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小早川護 公式ブログ(更新休止中)

接客に関する理論的研究・実践的研究や
経営と接客をリンクさせる手法などを紹介しています。
現在は公式HPにてブログを更新中!
http://sekkyaku.jp/

今日は接客の話から少しだけ外れたところから接客を語ってみます。


この前からずっと気になってた、上原ひろみの新譜を買ってきました。

ただいま一人リスニングパーティー中。


とは言え、時間が時間なのでオーディオを使うわけにもいかず・・・

致し方無くPCで聴いてます。


まあ、一応サウンドカードとスピーカーは少々高めのものを使っているので

まだ聞ける音にはなっているのですが・・・

音の空間が見えてこないのがツラいとこ(涙)


やっぱ、ちゃんとしたオーディオで聞きたいなぁ。


それでも、曲のグルーヴだけはしっかり伝わってきます。

彼女のピアノは本当にスゴイ。


あ、上原ひろみって誰かだって?

ええっと、日本を代表するジャズピアニストです。

超絶テクニックと彼女の中からはじき出される自然なメロディ。

海外で高い評価を受け、グラミー賞を取るまでに至っています。


そんな彼女の新譜なのですが、やはりスゴイ。

一音一音に込められた魂の量がハンパじゃない。

接客態度で言うところの、ちょっとした言葉の節々ってヤツですね。


強弱のハッキリしたピアノの演奏。

そして自由に導き出されるプレイスタイル。

この世に彼女のピアノのような接客が出来る人は、

どれぐらいいるのでしょうか?


感性だけではなく、秘められたスキルも素晴らしく

そして一挙手一投足に至るまで魂が込められた接客。


悲しいのは、仮にそれが出来る人がいたとして、

それを評価できる人がこの世に殆ど存在しないと言う事です。


接客とは現代を代表する日本文化の一つです。

これからどんどん醸成していき、何百年の未来に残していかなくてはいけない。

そういった観点で接客を捉え直してみると、

そこに必要な要素はジャズや芸術とそう大差無いのが解ります。


素人の目ではとても判断出来ないような細かい技術や奥深い基本があり

そういった背景がしっかりと出来ているからこそ、本当の意味で個性が発揮され

満席の客席全部に喜んでもらう事が出来る。


飲食店や小売店の接客にしても同じ事です。

素人にはとても判断できない細やかな気遣いや会話の技術などがあり

その上に人の個性や声色、姿形が乗ってくる。

そうすると、それを本当に好んでくれるお客さんが生まれてくる。


接客を表面でしか観察出来ない人が、表面的に評価し

それが顧客満足度の指数になると断言してしまうミステリーショッパー派遣会社。

それはそれで大切な事なのですが、

果たしてそこから客席全体の顧客価値は計れるのでしょうか。


答えは否。

なぜなら、彼らは所詮素人だから。


プロのジャズピアニストの技術を音楽に大した興味を持っていない一般人に評価させても

「すごいよね~」

だけで終ってしまうでしょう。

具体的に何がスゴイのか、どういった技術が優れていてどこに個性が発揮されているのか、

そういった事は全く判別がつかないのは当然のことです。


とある人がこんな事を言いました。

「それでも接客を評価するのは顧客では?」

正直、何を言ってるんだ、と言う感じです。

評価するのは顧客でも良いのですが、

本物を見抜けるのはそれを見抜く技術を持った人だけ。


いくら優れた技術を持っていても、顧客に伝わらなければ意味が無い。

と言う説は、ある意味で捉えると確かに正しいことです。

ジャズやクラッシックもそれがあるから、人気は下降線を辿っている。

でも、だからって技術を完全におろそかにして良いのでしょうか?


また別の人はこう言いました。

「この接客の大会は、技術の大会にしたくないんだ」

何を幼稚なことを。

接客は幾百年の日本の伝統、もてなし文化から生まれた近代を代表する文化であり、

それを守り育てようという気持ちが全く伴っていない。


日本は非文化大国だ、と揶揄する声がありますが、正にその通りだと思います。

文化の魅力、文化の素晴らしさに気がついていない。

文明は戦争によって生まれ、文明同士の衝突が戦争を引き起こします。

それに対し、文化は太平の世の中に生まれ、文化同士の衝突が新しい文化を生み出します。

つまり、文明は争いの象徴であり、文化は平和の象徴。

文化を育てることが出来るのは、優れた民度と優れた教養があるからこそです。


接客が日本を代表する文化である、と言う事に気付かないままでいるのは

本当に勿体ない話です。

文化の大切さに気付けない人は、哀れな人にしか見えません。

文化の大切さに気付こうともせずに文化を育てる技術をないがしろにしようとする人は、

単純に愚かな人です。


ピアノの技術、バイオリンの技術、ドラムの技術・・・

音楽の技術は素人には理解出来ません。

会話の技術、売込みの技術、気遣いの技術・・・

接客の技術もまた、素人が見抜くのは不可能に等しい。


技術だけではダメだ、と言うのは当たり前の話です。

魂がこもっていないと、技術は昇華しません。

だけど、魂だけで全てを評価しようとするのは極めて危険な行為。

それをやってしまうと、文化がダメになります。

守り続けるべきものが守れなくなってしまいます。


このブログを読んで下さっている皆さんには、

是非とも「接客」と言う一つの近代文化を、それも経済文化を、

今後幾百年、幾千年守り続けられる伝統に醸成してもらいたい、と思っています。


もう一度言います。

文化は平和の象徴。

文化が醸成すると言う事は、

その国が平和である証なんです。

その国が豊かである証なんです。

その国が教養ある国の証なんです。


ジャズが生まれてからわずか100年少々、

クラッシックと言う音楽のベースの上に、新しい技術や新しいメロディが多く生まれました。

そしてその細やかな技術は守られ続けています。


接客文化も生まれてからわずか100年少々。

茶のもてなしと言うベースの上に、新しい技術や新しいスタイルが多く生まれました。

ジャズと違い、細やかな技術はないがしろにされ始めています。


私たちが人間として守り通さなくてはいけないものを

守り続けましょう。

最近、世の中には薄っぺらい接客があちらこちらで見かけられます。

居酒屋でお客さんの誕生日を祝うため、誕生日ケーキが用意される事も見かけるようになりました。


以前経験した事なのですが…

あるお葬式の帰りに、居酒屋に立ち寄りました。

「あの人はああだった」

「そうそう、こうでもあった」

などの故人をなつかしんでいた時、

突如お店の電気が消え、大音量でBGMが流れてました。


「はっぴーばーすで~」

と多きな声が響き、隣のテーブルにバースデーケーキが運ばれてきました。


確かにお誕生日と言うのは特別な日。

お店の人がそれをお祝いしてあげようと言う気持ちもよくわかります。

ですが、私たちにとっても特別な日なんです、故人を弔うための。

そりゃまぁ、今日がお葬式だったと言う事を伝えた方が良い、と言う説もあるでしょうが…

私たちは全員が喪服だったんで、解るんじゃないかな、とも思います。


常連客の方の誕生日パーティーだったみたいで、

私たちもお愛想の拍手はしました。

とは言え、やはり故人を弔いたい日なので、「おめでとう」と言う一言は控えさせてもらいました。


このケースでは、

グループAの特別な日を祝うために、

グループBの存在をないがしろにしてしまいました。

気分を害されたわけではないのですが、

少なくとも配慮はありませんでした。


せめてグループBに対し、店員さんは事情を話して一言断っておいても良いのではないでしょうか。

目に見える部分でお客さんを喜ばせるのも大切ですが、

目に見えない部分でしっかりと他のお客さんをフォローするのも大切です。


接客のプロは、「気はたらき」を大切にします。

全ての人々に対する気遣いを大切にします。


千利休は、利休七則の中で

「相客に心せよ」

と説いています。

つまり、同席する他の客にも心を配れ、と。


目に見えるサービスだけでお客さんを喜ばせようとすると

その接客は薄っぺらいものになってしまいます。

もっと深い部分をしっかり押さえていないと

目に見えるサービスが、むしろ押しつけがましいものになってしまいます。


もし私たちが故人の親族だったら、どんな気持ちになったでしょう。

薄っぺらい接客は不要です。

プロじゃないと気づけない部分をしっかり押さえてこそ、

プロの接客と言えるのではないでしょうか。




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先日出張していたカザフスタン。

日本文化デーと言うイベントで大使館の駐在所長と名刺交換していたので

その方に、帰国後お礼のメールを打っておきました。


一ヶ月経ち、忘れた頃の今日、その返信メールが(笑)

今頃かい!と少し思いつつも、それでも大使館の仕事の忙しさはハンパ無いのはよく解ってる。

それだけに、返信を貰えたのはとても有り難い話。


茶道裏千家のカザフスタン進出について連携したい、との申し出も頂きました。

カザフスタンにはまだ裏千家の支部は置かれておらず、

その先駆けになる事が出来るかもしれない、重要な可能性です。


カザフスタンはまだ多くの日本企業が、どこにあるのかすら解っていない場所。

「スタン」とつくだけで、アフガニスタンなどの政情不安な国と一緒にカウントしてしまっている国。

でも、カザフは他の国に比べるとかなり落ち着いている方なんです。


カザフスタンへの企業誘致などが近い将来、出来るようになればと思っています。

裏千家の進出の手伝いも、同じ事です。


これから、もっともっと頑張ろう。

今日は知人と仕事の打合せに行ってきました。

その方は元々百貨店や補整下着のお店でカリスマ的売上を誇っていた、

正にスーパー販売員だった方で、現在はカラーコーディネーターをされています。


話しの最中にあがったネタですが、相手を褒める時に一体何を褒めるのか。


女性と男性では、褒められて嬉しいポイントが異なります。

褒める時のほめ方にも違いが生まれてきます。

それは、男性と女性のそれぞれ求めている欲求が異なるから。


マズローの欲求五段階説と言う理論があります。

人間の欲求は大きく五つのステップに分かれていて、

経済が発展すればするほどそのステップは上位に上がっていく、と言うもの。


その五段階は次の通りです。


①生存欲求  生物の持つ本能的な欲求で、単純に「生きていたい」と思う心です。

②安全欲求  これも①と同じく、自分の身に安全を確保したいと言う心です。

③所属欲求  社会性が身についた人間が、社会の中に所属し、人との関わりを持ちたいと言う気持ちです。

④自尊欲求  社会の中で自らの尊厳、つまりプライドを持って生きていたいと思う心です。

⑤自己実現欲求  成熟した社会において、自らの本来持っている資質は何なのか、何のために生き、そしてそれを実現するにはどうすれば良いのか、と言う「存在意義に対する答え」を求める欲求です。


男性の場合、どれだけ経済が成熟しても⑤より④の方が比較的強いのでは、と考えています。

それに対し、女性の場合⑤の方が④よりも圧倒的に強いと考えられます。

そのため、褒めるポイントも、男性の場合は④をくすぐるようなほめ方を、

女性の場合は⑤をくすぐるようなほめ方をするべきでしょう。


カンの良い人なら、もうほめ方のコツに気がついていると思います。

よく理論から演繹する、と言う表現をしますが、そういう方は正にそれが得意なのでしょう。

皆さんはいかがですか?ピンと来ましたか?


と言われても流石に難しいと思うので、ちょこっとだけ例を挙げておきます。


例えば男性の場合、役職や給与、社会的地位を褒めると喜びます。女性はさにあらず。

女性の場合はむしろ、その日の身なりや、その日最も努力したであろう体の部位を褒められると喜びます。


・・・それだけじゃワカランって?

そこは自分なりに考えてみて下さい。

ここであっさり答えを書いちゃうと、考えない生き物、つまりアンドロイドになってしまうから。

皆さんは人間なのですから、脳みそに汗をかくぐらいタップリ考えてみて下さい。

それが、皆さんの接客力を向上させます。


・・・本当は答えが無いんだろうって?

いいえ、あります。

ありまくりです。

女性の褒め殺しにはかなり自身があります。

今まで色んな場所で散々実験してきましたから・・・

犠牲になったキャバ嬢の皆さん、スンマセンでしたm(_ _)m

私をキャバに連れて行った人を恨んで下さい(笑)

私の仕事は、ご存じ接客教育。


接客教育と聞くと、多くの方がマナー講師と勘違いされます。

ですが、私のやっていることはマナー講師とは一線を介するもの。

と言うか、マナー講師のように画一的な事を教えるばかりではなく、

接客の本質的な哲学と技術をお教えする仕事です。


哲学と一言に言っても、「私がこう思う」「私の時はこうだった」と言うような

独りよがりな哲学とは大きく違い、

あくまでもちゃんとした歴史的な研究を通じて醸成されたもの。

哲学と言うより、「接客の歴史的側面の教育」と言葉を換えた方がより近いものになるでしょう。


それと同時に、多種多様な接客スタイルを持つ第三次産業、ことサービス産業の中に共通する、

全てのお客に喜んで貰える接客の本質を見出し、それを教育することもまた、私の仕事です。


ですから、必要に応じてマナー講師と同じような教育を行う事はありますが、

それは私にとって、接客の一つの「形」に過ぎません。

形を教える事は、接客を教える事とは大きく異なります。


例えば居酒屋と高級アパレルブランドでは、接客の形は大きく異なります。

ですが、顧客に提供しようとしているものについては共通するものがありますし、

提供するための手段にも共通するものがあります。


それが、接客の本質、つまり軸になる部分です。


それを知らずに接客を語る人の、そりゃまぁ多いこと多いこと・・・


私がそういった人々と同列に扱われるのは、本当にショックでなりません。

ショックなのですが、それが日常です。

私のやっていることは、学術的な研究。

つまり、大学院で修士号や博士号を取ることが出来るレベルの、超本格的な研究です。


人にはステレオタイプと言うものがあります。

だから、マナー講師や所謂接客の技術のみの講師と同列に扱われるのは、

ある意味で仕方無い部分だと言う割り切りもしています。


ですが、彼らは本当の意味で接客の本質に迫ろうとする努力をしているのでしょうか?

例えば、私がよくセミナーのオープニングで話しをしている、

「Hospitalityの日本語訳を教えて下さい」

と言う質問に対して、彼らの大半は

「おもてなし」

と答えることでしょう。


その時点で、その人は接客を教えると言う面では失格と断言出来ます。

Hospitalityには「おもてなし」などと言う意味はありません。

語源も全く異なるものです。


接客の本質を知る事は、接客スキルや接客のマインド向上に欠かせません。

接客の歴史を知ることは、真のもてなしを達成する為には欠かせません。

本質を知らずに接客を語らないで欲しい。

歴史を学ばずに接客を教えないで欲しい。

接客のことを表面的にしか知らず、人の接客を評価しないで欲しい。

私の願いです。