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小早川護 公式ブログ(更新休止中)

接客に関する理論的研究・実践的研究や
経営と接客をリンクさせる手法などを紹介しています。
現在は公式HPにてブログを更新中!
http://sekkyaku.jp/

ヨガをされている方はご存じかと思いますが、

人同士の呼吸が徹底的に合ってくると、段々と心が一つになっていく感覚があります。

最近の心理学ではこれを技術化し、ラポール形成と呼んでいるようです。

まぁ今風に言うなら、相手との親近感がより増すための技術、といった感じでしょうか。


茶の湯の世界では、450年前からそれに似た感覚が既に説かれていました。

「主客同一」

主(もてなす側)と客(もてなされる側)の心が一つになること、

これこそが究極のもてなしだ、と。


とある学者さんは、ホスピタリティを主客同一と言う風に訳しています。

ですが、これは都合の良い曲解であり、主客同一の本質を知らないのでしょう。


文明発展の経緯を原始時代に遡って考えると、

ホスピタリティが極めて打算的な文化である事は誰にでも理解出来ます。

それを主客同一と訳されてしまっては困りますよね(笑)


ラポール形成は飽くまで小手先の技術でしかありません。

相手との呼吸を合わせてみたり、ミラーリングと呼ばれる、

相手と同じポーズを取ってみたりなど。

相手との共通点を見つけ出して、それを会話の中心にする事などもその内です。


ですが、やはり小手先は小手先。

真に親しくなるには、何よりも本気で相手をもてなす気持ちを持つ事です。

もてなされる側に立ったときも、もてなされながら相手をもてなす気持ちを持つ必要があります。


客の立場でありながら相手をもてなす必要があるのか?

と言う疑問はあるかもしれませんが、

よく「客の常識」を問う日本と言う国では、絶対にそれをする必要があります。


なぜなら、「客振り」と呼ばれる、客の振るまいもまた、公衆道徳の一つだからです。

店に行ったら他の客を気遣い、大声で話さない。

食事や飲み物をこぼしたら、自ら店員に雑巾を借りて拭く。

自分の子供が店の中を走り回らないように注意する。

びしょ濡れの雨具で店の椅子を濡らさない。

いずれもお店に行く客としての常識ですよね?

これが、いわゆる客振りです。


この客振りや「エチケット」と言う言葉が存在しない国では、本当に無茶苦茶です。

どことは言いませんが、お隣の国が正にその典型と言えるでしょう。

公衆道徳も何もあったもんじゃない。


客振りがあるから、主客同一が成り立ちます。

主にもてなす心があるから、主客同一が成り立ちます。

どちらが欠けてもいけません。


自分の仕事を思い返してみて下さい。

あなたのお仕事は接客ですよね?

と言う事は、目指すべきは主客同一。

それが成立するから、お客さんとの信頼関係を築く事が出来るんです。


信頼関係を築けないのであれば、もてなす気持ちを今以上に高めてみて下さい。

そして、お客さんを自分のペースに乗せる技術を学んで下さい。

そうする事で、あなたの顧客は増えていく事でしょう。

飲食店、アパレル業、サービス業…これらに共通する現場型職種、接客。

でも、接客ってそもそも何なのでしょうか。

なぜこのような多岐にわたる業界で共通した「接客」と言う言葉が使われるのでしょうか。


私が接客を本格的に研究し始めてから、かれこれ5年が経とうとしています。

5年経った今、私の研究は、研究から求道へとそのスタイルを変えつつあります。

求道とは、真理を求めて探求を続ける事。

そのため、様々な業種に於ける接客を徹底的に追求してきました。

自分自身の経験だけでなく、多くのトップを経験された接客者の方々と話をさせて頂き

それらの中に真理を求め続けてきました。


正直なところ、まだ答えは見つかっていません。

「接客」と言う「職種」における共通点は数多く発見しました。

出来る接客者の共通項もたくさん見出しました。

本物の接客者を育てるべく、多くの皆さんに接客を教え続けてきました。


でも、接客が何なのか、まだ答えは見つかっていません。

一つだけ解っている事、それは接客が実現しようとしていることです。

接客が本来的に実現しようとしているのは、主客同一、つまり「もてなし」です。


どの業界でも共通して、「もてなしの実現」は接客の究極の目的です。


では、その「もてなし」とは一体何なのでしょうか。

小学館の国語大辞典には、次のように書いてあります。


教養、性格などによって醸成された態度。身のこなし。ものごし。挙動。動作。ふるまい。*源氏‐若紫「の給ふ御もてなし、こわづかひさへ」
人に対する態度。人に対するふるまい方。人に対する遇し方。待遇。*源氏‐桐壺「世のためしにもなりぬべき御もてなし也」
人に対して、自分の望む結果が得られるようにしむけること。しむけ。とりはからい。処置。*宇津保‐国譲下「例ならずかかるは、内の御方の御もてなしにやあらむ」
物の使いぶり。用い方。取り扱い方。*源氏‐若菜下「使ひなしたるばちのもてなし」
饗応。ごちそう。


これらの解釈を読む限りで、少なくとも間違い無く言える事は

もてなしには教養が必要だ、と言う事です。

教養のない人にもてなしは出来ません。

つまり、教養のない人に接客の仕事は向かないのです。


何のために教養が必要なのか。

これは私がそう考えているだけなのですが、

もてなしに求められる要素の一つとして、

「相手が喜ぶ事を察知し、相手に求められる前にそれを行う事」

と言うのがあります。


相手の顔色や姿を見て、

「この人は喉が渇いているんではないだろうか」

「この人は寒いのではないだろうか」

といったような相手の置かれている境遇を察知し、

相手が何かを求めてくる前に、こちらからその境遇を解決する何かを提供すること。


これは出来ていそうで、案外難しい事なのです。

教養、観察力、判断力、行動力に優れていなければこれは出来ません。


ただ、ここで誤解しないで欲しいのは、教養とは即ち学歴を意味するわけではない、と言う事です。

学歴が素晴らしくても、教養のない人はいます。

学歴が大したこと無くても、優れた教養をお持ちの方はおられます。


ここで言う教養とは、その人が一つの物事に対し、いかに真剣に取り組んで

それを極めるために、どれほど勉強してきたか、と言う事を指します。


また、その「勉強」と言うのも、専門知識だけではいけません。

周辺知識や一般知識も出来る限り身に付けていた方が、素晴らしい教養と言えます。

と言うのも、お客さんは飽くまでも一般の方々ばかりです。

プロが来店するケースは珍しいでしょう。


つまり、一般の方々が考えられている事が察知出来なくては、もしくは理解できなくては、

お客さんとスムーズに会話を進めたり、もしくはヒアリングをする事が出来ないのです。


また、周辺知識も必要。周辺知識とは、専門分野の周辺を固める知識です。

例えばフレンチレストランのウェイターが、イタリアンやスパニッシュ料理のことが少しはわかっていないと、

本当の意味でのフレンチの良さが理解出来ません。

ヴィトンの販売員が、アルマーニやゼニアの良さを少しでも理解していなくては

ヴィトンの本当の魅力に気付くことは出来ません。


商品を比較販売する目的で周辺知識を身に付けるのではなく、

自分の商品をさらによく理解するために、周辺知識が必要なのです。

つまり、周辺知識が豊かでなくては、素晴らしいプレゼンテーションはあり得ないのです。


それらの事柄を通して、改めて接客って何だろう?と問いかけてみますが、

やはり答えはなかなか出てきません。

いつか見つかるであろう答えを求めて、これからも接客に求道し続けます。

さて、喜ばれる「接客力」の背景、3回シリーズ最終回です。


結局貰った薬で効き目があったのは、熱冷ましの座薬だけでした。

それ以外の2種類の薬は、全くと言って良いほど効き目はなく

日曜日の晩になっても熱は39度3分。


少しずつ下がっているようには見えるのですが、まだまだって感じでした。

日曜の夜中3時頃、さすがに39度台の高熱の連続に限界を感じ、

座薬を投与しました。


過去に入院歴のある私は、座薬には意外と慣れてるんです(笑)


で、その座薬はしっかり効き目を発揮してくれました。

もの凄い発汗量だったのですが、朝起きてみると熱は37度台に。


早速汗を流すために軽くシャワーを浴び、朝食を食べてすぐに病院へ行く準備。

その準備中に、また熱が上がってきました。。。


病院へは愛用のバイクで4分ほど。

雨は降っていましたが、解熱のためならそんなの関係ありません。


で、中に入ってみると、まぁ!

さすがは月曜日の朝診療、メチャクチャ混んでます。

ここは地域密着のドクターで、判断のメチャクチャ的確+早い耳鼻咽喉科。

扁桃腺の時はかならずここに来ています。

と言うのも、以前その的確かつスピーディーな判断で大病から救って頂いた事もあるので。


さて、混み合う中、熱のしんどさを誤魔化すために読書を開始。

気付けば40分ぐらいが経過し、段々熱が高まってきて、悪寒が出始めます。

それでも何とか読書で誤魔化し続けていたのですが、更に10分ほどが経過した後、

隣に座っていたおばさんが

「お兄さん、あんた寒いんちゃうのん!?ちょっと看護婦さん、毛布か何か出したげて!」

と声をかけてくれました。


看護婦さんは事務仕事で全くこっちに気付いていなかったのですが、

そこからはスピーディー。

空調の風の流れが少ない診察室にすぐに誘導してくれました。

気付いてくればおばさんに礼を言い、使っていない診察台に座らせてもらい、

毛布をかけてもらい、熱いお茶を出してくれました。


ただ、順番は順番でかっちりしていたので、

こっちがどれだけ震えていようが診察の順番が早まることはありませんでした。


まあ、それは置いといて私の順番が回ってきて…

随分脅されました。。。


「扁桃腺切ろうか~」

「あかんな、これは重症やね~」

「とにかく休みなさい。働いてる最中に倒れるよ。」

「奥さんはおるんか?おるなら孤独死は無いな。」

「このまま40度以上の熱が出る事は有りえるからね。」


もー、ボロカスです(涙)

で、トドメの一撃

「ウイルス性の感染症の可能性が高いから、とりあえず検査します。二日間は絶対に外出禁止ね。」


                           キャー


自営業の私が二日も外出しないと、どれだけ営業ダメージがデカイやら…

しかも火曜日は大事な研修が控えていると言うのに!


結局薬をもらい、すごすご家に帰り、薬を飲み、水曜日までのアポイント先に電話/メールしまくりです。

発熱も何も、それを連絡しないことにはいけませんからね。

しんどい中でも何とかやるべき事をやり、布団に入りました。


すると…


さすがは名医!

火曜日の昼頃には、熱もほぼ下がり、扁桃腺の腫れも随分落ち着いてきていました。

頂いた薬が見事に効き目を発揮しているのです。


火曜日はドクターの都合で病院が休みだとの事で、次に病院に行ったのは水曜日。

水曜日には体調も随分マシになっていたので、ちょっとゆっくり目の時間に行きました。

そしたら待合はもうすいていて、スグに診察室へ。


チャチャチャッと診察してもらい、先生が一言。

「もの凄いスピードで回復したね。でも、まだ菌が残ってるから、しっかり投薬治療は続けましょう。」

と。

結局、ウイルス感染ではなかったみたいで、ホッとしました。




はてさて、私がこの病院に通う理由は、もう大体分かって頂けたと思います。

① とにかく判断がスピーディーである事

② 自分の設備では無理、とわかったら、すぐに紹介状をかいてくれる事

③ 専門性が高く、薬が本当によく効くモノをだしてもらえる事

この三つが大きな理由ですね。


じゃあ、これをみなさんのお店に置き換えて考えてみて下さい。


① 判断がスピーディーで的確な接客

② 自分の店では実現不能、とわかったら、すぐに他の店が提案できる人脈・周辺知識

③ 専門性が高く、どんな質問にもしっかりと答えられる接客


この三つは、誰もが接客に「潜在的に」求めている要素です。

口にだしてそれを言う事はありませんが、全てのお客さんはこれらを求めていると考えて頂いて結構です。

あなたのお店で、

① まずあなた自身がそういう接客が出来ていますか?

② 他の人はそういう接客が出来ていますか?

③ 他の人にそういう接客を指導出来ますか?


この三条件が揃う人は、まず滅多にいません。

でも、出来るだけそうなってほしいものです。




ところで、この医院にも一つだけ大きな弱点があります。

それは何かと言うと、受付の方々の「気付き」が無い事です。


たとえば、そこは耳鼻咽喉科。

主に風邪で行く大人と、耳鼻で行く子供さんが大多数。

と言うことは、あまり空調も強めにしない方が良いですよね。

なぜなら、風邪を引いているひとは空調にあたると風邪がヒドくなります。

子供は空調になれすぎると体が弱くなってしまいます。

この二つの理由から、空調は風を感じない程度が良い。


なのに、バッチリ空気の動きを感じられるほど強い空調にしているのです。

温度を下げて、風量を弱くすれば良いのに、温度を下げずに風量を強くしているんです。

これでは、風邪を引いた人からすれば、たまったものでは無いですよね。

特に私のように、熱が出ている人で悪寒がする人にとって、空調は天敵。

こういうところに「気付き」がなくてはいけません。


そして、そもそも私がガタガタ震えているのに気がついてくれたのは、

隣に座っていた「患者」として来ていたおばさんでした。

なぜ真向かいに座っていて、顔も見える受付さんが気付かずに

横に座っていて顔が見えづらいおばさんが先に気付いたのでしょう。


つまりそれは・・・まるで子供のようですが、

「動いているモノにしか興味が無い」

からなんです。

事務仕事に必死になりすぎて、誰かが動かないと、もしくは動いた気配がしないと、

何らかの事態の発生に気付くことが出来ないんですね。


皆さんも心当たりありませんか?

事務作業に必死になっていて、気がつけばお客さんがイライラした顔をして

売場で手の空いた店員さんをキョロキョロ探している状況。

「動いているモノにしか興味が無い」と、こうなるんです。


動いているモノには誰でも気がつく事が出来ます。

出来る人と言うのは、動かないモノの微細な変化に気付くことが出来るんです。

つまり、それだけお客さんや売場全体をしっかりと観察しているんですね。

ほんの僅かな違いや空気の違いも見逃しません。




さて、3回に分けて、私の「39度8分も熱を出してぶっ倒れちゃったよ事件」をネタに

接客サービスについて書いてみましたが、いかがでしたでしょうか。

こうやって、他の業界と接客をベンチマークするのも、とても役に立つので

皆さんも、思いつく限りやってみてくださいね!

前回の続きです。


話を思いっきり戻して翌日の朝、熱は39度5分。

実家が近所なのが幸いして、車を運転できない妻の代わりに、母が車を出してくれました。

あっと言う間に病院についたのですが、寒気で震えが止まりません。


と言うのに、受付の看護師二名はのらり、くらり。

初診だって最初から言ってるし、保険証も出しているのに

「問診票を書いてくれ」と言いだすまで約2分。

もう、その時点で半ギレだったんですが…(普段は有り得無いんですけど、この場合は体調が体調だけにね)


とりあえず問診票を書いている最中に、ようやく先生のご出勤。

まあ確かに、9時診療開始で私が到着したのは8時50分。

問診票を書き終ったのが8時55分。

そして…さすが市立病院!ブラボー!

しっかり5分、待たされました。

こっちは猛烈な悪寒で全身が震えまくっているにも関わらず、

受付は全くこちらの様子に気付いていません。

私が家族の立場だったら、絶対胸ぐら掴んでるところです。


9時ピッタリになってようやく呼び出し。

私にとっては20分ぐらいに感じた5分間でした。

で、診察。


あっさり、3分少々で終りました。


「周りへの感染の心配はいらないですよ。あなたが苦しいだけです。

ま、明日主治医の先生に見て貰って下さい。」


それだけかいっ!と思いつつも、一応ドクターに診て貰えたのでとても安心しました。

まあ、流れがしっかり出来ているドクターだけに、手際が良いですよね。

専門外の診察なので誤診があろうが、それは気になりません。

とにかく、その安心感があるだけでも大きいのです。


で、そこから薬をもらうまでが、また地獄です。。。

中でニコニコしている二人の看護師。

お互いの顔を見ながら色々と話し合っています。

こっちは死ぬ思いをしているにも関わらず、

「ブランケットでも出しましょうか?」とかそういう気遣いは全く無し。


2分ほどして診断書・薬の処方が出来上がったのでしょう、二人は受付で動き始めます。

何かを見ながら薬を取り出しては

「これかな~?ん?違うかな?」

みたいな雰囲気。

そこでも二人の笑顔は絶えません。


結局ようやく呼び出して貰えたのは、9時40分過ぎ。

つまり、診断が終ってから30分以上もかかって、

診療料金・薬の選別、薬代の請求書を書き上げたわけです。

なんと素晴らしく遅い仕事か。

真珠湾攻撃が結果的に「騙し討ち」になってしまった原因を作った、

当時の野村駐米大使のように遅く、つつましやかな仕事です。

まあ、つまり無能なんです。

まあ、看護師だと思っていた彼らが薬を選んでいる時点で、

彼らのどちらかが薬剤師だったわけですが、

薬の知識が無いんですね。要は。


確かに薬は、少し処方を間違えれば確実に人を死に至らしめることが出来る、

素人が取り扱うには危険極まりない代物です。

だからこそ薬剤師と言う資格がこの世には存在しているのに、

そんな薬剤師ともあろう者が、ろくすっぽ薬を選べていないんです。


文句を言う元気すらない私は、待合でただ震え続けるしかありませんでした。

30分の時間は、3時間にも4時間にも感じられたのですが、まぁとにかく薬をようやくもらう事が出来ました。

あれだけ時間を掛けたのだから、5~6種類色々飲まされるのかな、と思って説明を聞いてみると


「緊急時用熱冷ましの座薬」 2錠

「風邪薬としてよく処方される消炎鎮痛剤」 3錠

「抗生物質」 2錠


この三種類だけ。

つまり、1種類選ぶのに平均10分かけていたわけですよ。。。




みなさんも心当たりありませんか?

あまり詳しくない商品のことを訪ねられてしまったときの事。

そんな時、どうしていますか?

ほとんどの人が、次の8パターンのいずれかに分かれると思います。


① 何となく、知ったかぶりで答える

② 調べてくる、と言いしっかり調べて答える

③ 調べてくる、と言いしっかり調べている最中にお客さんの姿が消えている

④ 担当者を呼んできて、任せっきりにして自分はどこかへ行く

⑤ 担当者を呼んできて、とりあえずその場を任せて後で教えてもらう

⑥ 担当者を呼んできて、横で一緒に聞く

⑦ 担当者を呼んできて、横で一緒に聞いて、後で詳しく教えてもらう

⑧ わかりません、とキッパリ言ってしまう


どれが最も正解に近いのかは、責任感のある接客者さんならおわかりですよね。

もちろん、⑦番です。

②を選んだ方も沢山いらっしゃると思いますが、

薬剤師が3種類の薬を選ぶのに30分かけた事を思い出して下さい。

今それを必要としている人にとって、あなたが調べてくる時間はとても惜しいのです。




この話には、もう一つポイントがあります。

それは、潜在ニーズの基礎を把握出来るか、把握出来ないかです。

私は何よりも熱を下げたい、と言う顕在ニーズ、つまり明らかに表に出ているニーズを持って来院しました。

でも、潜在ニーズとしては、そもそもこの発熱の根源となっているものを退治したい、と言うものを持っています。

熱がある程度落ち着けば、当然そのニーズは顕在化します。


薬剤師が瞬時に私の潜在ニーズを判断出来ていれば、

確実に選ぶ薬は、

「抗生物質」

に違い有りません。


なぜなら、抗生物質ほど他の薬との飲み合わせを気にしなくてはいけない薬剤は考えられないからです。

まあ、もちろん私は薬の専門家ではないので、一般論として、ですが。


そんな一般論で考えると、即座に抗生物質をどれにするか定め、

それを軸にして飲み合わせても良い消炎鎮痛剤や座薬を決めることでしょう。

そうすれば、30分も掛ける必要はそもそもなかったハズなのです。




接客サービスでも同じ事。

お客さんに商品のことを詳しく尋ねられた時にその商品のことがしっかり把握出来ていて、

お客さんからのヒアリングが出来ていれば、

「何をどの順番で答えるべきなのか」

がすぐに判断できます。


ヒアリングを怠る接客者は、何をどの順番で答えて良いのかわかりませんし、

お客さんがそもそも求めていない情報までいつまでも喋り続けてしまいます。


必要なのはそうではなくて、お客さんが

「顕在的に求めている情報」と

「潜在的に求めている情報」

この二つを把握し、それに対する回答を出すことです。


商品の専門的な知識が欠けている人は、大体これに答えることが出来ません。

私はコーヒー好きなのですが、コーヒー専門店と銘打った店で、しばしば失望させられます。

店員の誰もがコーヒーの専門知識を全く持ち合わせていないからです。

本気でコーヒーが好きな人からすると、この世のコーヒー専門店の大半は「専門店」ではありません。

ただの「専売店」です。

だって、誰も答えられないんですから。


家電製品のお店なんかでもそうです。

最近PCのパーツをばら売りしているお店がちょくちょく出始めましたが、

店員の質が低すぎて笑いが出てしまいます。

ハードディスクのプラッタ容量や、静音性など

PCをパーツから組み立てる人なら誰でも把握したがる情報すら把握出来ていない担当者。

こんなのは専売店以下ですね。




お客さんから拾う情報は山ほどありますが、それらの中でも

「最も今必要とされている」

顕在ニーズを把握するには、ヒアリング力が必要になります。


そして、お客さんが

「将来もしくは今、確実に必要としている、でもお客さんはその必要性に気付いていない情報」

つまり潜在ニーズを把握するには、商品とその周辺知識が必要になります。


飲食店だろうがアパレル販売だろうが家電量販だろうが、業種は関係ありません。

これは「接客職」と言う、一般職種としての問題です。




私がこの病院を選んだのは、そもそも「診察の流れ」が掴めていない研修医を嫌ったから。

私が診察を受けるまでに無駄に時間を過ごしたのは、看護師の気が利かないから。

私が30分も待ちぼうけを食らったのには、直接的には薬剤師の専門・周辺知識不足がその原因です。


専門・周辺知識の不足がこのブログをお読みの皆さんに、

医療の世界ほどの強烈な責任を負わせる事は、まず無いだろうとは思います。

でも、責任があるかどうかは別として、優れた接客をしたいのであれば

まず専門・周辺知識をしっかりと蓄えておかなくてはいけません。


みなさんは、ちゃんと自分の取扱商品について、

専門知識と周辺知識、蓄えていますか?

先週の金曜日の夕方頃、どうも喉の調子がおかしいな、と思い始めました。

日が暮れた頃には少し頭も痛くなってきていました。


翌日土曜日、起きたとき扁桃腺がパンパンに腫れ上がってたんです(涙

でもまぁ、体もだるくないし、普通の寝起きだったので

毎週土曜日恒例の、お茶の稽古場へ。


1時間半で初心者の生徒さんを3人見て、30分で皆さんとお話したりちょっとした割稽古。

3人中お一人、男性の生徒さんですが、そこそこ高齢の方でもあるためか

なかなかお点前が覚えられません。


一つ一つを完璧に覚えようとしすぎているためか、肩に力が入ってしまい

全体が全く把握出来ていないんです。

全体が把握出来ないことには、一つ一つを完璧にする意味もわかりませんし、

もてなしの本質を理解することはできません。


まあ、先週のお稽古は稽古場自体が休みだったので2週間空いてしまい、

忘れてしまうのは致し方無いのですが、その方を指導するのでやたら力が入ってしまい…


稽古が終った丁度12時。

バッチリ熱出てました。


あ、安心して下さいね。これは中盤以降のサービスの話に繋がる重要なネックなんです。


さて、帰宅して熱を測ってみると、見事に38度3分。

すぐさま服を着替えて頭に冷えピタ、布団に潜り込みました。

夕方になり、やたら寒気がするので妻に体温計を持ってきてもらい、

改めて熱を測ってみました。


・・・39度8分!!!


上がりすぎでしょ!

即病院!と言いたいところですが、私の住む市の市民病院夜間診療は、

医大から派遣された研修生なので診断がいいかげん+やたら患者を待たせるので有名。

私の母を過去連れて行ったことがあるのですが、たった2組しか待合にいないのに、

順番が回ってくるまでに3時間待たされ、母は余計にヒドイ風邪をひいたことがあります。


そんな経験があるだけに、派遣研修生のいる夜間診療には行きたくありませんでした。

もう一軒中型病院があるのですが、そこは私にとっての鬼門なので絶対に行きません。

妻がタウンページを開いてみたところ、最寄り駅のすぐ近くに「市民病院日曜診療所」みたいなのがある、

と言う事なので、翌朝そちらに向かうことにしました。




さて、ここでポイントが一つ。

医大から派遣された研修生、と言う部分なのですが…

彼らは病理学についてほぼ習得を終え、あとは本格的に勤務医になるため、

実際の患者を診察することで研修期間を過ごします。

そのため往々にして若い人が多く、本当に診察に時間が掛かります。


若い医師の診察を何度か目にしたことがありますが、

彼らは「全体」を把握しようとはしません。

妙にパーツにこだわるんですね~。

診察そのもののおおまかな流れがあって、それを一通りこなすことで

初めて出来る診断も多くあるだろうに、それをせずにやたら診察のパーツにこだわるわけです。

だから、たった2組しかいなかった待合で3時間も待たされたんだと思うんです。


実際、私の母が入ってからもヒドイものでした。

単なる風邪+熱+嘔吐、普通の症状です。

インフルエンザの症状が出たわけでもなく、扁桃腺が腫れたわけでもない。

単に点滴を打ってもらい、熱冷ましが欲しかっただけなんです。

それなのに、点滴を打ちます、と言う判断までに30分。

ハッキリ言って、アホですわ…(笑


なぜそうなるかって言うと、パーツにこだわるからなんです。

一つ一つを完璧に把握しようとすると、どうしても時間がかかるし、やたら多くの検査器具が必要になります。

私の知る腕の良いドクターは皆、まず一通りの流れをバックリと行って、その上で

必要とされる細かい診断を行い始めます。

だから、早い人は本当に3分で診断が終るし、「これは自分トコの器具では診断できない」と思ったら

すぐに大病院へ紹介状を書いてくれます。


お茶の生徒さんでもそうでした。

一つ一つを必死になって覚えようとしすぎるがために全体の把握が出来ず、

結果として先々週にだいぶ覚えたハズのお点前を、2週間経ってほぼ「完璧」に忘れてしまっていたのです。

一度やっただけのお点前ならまだしも、既に2~3回は行ったにも関わらず、です。

それに対して、飲み込みの早い人は、細かい動きはまだ雑ですが、

本当に流れをさっさと覚えてしまっているので、メチャクチャスピーディー。


ドクターでも実際、そういう事なんでしょうね。

サービスの現場でもそういう事です。

大まかな接客の流れをしっかり把握して、苦手な部分をしっかりと後で埋めていく。

そうする事で、より効率の良い接客が行えるようになります。

そのためには、「自分なりの接客の流れ」をしっかりと作り上げる必要があります。

それが無い人は、100%間違い無く接客下手です。


接客の流れをしっかりと作り上げる事が出来た人ならば、

お客さんが一体何に困っているのか、何かトラブルを抱えていないか、など

そういう所に注意を向けることがたやすくなります。

なぜなら、流れがかっちりしているので、接客の技術云々に気を向けなくて良いからです。

お客さんは、流れが出来た接客を最も喜ばれます。


続きは次回で…