8 すべてのはじまり
「わたし……」
少女はうつむいていた。
「レシングちゃん……」
リュイはこぶしを、にぎりしめた。
「大丈夫だよ……きっと……必ず」
「どうして。……できないのに」
少女の声は、今にも途切れそうだった。
「そんなことないよ。できるようになるよ。大丈夫だから……きっと……。だって……だって……きっと君なら……」
「……できないのに」
少女は短く呟いた。
「私だから。……何も できないのに」
そして、リュイの見守る前で席を立った。
「違う。そんなことないよ。できるよ。学院長先生だって、そう言ってたじゃないか。君には魔力がある。僕なんかよりも、ずっと大きな……だから……」
彼はレシングの前に立ち塞がった。
「絶対に、魔法は使えるようになるんだ。必ず。そしていつか、一流の魔法使いになる。誰もが君に憧れる。君はどんな場所にだって行くことができる。どんな魔法も君の物だ。大丈夫だよ、きっと。だって、君が、魔法使いになれない訳なんて……」
「……ごめんなさい」
少女は机との隙間に、強引に割り込んだ。
「ごめんなさい……」
そして彼を残し、足早に、講堂の通路を去って行った。
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少女はうつむいていた。
「レシングちゃん……」
リュイはこぶしを、にぎりしめた。
「大丈夫だよ……きっと……必ず」
「どうして。……できないのに」
少女の声は、今にも途切れそうだった。
「そんなことないよ。できるようになるよ。大丈夫だから……きっと……。だって……だって……きっと君なら……」
「……できないのに」
少女は短く呟いた。
「私だから。……何も できないのに」
そして、リュイの見守る前で席を立った。
「違う。そんなことないよ。できるよ。学院長先生だって、そう言ってたじゃないか。君には魔力がある。僕なんかよりも、ずっと大きな……だから……」
彼はレシングの前に立ち塞がった。
「絶対に、魔法は使えるようになるんだ。必ず。そしていつか、一流の魔法使いになる。誰もが君に憧れる。君はどんな場所にだって行くことができる。どんな魔法も君の物だ。大丈夫だよ、きっと。だって、君が、魔法使いになれない訳なんて……」
「……ごめんなさい」
少女は机との隙間に、強引に割り込んだ。
「ごめんなさい……」
そして彼を残し、足早に、講堂の通路を去って行った。
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