シロツメクサの咲いた広場で風に抱かれ

君の呼吸に少しだけ触れてみる

まるで波打ち際を歩いているように

冷めた境界線に触れたようだった

 

ため息は今を幸せにするだけの飾り物

さよならに裏切られないための作り物

 

忘れてしまった告白が 時の中で漂流して

知らない誰かに届きそうな頃

二人が失った憂鬱と それに似た愛情が

明日には暴れ出しそうな気がした

 

シロツメクサの咲いた広場で風に抱かれ

君の鼓動に少しだけ触れてみる

 

 

 

 

 

 

 

月光の契りに彷徨う星たちは

恋の痺れを二人に授けた

天女のような微笑み方で

遂に痺れを切らし始める

 

逢えない事が愛を強くするなら

逢う事で互いに弱くなってしまう

重たい言葉が虹のように連なれば

涙声でそれぞれの名を呼び合う

 

忘却に吞み込まれないように

心にはあえて穴を開けていた

月光の契りに戸惑う星たちと

恋の痺れに酔いしれている

 

 

 

 

 

 

 

つぶらな瞳からこぼれた大事な未来は

月明かりに照らされて過去を映してしまった

思わず息をするのも忘れるくらい

ただの傍観者になっていた

それは私だけではなく

空も

星も

時計も

部屋も

この世にあるもの総てを変えていくような

そんな気さえ感じていた

 

何も語らないその瞳は

まるで私を映しているようで

心が壊れていく音だけ

夜の静寂を切り裂いていった

 

君からすれば

それすら

くだらない愛の傍観者

 

 

 

 

 

 

 

グラスの氷を弾いた 細く冷たい指先

笑わない瞳を抱えて 背を向けたままの恋

 

心に火を灯した 永く冷たい暗闇

叶わない願いを抱えて 背中合わせる今宵

 

迷路 静かに時が経つのを待ってる

余命を 知るかのように 未来を閉ざそうとしてる

氷のように、火のように、そしてこの恋のように

 

グラスの氷が溶けた ぬるいワインを飲み干す

笑わない瞳を選んで 立ち上がる今夜の君

 

心に火を灯せば もう少しそばにいられる

叶わない願いを唱えて 立ち止まる今夜の私

 

迷路 密かに時が戻るのを待ってる

余命を 知ったかのように 未来を受け入れ始めてる

氷のように、火のように、そしてこの恋のように

 

 

 

 

 

 

 

都会の雨 花開く傘の群れ

愛しい君の 手もつなげない

明日は晴れ 夢見る丘の場面

愛しい君の 笑顔が咲きそうで

 

恋をした時の あの幸せの名残を

夜の闇に 溶かしながら

偶然にも 君から生まれた刹那を

柄にもなく 守り抜きたい気分さ

 

何処から湧くかわからない

涙の泉を抱えた

広く大きな心を持ち合わせている

 

恋をした時の あの幸せの名残を

都会の雨に 濡らしながら

必然的に 君から生まれる刹那を

柄にもなく 守り抜きたい気分さ

 

 

 

 

 

 

 

雲を忘れた空から

感謝のお手紙をもらいました

「太陽がいっぱい、地上に煌めいてる」と

人は空を見上げて己を「ちっぽけな存在」と

謙遜しがちだけど

何よりも優しいその言葉に救われてるんだ

 

だから雨は少しだけ淋しく感じるね

傘を差すから空を忘れてしまうのよ

街の色も暗く見えてしまうから

私は地上の太陽を探そうと思う

 

いつか空に引っ越したときに

「太陽は空にだけ住んでるんじゃない」と

神様に伝えてみたいんだ

 

 

 

 

 

 

 

雨が降ってあくびをしたから

泣いてるように見えた

君が涙を流したのは

久しく見たことがないから

そう信じたときに 

私だけ都合良く泣いていたのです

 

そんな私を見ていつも君は

優しく頭を撫でてくれた

本当は弱い心を

押し殺していたのでしょう

だらしない口づけの最後に

いつも夜空を眺めていたね

 

君の瞳はまるで

天国に通じてるみたいだった

涙の泉がどこにあるか

探していたんだね

 

別れを知った後に

私は赤ん坊のように泣いてた

もし君がその涙を知っても

「都合の良い涙」だと悟るのでしょう

 

 

 

 

 

 

 

朝の笑い声 扉の向こうに失われても

毎日 聴こえるだけで 私は幸せ

都会の空は ビルの隙間を縫い合わせて

何食わぬ顔で 人々を見つめている

 

忘れたい事が 度々 増えていくけど

あらゆるものが 形を変えてゆくように

悲しみの捉え方も 覚えてしまう

感謝の伝え方が ぎこちなく見えるのは

太陽より強い光にさらされた この瞳のせいかしら…

 

朝の笑い声 扉の向こうに吸い込まれても

毎日 聴いてるだけで 私は幸せ

 

 

 

 

 

 

 

何をすればいいかわからない大切な時間に

いま流れ出した血は

死ぬことをまだ許されていない私を

そっと慰めているようだ

ここで豪華な懐石料理でも食べれるのなら

無駄な涙がこぼれるであろう

大袈裟な感情が波のように押し寄せて

昨日までの哀しみは化石になって見つかるだろう

 

もし私が学者になって

その化石を見つけたときには

何をすればいいかわからない大切な時間に

そっと名前をつけるのだろう

 

それはきっと

死ぬことを許されていない私を

そっと慰めているみたいに

 

 

 

 

 

 

 

いくつもの笑顔が

いくつもの涙が

都会の喧騒を生み出している

 

数々の出逢いが

数々の別れが

都会の街並を生み出している

 

曖昧な呼吸で

不安定な感情を

着飾った言葉で綴り出している

 

君の小説を読んでいる

そこに僕が登場して

結末を少しずつ変えようとしている

 

都会には小説があふれている