リブログ記事アノ世とコノ世、能とコクトー
先日は地元の有形文化財である古民家での能のワークショプイベントへ天井が高い木造建築音響もバッチリでした。土間に客席をつくり目の前の畳の間でお仕舞や解説をしていただきました。基本、シテ(主役)は面をかけますが”能では面を掛けずに演じる場合もあり”時系列通りに話がすすむハナシで男性のシテ(主役)だと面を掛けない”直面(ひためん)”で演じる、(そもそも男性が演じるので)女性、幽霊、神様etc.,この世のモノじゃない存在を演じる際は”面を掛けます””だいたい、能では”時系列ですすむ話の方が少なくだいたい、”何かコトが先に起きていて”起こった後のはなしが多い。夢や幻を描く夢幻能前場でリアルな世界に人のフリして登場して後場で夢に出てきたり幽霊や神様として現れてあちらの世界に帰っていく・・・あの世とこの世が前場と後場、橋掛かりと本舞台で行き来する世界ん? これってなにか聞いたり見たりしたことがあるような?そう、甚だしく表現方法が違うものの、、、ジャン・コクトー!の世界和多志は全部のコクトー映画を見たわけではないのですが”La Belle et la Bête (美女と野獣)”はじめ美女と野獣 [DVD]Amazon(アマゾン)277〜4,605円 Amazon(アマゾン)で詳細を見る 楽天市場で詳細を見る 特に好きな”LE TESTAMENT D'ORPHEE, OU NE ME DEMANDEZ PAS POURQUOI!(オルフェの遺言ー私に何故と問い給うな)”オルフェの遺言 [DVD]Amazon(アマゾン)2,000〜11,960円 Amazon(アマゾン)で詳細を見る 楽天市場で詳細を見る なんかでは死の表現も個性的なんだか、元気いっぱい?!能楽ではゆっくり、じっくり、しずかに味わう生と死の表現これが、詩人コクトーの手にかかるとテンポよく次の場面で生き生きと生まれ変わるきっかけ作りとして「死」が出てきます。最近知ったコクトーのことば«la mort au travail»”映画とは「活動中の死」を描くことだ”と言っていたそうです。なるほど!おどろおどろしさも幽玄な感じもないのはやはり湿度が感じられないからかも?どの映画もモノクロームで日本の芸能で絶対的に感じるしっとり感はナシでも、これはこれで国や文化、個性の違い日本にも来たことのある詩人歌舞伎の鏡獅子を鑑賞しそのメイクを「美女と野獣」の野獣のマスクに取り入れた、とも言われているし。”オルフェの遺言”では、”コノ世の存在ではない(かもしれない)”ミネルヴァ女神や一旦死んだ(ことになっている)コクトーを表現するときは閉じた”直面”のマブタにキラキラの目を描いて!能面とは違うけど生きている人のそのままの貌ではないと、言わんとしていることは同じような?アノ世感?を表現異世界の往来には美女と野獣や”Orphée(オルフェ)”でもオルフェ [DVD]Amazon(アマゾン)880〜2,817円 Amazon(アマゾン)で詳細を見る 楽天市場で詳細を見る お得意の”鏡”を通り抜け・・・これはあっという間にスピーディ日本のお能は橋掛かりをゆるりゆるりと・・・時間を掛けてアノ世とコノ世を行ったり来たり。そうか!やっぱり、和多志はこういうアノ世とコノ世がどちらも表された世界が好きなんだわ、と自分がスキなコトのモトがよく分かったのでした。この日の装いはやはり能楽鑑賞ということでまたまた”一回だけ巻く名古屋帯”の橋弁慶帯板は厚紙製後ろのクリップは振袖用の長いものにして安定感アップ西洋と日本いや、コクトーの能楽まったく違うようでいて表現しようとしていることは共通点もある能を、あのLes Baux-de-Provence(レ・ボー・ド・プロヴァンス)の石切り場なんかで演じたら、両方いいとこどり?!でオモシロイかもしれない、、、と、おもったら既にコクトーの友、シャネルが(と言ってもココではないけど)使ってました!VOGUE Japanhttps://www.vogue.co.jp/fashion/article/chanel-resort-2022https://www.facebook.com/esmeralda.fukuoka/https://ameblo.jp/cotedazurehttps://www.instagram.com/esmeralda_chanoyu_kimono/