忘れられない、人生の大切な本たち
私は大の本好きという訳ではありませんが、
人生の節目や迷いの中で、
本に救われてきたのは確実です。
20年以上前、まだスマホもなくて、
悩んでいても本だけが頼りでした。
電車での移動中も、読書か居眠りくらい(笑)。
今回は、私の人生で大きな影響をくれ、
今でも折にふれて思い出す
3冊の本をご紹介します。
個人的なエピソードは横に置いても、
本当に素晴らしい本なので、
あなたの人生にとっても、
素敵なギフトとなる予感がする
そんな本たちです。
1. アルケミスト ―夢を旅した少年―
この本を知っている方も多いのではないでしょうか。
ブラジルの作家パウロ・コエーリョの
世界的ベストセラーで、
夢を追う少年の旅が描かれた物語です。
エジプトを目指して旅をする中で、
少年はさまざまな経験を通して
「人生で本当に大切なこと」
に気づいていきます。
その旅路は、今でいう「引き寄せの法則」や
「宇宙の流れに委ねること」を、
物語を通して優しく教えてくれます。
ずっと不安が強い性格だった私は、
恐れるがために、確実な道ばかりを選び、
不安だったら「止まる」「引き返す」
という選択を続けてました。
そんな私に「委ねる」という
新しい選択肢があること、
そしてそれが奇跡にも繋がり得ると、
教えてくれた本です。
この本は、私がイギリスに半年間滞在した際、
出発前に大切な友人が贈ってくれたもの。
名刺大のメッセージカードをしおり代わりに、
1ページずつ丁寧に読み進めました。
異国で慣れない私にとっての、
お守りのような存在でした。
読書に慣れていなかった当時の私には
少し難しい内容でしたが、
自分の状況と重なる部分が多く、
知恵や勇気を貰いました。
イギリスの公園のベンチで読んだ
静かで豊かな時間が、
この本に刻まれています。

2. 星の王子さま
正直なところ、内容はあまり覚えていません(笑)。
でも、この一言だけは、今でも強烈に胸に刻まれています。
「一番大切なものは、目に見えない」
この本を手にした翌日、父が突然、他界しました。
あまりにもショッキングな出来事でしたが、
この言葉と出合っていた私は、
「そもそも目に見える肉体よりも
大切なモノがあるらしい。」
そんな視点が私に芽生え、救いになりました。
次第に、
「そうか、これからは父との
コミュニケーションの方法が変わるだけなんだ」
と自然と理解できたのです。
「星の王子さま」のメッセージと共に、
個人的なタイミングが重なり、
生と死を深く見つめると同時に、
目に見えないものこそ本質。
と思うキッカケでした。
今度は落ち着いて、
改めて読み直してみようと思っています。
初めて読むような新鮮な気持ちで味わえそうです。
3. 満月珈琲店の星詠み
ファンタジーと西洋占星術の世界観が融合した、
美しくやさしい物語です。
この本との出会いは、あるブックカフェで
偶然手にしたレシピ本がきっかけでした。
宝石のような美しいスイーツのイラストに目を奪われ、
「これが小説に出てくるスイーツ?」と驚き、
すぐに小説を読み始めたのです。
満月の夜にだけ現れる不思議なカフェ
「満月珈琲店」。
猫が店主という設定で、
導かれる人々が美しいスイーツや
言葉を通して癒され、
気づきを得ていくストーリー。
物語には保護猫が出て来ます。
この本の世界観が、ひょんなことから、
私自身の身にも実際に起こるという
不思議な出来事がありました。
数年前、地方の病院に通院した帰り、
予定していたカフェに立ち寄ると
まさかの臨時休業。
途方に暮れながら歩いていると、
重厚な扉が目に入り、中がカフェのようでした。
恐る恐る中に入ると、
独特の世界観漂う空間が広がっていました。
メニューを見てみると、
小説と同じような美しいネーミングと
見目麗しいドリンクやスイーツ。

オーダー後に、うっとしりながらバッグから
「満月珈琲店」の本を取り出し読み始めました。
ドリンクが運ばれて、
改めて店内を見渡してみると、
優雅なソファの上に猫が。
「あれっ?あそこに猫がいるけど、
この本(満月珈琲店)の世界観とそっくりじゃない?」
と現実とフィクションが入り混じり、
とても不思議で、すごく幸せな時間でした。
まるで「アルケミスト」の少年の体験さながら。
このカフェは保護猫活動をしている、
猫にやさしいカフェだったのです。

その時の体験から、思った通りにならなくても
執着せずに起こった出来事に身を委ねると
奇跡や幸運に繋がり得ることを
体験を通して知りました。
以来、本を通して大小様々なシンクロが
起きることが増えました。
最後に、好きな小説家のお話も。
最近大好きになった小説家さんが二人います。
ひとりは 森沢明夫さん。
作品はまるで美しい映画のようで、
オシャレな雰囲気が漂っています。
人間の弱さや温かさが丁寧に描かれ、
不器用な主人公たちが悩み、
向き合いながらも一歩を踏み出す姿に、
毎回胸を打たれます。
旅のお供にしたくなる作家さんです。

もうひとりは ほしおさなえさん。
川越を舞台にした作品や、
和紙、活版印刷などニッチなテーマを
扱ったシリーズなど、
物語と一緒にそれらの知識も広がります。
またガイドブック代わりに街歩きの
情報収集、またはお出掛けのお供としても
大いに使わせて頂きました。
時折、死や病に関わる場面や設定が
あることが多い気がします。
キラキラした部分だけでなく、
誰にでも避けられない悲しさや苦しみを越え、
最後は希望を感じさせてくれるところも
好きな理由です。

本って、ある意味でセラピーだと思っています。
落ち込んだとき、迷っているとき、孤独を感じるとき。
物語の中に入り込むことで、
誰かの体験や感情が自分とも重なり、
時には同志のように、
自分の感情に客観的に向き合える助けとなる気がするので。
本は寄り添い、道を照らしてくれます。
だからこれからも、
私はきっとまた本に助けられながら、
人生を旅していくんだと思います。
皆さんも、そんな本に出会えますように。
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