ドルインデックスは最安値を更新中!ただし、一部下げ止まりの兆候も!
米ドルの強弱を適切に示すものとして、筆者はドルインデックスを重視しています。ドルインデックスは依然として過去最安値を更新中です。
ただし、週末(11月9日)には、英ポンド、カナダドル、豪ドル、ニュージーランドドルなどに対して米ドルが反発しています。
下記はドルインデックスの一目均衡表です。下落トレンドが続いていますが、8日、9日は下値抵抗力が出てきました。
下記はドルインデックスの週ベースの一目均衡表です。中期での下落トレンドが継続しています。
下記は、主要6通貨(ユーロ、円、英ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル)の投機筋(ノン・コマーシャルズ)の対米ドルでのポジションを合計したものです。
11月6日時点では244,121枚の米ドル売り越しとなり、引き続き過去最高値を更新しました。前週に比べて売り越し枚数は6,651枚増加しています(4週間連続の増加)。ヘッジファンドやCTAなどの投機筋(ノン・コマーシャルズ)は、米ドルに対して「弱気」スタンスを強めています。
投機筋のポジション動向をみる限り、米ドルの下落トレンドは続くと思われます。
同じく下記は、NYBOTに上場されているドルインデックス先物取引の投機筋のポジションを示したチャートです。
11月6日時点では売り越し枚数は18,491枚で、前週に比べて1,643枚減少しています(6週間連続の減少)。売りポジションが減少しており、ヘッジファンドやCTAなどの投機筋(ノン・コマーシャルズ)は利益確定の行動をとっています。
ただし、投機筋は米ドルに対してまだ「弱気」スタンスを維持しています。
以下では、主要通貨の対米ドルでの一目均衡表のチャートを掲載します。
ユーロは米ドルに対して過去最高値を更新中です。上昇トレンドが継続しています。
なお、投機筋のポジション動向をみると、11月6日時点でユーロの買い越し枚数は76,048枚となり、高水準を維持しています(ユーロの買い越し枚数は前週比7,200枚の増加で、5週間振りの増加)。投機筋(ノン・コマーシャルズ)はユーロに対して「強気」スタンスを維持しています。
ドル円レートは円高が進行しています。これまでドル円相場は保合いが続いていましたが、ついに下放れました。
米ドルは英ポンドに対しては、下落トレンド(米ドル安英ポンド高)が続いています。しかし、週末(11月9日)は米ドルが反発しています。
スイスフランは米ドルに対して上昇トレンドが強まっています。
カナダドルは米ドルに対して年初来高値を更新中でしたが、週後半は米ドルが反発しています。
投機筋のポジション動向をみると、11月6日時点で63,588枚のカナダドル買い越しとなっています。なお、買い越し枚数は4週間連続で減少しています。投機筋(ノン・コマーシャルズ)は利益確定の行動をとっているようです。
なお、投機筋はカナダドルに対して依然として「強気」スタンスを維持しています。
豪ドルは米ドルに対して、上昇トレンドから保合い相場に変わったようです。週末は米ドルが反発しています。
投機筋のポジション動向をみると、11月6日時点で50,637枚の豪ドル買い越しとなっています。買い越し枚数は2週間連続で増加しています。投機筋(ノン・コマーシャルズ)は豪ドルに対して「強気」スタンスを維持しています。
ニュージーランドドルは米ドルに対して保合いとなっています。週末には米ドルが反発しています。
南アフリカ・ランドは米ドルに対して、保合い相場となっています。週末には米ドルが反発しています。
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*当資料は、情報提供を目的としており、金融商品に係る売買を勧誘するものではありません。配信する内容は投資判断の参考として筆者の見解をお伝えするもので、内容の正確性、完全性を保証するものでもありません。投資に関する最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。また、当資料の一部または全てを利用することにより生じたいかなる損失・損害についても責任を負いません。当資料の一切の権利は筆者に帰属しており、無断で複製、転送、転載を禁じます。
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- 国際通貨研究所
- マネーの動きで読み解く外国為替の実際
11月9日時点の業種別株価動向
金融サイト『ストックステーション』の「投資のヒント」に、
日経500種業種別株価のレポートを掲載しています。
こちらもご覧ください。
本日のレポートは下記から。
http://www.stockstation.jp/uwasa/1238

ニューヨーク株式は下落トレンドに転換?VIXは上昇!
下記はニューヨーク工業株30種平均のチャートです。13,500ドルのラインを割り込んでから一気に崩れました。次は13,000ドルが下値支持線となります。
下記はナスダック総合株指数のチャートです。これまで堅調に推移していましたが、先週はナスダックの下落が顕著でした。週の後半だけで197ポイント下落しています。
下記は筆者が注目しているS&P500指数のVIX(ボラティリティ・インデックス)のチャートです。週末(11月9日)は28.50%まで上昇しました。市場参加者の心理状況は悪化の一途を辿っています。
下記はS&P500指数の週ベースのチャートです。米国株式は天井をつけた可能性が高いといえるでしょう。
ここで、CMEの先物市場での投機筋(ノン・コマーシャルズ)のポジション動向を確認しておきましょう。
下記はCMEのS &P500先物の投機筋のポジション動向を示したチャートです。
11月6日時点では差引きで27,597枚の売り越しとなっています(前週に比べて売り越し枚数は3,852枚減少しています)。売りポジションは2週間連続で減少しており、ヘッジファンドやCTAなどの投機筋は、利益確定の行動をとりはじめたと推測できます。
なお、投機筋の米国株式に対するスタンスは依然として「弱気」継続です。
次にCMEのナスダック100先物の投機筋のポジション動向のチャートをみてみましょう。
11月6日時点では、1,859枚の買い越しとなっています。6週間連続の買い越しで、買い越し枚数は前週に比べて706枚増加しています(4週間振りの増加)。ヘッジファンドやCTAなどの投機筋のスタンスは、「中立」継続です。
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- ポール R.クルーグマン, 高中 公男
- 国際金融の理論