平気で嘘がつけるようになった娘は、

どんどん推し活にのめり込んでいきました。

 

今の時代、

SNSで簡単に人と繋がれることが、

良くも悪くも人生に大きな影響を与えていると私は思います。


娘の推し活のエスカレートも、まさにその一つでした。

 

一人の人が、大量のグッズをSNSにアップする。
それを見た別の人が、「私も同じことをしよう」と思う。

すると、その人も大量にグッズを購入してSNSに投稿する。
そしてまた、それを見た誰かが同じことをする。

 

そんな連鎖が続いていきます。

 

もし「同担拒否」などの気持ちがある場合、

そこには見えないバトルのようなものも生まれてきます。

 

「あの子より、私の方がたくさんお金を使って応援している」

そんな感覚です。


そもそも「お金を使ってあげている」という考え方自体、

私は少し違うのではないかと思います。

 

さらに、その売り上げが推しに還元される、

という認識もあるようですが、

正直なところ、そこにも疑問を感じています。

 

娘も、そんなSNSの世界の「見えない競争」に、

いつの間にか参加していたのだと思います。

 

そして、気づけばその競争に勝とうとしていました。

 

同じグッズを三桁購入する。


正直、私には信じられない世界です。

 

しかも娘は一人暮らし。
自由を手に入れたと勘違いして、

「バレなければ何をしてもいい」と思ってしまったのかもしれません。

 

そして皮肉なことに、

その事実が発覚したのも、娘自身のSNSでした。

 

私たちはSNSに強い世代ではありません。
ですが、娘のアカウントを教えてくれた知人がいたおかげで、

隠されていた事実が少しずつ明らかになっていきました。

 

SNSは、使い方によってはとても便利なものです。
知らなかった情報を知ることもできます。

 

ですが一歩間違えれば、

人を大きく動かしてしまう力を持ったものでもあると、私は思います。

 

娘の推し活をここまで加速させたのは、

紛れもなくSNSでした。

 

この先に、

さらに大きな闇が待っていることも知らずに…。

今回から、娘のことをしっかり考え、

向き合ってみようと思います。

 

まずは、高校生の頃の出来事です。


娘が大学受験の大事な時期に、

嘘をついて東京のイベントへ行ったあの出来事。

 

なぜ娘は、あの時嘘をついてまで東京へ行ったのか。

 

行きたい気持ちは、分からなくもありません。
好きなものに会いに行きたい、

そんな気持ちは誰にでもあると思います。

 

ただ問題は、「嘘をついたこと」です。
そして、何よりその時期でした。

 

大学受験を控えた大事な時期。
やりたいことをやるだけでは、

ただのわがままになってしまいます。
我慢するべき時には、

やはり我慢することも必要なのではないかと、

私は思っています。

 

そしてもう一つ大きな問題は、

その出来事を娘が反省しなかったことです。

 

もしあの時、親と喧嘩になり、

叱られ、自分のしたことをきちんと理解できていたなら、
「自分の行動は間違っていた」と、

少しは反省したのではないかと思うのです。

 

ですが娘は、この東京イベントの遠征を約一年半も隠していました。
そして、それが発覚した時、

娘にあったのは反省ではなく、ただの反発でした。

 

やはりこの時点で、
「自分の行動は間違っていた」と、

ほんの少しでも感じてくれていたなら…。

 

この後に起きた出来事も、

もしかしたら違う形になっていたのかもしれない。
そう思うと、なんとも言えない切なさを感じてしまいます。

 

人生って、

時々とてもむなしいものですね。

大学生活をスタートするためには、

まず学費が必要になります。

入学金はもちろん、

入学式用のスーツやバッグ、パンプスなど、

準備するものもたくさんあります。

 

毎日のように、

お札に羽が生えたかのようにお金が飛んでいきました。

 

そんな中で、娘との生活費についても話し合いをしました。

 

家賃は親が支払う。
普段の生活費は、バイト代でやりくりする。

 

ただ、それだけで生活できるとは思っていなかったので、

大学で必要なものは親が支払い、食料品や日用品は毎月送る。
いわゆる「仕送り」という形でサポートすることにしました。

 

これなら何とかやっていけるのではないか、

と親子で納得していました。

 

ですが、娘はもともとお金の使い方が少し荒いところがあります。
以前、郵便局留めで大量のグッズを購入していたこともありました。

 

そのため、私も少し気をつけてはいました。

 

「毎月のお金の流れをLINEで教えてね」

 

そう伝えていたのですが、

娘から送られてくることは一度もありませんでした。

 

しびれを切らして
「どうなってるの?」とLINEを送ると、

 

「ちゃんとやってます」

 

返事は、いつもそれだけでした。

 

私は、「ちゃんとしてます」や

「ちゃんとします」という曖昧な言葉が

あまり好きではありません。
……少し余談ですね。

 

本題に戻ると、

本当はもっとしっかりお金のことを聞きたかったのです。
でも、娘は教えてくれない。
これ以上聞けば、きっと揉めてしまう。

 

そう思い、

私はそれ以上踏み込んで聞くことをやめてしまいました。

 

つまり、私が先に耳を塞いでしまったのだと思います。

 

これも、私の反省点です。

 

その結果、娘は使えるだけお金を使うようになり、

そのお金はアイドルの推し活へ。
そして、やがてメン地下へと流れていくことになります。

 

お金については、私なりに小さい頃から説明してきたつもりでした。
ですが、それがきちんと伝わっていなかったのだとしたら、

それもまた私のミスだったのだと思います。

 

ただ、この「お金の問題」は、

これからの娘の人生を大きく左右する出来事になっていきます。

 

この話については、次の章で、

もう少しじっくりと紐解いていこうと思います。

 

お金って、本当に大切ですよね。