ドルインデックスは最安値更新!投機筋の売り越し続く!
米ドルの強弱を適切に示すものとして、筆者はドルインデックスを重視しています。ドルインデックスは過去最安値を更新中です。
下記はドルインデックスの一目均衡表です。下落トレンドが強まってきました。
下記はドルインデックスの週ベースの一目均衡表です。中期での下落トレンドが継続しています。
下記は、主要6通貨(ユーロ、円、英ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル)の投機筋(ノン・コマーシャルズ)の対米ドルでのポジションを合計したものです。
10月23日時点では210,569枚の米ドル売り越しとなりました。前週に比べて売り越し枚数は2,525枚増加しました(2週間連続の増加)。ヘッジファンドやCTAなどの投機筋(ノン・コマーシャルズ)は、米ドルに対して「弱気」スタンスを維持しています。
投機筋のポジション動向をみる限り、米ドルの下落トレンドは続くと思われます。
同じく下記は、NYBOTに上場されているドルインデックス先物取引の投機筋のポジションを示したチャートです。
10月23日時点では22,761枚の売り越しとなっています。前週に比べて売り越し枚数は317枚減少しています(4週間連続の減少)。ヘッジファンドやCTAなどの投機筋は米ドルに対してまだ「弱気」スタンスを維持しています。
以下では、主要通貨の一目均衡表のチャートを掲載します。
ユーロは米ドルに対して過去最高値を更新中です。上昇トレンドが継続中です。
なお、投機筋のポジション動向をみると、10月23日時点でユーロの買い越し枚数は69,016枚となり、高水準を維持しています。ただし、ユーロの買い越し枚数は3週間連続で減少中で、投機筋は利益確定の行動をとっているようです。
ドル円レートは下落中です(ドル安円高)。10月26日の終値は雲の下限を下回っています。
米ドルは英ポンドに対しては、下落トレンド(米ドル安英ポンド高)が継続しています。
スイスフランは米ドルに対して上昇しています。10月26日の終値は転換線を下回っています。
カナダドルは米ドルに対して年初来高値を更新中で、上昇トレンド(米ドル安カナダドル高)が継続中です。
なお、投機筋のポジション動向をみると、10月23日時点で71,323枚のカナダドル買い越しとなっています。ただ、買い越し枚数は2週間連続で減少中です。投機筋は利益確定の行動をとっているようです。
豪ドルは米ドルに対して、年初来高値を上回ってきました。再び上昇トレンドが強まっています。
なお、投機筋のポジション動向をみると、10月23日時点43,653枚の豪ドル買い越しです。なお、買い越し枚数は2週間振りに減少しています。投機筋は利益確定の行動をとっています。
ニュージーランドドルは米ドルに対して上昇しています。終値は転換線と基準線を上回ってきました。
南アフリカ・ランドは米ドルに対して、上昇トレンドが強まってきました。10月26日の終値は転換線の下に位置しています。
概ね、カナダドル、豪ドル、南アフリカランドなど資源国通貨が米ドルに対して買われています。
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*当資料は、情報提供を目的としており、金融商品に係る売買を勧誘するものではありません。配信する内容は投資判断の参考として筆者の見解をお伝えするもので、内容の正確性、完全性を保証するものでもありません。投資に関する最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。また、当資料の一部または全てを利用することにより生じたいかなる損失・損害についても責任を負いません。当資料の一切の権利は筆者に帰属しており、無断で複製、転送、転載を禁じます。
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- 国際通貨研究所
- マネーの動きで読み解く外国為替の実際
クロス円通貨の状況 … 円は米ドルを除く通貨に対してやや弱含み!
10月23日時点での、CME円通貨先物取引の投機筋のポジション動向を確認しておきましょう。
21,354枚の円売り越しであり、売り越し枚数は前週に比べて17,259枚減少しています(2週間連続の減少)。投機筋(ノン・コマーシャルズ)の円に対するスタンスは「中立」です。
10月26日時点でのクロス円通貨の状況をみてみましょう。円は主要通貨に対してまちまちの展開ですが、米ドルを除く通貨に対しては概ね弱含みの展開となっています。
まず、ユーロ円相場の一目均衡表です。週後半に反発して来ました。10月26日の終値は基準線と転換線を上回ってきました。
ポンド円相場の一目均衡表です。10月26日の終値は雲の中に位置しています。弱含み横ばいです。
次にスイスフラン円相場の一目均衡表です。週後半には反発してきました。10月26日の終値は転換線と基準線の間に位置しています。
カナダドル円相場の一目均衡表です。横ばいです。10月26日の終値は転換線を上回っています。
豪ドル円相場の一目均衡表です。週後半に反発し、10月26日の終値は転換線を上回っています。
ニュージーランドドル円相場の一目均衡表です。週後半に反発し、10月26日の終値は転換線と基準線の中に位置しています。
最後に南アランド円相場の一目均衡表です。週後半に大きく反発しています。10月26日の終値は転換線を上回っています。
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国際商品市況 … 投機筋は利益確定の行動をとる!
国際商品市況の高騰と米ドルの下落が続いています。
米ドルの代替通貨とみなされる金(ゴールド)は年初来高値を更新中です。800ドルの大台に迫ってきました。
COMEXの金先物取引の、投機筋(ノン・コマーシャルズ)のポジション動向のチャートを確認しておきましょう。
10月23日時点では、差引きで186,304枚の買い越しとなりました。9週間振りに買い越し枚数が減少しています。CTAやヘッジファンドなどの投機筋は、金に対して「強気」スタンスを維持していますが、一部利益確定の行動をとっているようです。
下記はWTI先物(期近物)のチャートです。原油価格は過去最高値を更新中です。週末(10月26日)には1バレル=91ドル台に乗せています。
NYMEXのWTI先物取引の投機筋(ノン・コマーシャルズ)のポジション動向をみておきましょう。
10月23日時点では、60,026枚の買い越しとなり、前週比27,972枚の減少となりました。4週間振りに買い越し枚数が減少しています。投機筋のスタンスは「強気」継続ですが、利益確定の行動を進めているようです。
次は穀物相の状況です。CBOTのコーン先物は下値が切り上がっています。
CBOTのコーン先物取引の投機筋(ノン・コマーシャルズ)のポジション動向をみておきましょう。
10月23日時点では、164,953枚の買い越しとなり、前週比1,055枚の減少となりました。2週間振りに買い越し枚数が減少しています。投機筋のスタンスは「強気」継続です。
国際商品市況の代表的な指数であるCRB指数をみると、年初来高値を更新中です。上昇トレンドが強まってきました。
バルティック海運指数は上昇トレンドが継続中です。ドライインデックスは1100ポイントの大台まであとわずかです。
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- ポール R.クルーグマン, 高中 公男
- 国際金融の理論