューを行うにあたっては、クリアに・ゆっくりと・そして重要な単語は繰り返すよう心がけます。インタビューのペースは、制限された残り時間に応じて調節されます。

一つのインタビューの中に、複数のインタビュアーが参加するケースがあります。その場合、インタビュアー同士の用意周到な連携が欠かせません。質問内容が互いに重複しないように事前に取り決めておく必要があるほか、あるインタビュアーが質問をしている最中は他のインタビュアーが割り込み・遮りをしないことが肝心です。

また、インタビューを受ける側は質問の回答にできるだけ簡潔明瞭であることが望まれます。トピックから脱線しないよう、常に気をつけなければなりません。また、インタビュアーの質問が終わらないうちに話し始めるのも良い作法ではありません。また、インタビュアーがどんな情報・回答を意図しているのかを常に念頭に置きながら、簡潔で分かりやすい回答を心がける必要があります。

別のケースでは、複数のインタビュイーが同時にインタビューを行われる場合があります。やはり先の場合と同じように、この場合でもインタビュイー間での相互調整が欠かせません。他の回答者を遮ったり、割り込むことは極力避けるべきです。インタビュイー側もこれを防止するため、特定の質問に答える人を毎回はっきりと指定してガイドする必要があります。

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インタビューが期待通り進行しない場合、理由として挙げられるのは①当事者たちの準備不足、②インタビュアーが質問を十分整理してこなかったため、または③質疑応答のフォーマット自体がある一定の形式に則っていなかったため などでしょう。また、インタビュアーがぼそぼそとしゃべったり、急ぎ調子で話しかけても、回答者は質問の内容を理解することができなかったり、何度も質問を聞き返す羽目になってしまいます。このような「効果的でない」インタビューは、概してテープ起こし原稿の質にも影響を及ぼします。インタビューをする側だけでなく、される側としても、事前に準備や下調べをしてインタビューに臨まなければ効果的なインタビューにはつながりません。

以上に挙げた以外にも、効果的なインタビューを行うためには集中の妨げとなるもの(携帯電話、外部者の部屋への割り込みなど)を極力避ける努力が欠かせません。電話インタビューの場合は、なるべく携帯電話ではなく固定電話を使用するのがいいでしょう。インタビュー中にパソコンを使用する場合は、キータッチの音が響かないキーボードを使うなどのきめ細やかな配慮があるだけで、集中の障害を最小限にすることができます。

ここまで挙げたポイントは、どれも至ってシンプル・基本的なことばかりですが、全てをうまく実践に取り入れるのは至難の業。改めて、インタビューをする際にはこれらの事項が実践されているかどうか、毎回レビューすることをお勧めします。また効果的なインタビューほどテープ起こし原稿にも反映してくることを、再度強調したいです。

クリプトンブログのトップ記事ランキング(3~5月)

ご無沙汰しています!3月以来のトップ記事ランキングをお届けします。この3ヶ月間は、トピックの幅を増やしてみました。メディア変換に関する小ネタから、テープ起こしをよく利用される方向けに執筆したプレゼンのコツ、そしてテープ起こし産業の案外知られていない裏話まで、テープ起こしに日々携わっているクリプトンだからこそカバーできるトピックを選びました。実務の参考になったり、新しい発見を提供できれば幸いです。メガネ

★~★~★クリプトンブログのトップ記事(3~5月)~★~★

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Windows Media Playerを使った.cdaからmp3への変換方法
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■3位 旗
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技術的な知識をやさしく解説したトピックが上位にランクインしました。なかでも音声認識技術ソフトのトピックは2月のランキングでも4位に輝きました。ありがとうございます!

4位以下は次の通りです。

■4位 宝石ブルー
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■8位 宝石白
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http://ameblo.jp/criptonjp/entry-10838422594.html

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以上、ランキング結果でした。
5月中にUpした記事の中でも、新鮮で興味深いと反響を頂いたトピックがありましたが、こちらは日が浅いためか今回はランクインにはならず。次回のランキング記事をお待ち下さい!

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