8 すべてのはじまり
「わたし……」
少女はうつむいていた。
「レシングちゃん……」
リュイはこぶしを、にぎりしめた。
「大丈夫だよ……きっと……必ず」
「どうして。……できないのに」
少女の声は、今にも途切れそうだった。
「そんなことないよ。できるようになるよ。大丈夫だから……きっと……。だって……だって……きっと君なら……」
「……できないのに」
少女は短く呟いた。
「私だから。……何もできないのに」
そして、リュイの見守る前で席を立った。
「違う。そんなことないよ。できるよ。学院長先生だって、そう言ってたじゃないか。君には魔力がある。僕なんかよりも、ずっと大きな……だから……」
彼はレシングの前に立ち塞がった。
「絶対に、魔法は使えるようになるんだ。必ず。そしていつか、一流の魔法使いになる。誰もが君に憧れる。君はどんな場所にだって行くことができる。どんな魔法も君の物だ。大丈夫だよ、きっと。だって、君が、魔法使いになれない訳なんて……」
「……ごめんなさい」
少女は机との隙間に、強引に割り込んだ。
「ごめんなさい……」
そして彼を残し、足早に、講堂の通路を去って行った。
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少女はうつむいていた。
「レシングちゃん……」
リュイはこぶしを、にぎりしめた。
「大丈夫だよ……きっと……必ず」
「どうして。……できないのに」
少女の声は、今にも途切れそうだった。
「そんなことないよ。できるようになるよ。大丈夫だから……きっと……。だって……だって……きっと君なら……」
「……できないのに」
少女は短く呟いた。
「私だから。……何もできないのに」
そして、リュイの見守る前で席を立った。
「違う。そんなことないよ。できるよ。学院長先生だって、そう言ってたじゃないか。君には魔力がある。僕なんかよりも、ずっと大きな……だから……」
彼はレシングの前に立ち塞がった。
「絶対に、魔法は使えるようになるんだ。必ず。そしていつか、一流の魔法使いになる。誰もが君に憧れる。君はどんな場所にだって行くことができる。どんな魔法も君の物だ。大丈夫だよ、きっと。だって、君が、魔法使いになれない訳なんて……」
「……ごめんなさい」
少女は机との隙間に、強引に割り込んだ。
「ごめんなさい……」
そして彼を残し、足早に、講堂の通路を去って行った。
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7 すべてのはじまり
>
彼女は、声をあげて泣いたりはしない。
涙などというものを、彼女は痛みのために流したりはしない。
手に打ち込まれた刺繍針の痕も、腕にひろがる鞭の傷跡も、そしてふくらはぎに残る火傷の傷も、彼女の目から一滴の涙も引き出さなかった。
少女は暗い講堂の、扉をようやく押し開いた。
ロウソクが照らす天井の底、講堂には厳粛な空気が漂っている。聖者クラナンの立像が、険しい顔で三階説教台から見下ろしている。
レシングはわずかにびっこをひきながら、誰もいない講堂をゆき、扉から一番遠い、壁際の隅の席に座った。
大講堂には、誰も入ってくる気配はない。
それでも、誰かの目を気にしながら、少女はわずかに身動きしてみる。
そして、両手を差し上げてみる。
心を集中する時は、体中の体液が指先に流れ込むように意識するのだ。
唇を震わせ、舌先を丸め、宙の指をそっと絡める。終わりのない謎だらけの言葉。教わった通りの呼吸法、教わったままの発音を、静けさの中で実演してみせる。
アーチ状の窓から、白い光が差し込んだ。雲が流れ、細い三日月が姿を現したのだ。
程度の低い、できそこないの彼女でも、月が神秘的な力を持つことは知っている。人間には計り得ない、負の魔力を持っていることを知っている。
月は潮の満ち引きを司り、動物の生態リズムを規則正しく、あるいは自由自在に操るのだ。
高く差し上げた指先に、わずかな痺れが伝わるような気がした。
全ての体液が一点に集中し、力がその一点で発熱を始める時、体内に眠る魔法の力は、精神力をバネに増幅を開始する。
そして……、やがて、レシングは両手を膝におろした。
今夜もやはり、何もおきなかったのである。
「レシングちゃん……」
いつの間に来ていたのか、すぐ傍で少年の声が聞こえた。
「レシングちゃん」
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彼女は、声をあげて泣いたりはしない。
涙などというものを、彼女は痛みのために流したりはしない。
手に打ち込まれた刺繍針の痕も、腕にひろがる鞭の傷跡も、そしてふくらはぎに残る火傷の傷も、彼女の目から一滴の涙も引き出さなかった。
少女は暗い講堂の、扉をようやく押し開いた。
ロウソクが照らす天井の底、講堂には厳粛な空気が漂っている。聖者クラナンの立像が、険しい顔で三階説教台から見下ろしている。
レシングはわずかにびっこをひきながら、誰もいない講堂をゆき、扉から一番遠い、壁際の隅の席に座った。
大講堂には、誰も入ってくる気配はない。
それでも、誰かの目を気にしながら、少女はわずかに身動きしてみる。
そして、両手を差し上げてみる。
心を集中する時は、体中の体液が指先に流れ込むように意識するのだ。
唇を震わせ、舌先を丸め、宙の指をそっと絡める。終わりのない謎だらけの言葉。教わった通りの呼吸法、教わったままの発音を、静けさの中で実演してみせる。
アーチ状の窓から、白い光が差し込んだ。雲が流れ、細い三日月が姿を現したのだ。
程度の低い、できそこないの彼女でも、月が神秘的な力を持つことは知っている。人間には計り得ない、負の魔力を持っていることを知っている。
月は潮の満ち引きを司り、動物の生態リズムを規則正しく、あるいは自由自在に操るのだ。
高く差し上げた指先に、わずかな痺れが伝わるような気がした。
全ての体液が一点に集中し、力がその一点で発熱を始める時、体内に眠る魔法の力は、精神力をバネに増幅を開始する。
そして……、やがて、レシングは両手を膝におろした。
今夜もやはり、何もおきなかったのである。
「レシングちゃん……」
いつの間に来ていたのか、すぐ傍で少年の声が聞こえた。
「レシングちゃん」
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(´▽`)/~
ららら♪ ずーっとずっと、待ってました!
あしたは、楽しい楽しい、月にいちどの「飲み会」なのです、うはー♪( ̄∇ ̄+)
ご近所バーで、知らないおっちゃんたちも交えて、楽しく、愉快に、飲んで食べて笑って!
名刺交換して(?w)、きます~♪(´▽`)/~
『自分の居場所』をもつ―― 作るのって、(クラス替えも、進学も、就職も)
最初はちょっと怖かったりするけど……新しい出会いがあって、楽しいですね♪^^
学生のとき、部活がつぶれちゃって、淋し~く……なってたことがあるんですけど、先生が、
「自分の居場所は、自分で作るもんなんやで」
「誰かが準備してくれるんやない」
おっしゃって。
あれから、なんだかんだ経つけど、「自分の居場所」って、参加しては消滅し、出会っては別れていく……繰り返しなのだなぁ……と、思ったり^^ (よどみに浮ぶうたかたは…ですね^^)
うん!o(^▽^)o あしたは楽しんでくるっ!!
でもほんと。いろんなヒトに出会えるといいね♪ 珍しいお話が聞けるといいなぁ~♪^^
あしたは、楽しい楽しい、月にいちどの「飲み会」なのです、うはー♪( ̄∇ ̄+)
ご近所バーで、知らないおっちゃんたちも交えて、楽しく、愉快に、飲んで食べて笑って!
名刺交換して(?w)、きます~♪(´▽`)/~
『自分の居場所』をもつ―― 作るのって、(クラス替えも、進学も、就職も)
最初はちょっと怖かったりするけど……新しい出会いがあって、楽しいですね♪^^
学生のとき、部活がつぶれちゃって、淋し~く……なってたことがあるんですけど、先生が、
「自分の居場所は、自分で作るもんなんやで」
「誰かが準備してくれるんやない」
おっしゃって。
あれから、なんだかんだ経つけど、「自分の居場所」って、参加しては消滅し、出会っては別れていく……繰り返しなのだなぁ……と、思ったり^^ (よどみに浮ぶうたかたは…ですね^^)
うん!o(^▽^)o あしたは楽しんでくるっ!!
でもほんと。いろんなヒトに出会えるといいね♪ 珍しいお話が聞けるといいなぁ~♪^^