■接客とは。 | 小早川護 公式ブログ(更新休止中)

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接客に関する理論的研究・実践的研究や
経営と接客をリンクさせる手法などを紹介しています。
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飲食店、アパレル業、サービス業…これらに共通する現場型職種、接客。

でも、接客ってそもそも何なのでしょうか。

なぜこのような多岐にわたる業界で共通した「接客」と言う言葉が使われるのでしょうか。


私が接客を本格的に研究し始めてから、かれこれ5年が経とうとしています。

5年経った今、私の研究は、研究から求道へとそのスタイルを変えつつあります。

求道とは、真理を求めて探求を続ける事。

そのため、様々な業種に於ける接客を徹底的に追求してきました。

自分自身の経験だけでなく、多くのトップを経験された接客者の方々と話をさせて頂き

それらの中に真理を求め続けてきました。


正直なところ、まだ答えは見つかっていません。

「接客」と言う「職種」における共通点は数多く発見しました。

出来る接客者の共通項もたくさん見出しました。

本物の接客者を育てるべく、多くの皆さんに接客を教え続けてきました。


でも、接客が何なのか、まだ答えは見つかっていません。

一つだけ解っている事、それは接客が実現しようとしていることです。

接客が本来的に実現しようとしているのは、主客同一、つまり「もてなし」です。


どの業界でも共通して、「もてなしの実現」は接客の究極の目的です。


では、その「もてなし」とは一体何なのでしょうか。

小学館の国語大辞典には、次のように書いてあります。


教養、性格などによって醸成された態度。身のこなし。ものごし。挙動。動作。ふるまい。*源氏‐若紫「の給ふ御もてなし、こわづかひさへ」
人に対する態度。人に対するふるまい方。人に対する遇し方。待遇。*源氏‐桐壺「世のためしにもなりぬべき御もてなし也」
人に対して、自分の望む結果が得られるようにしむけること。しむけ。とりはからい。処置。*宇津保‐国譲下「例ならずかかるは、内の御方の御もてなしにやあらむ」
物の使いぶり。用い方。取り扱い方。*源氏‐若菜下「使ひなしたるばちのもてなし」
饗応。ごちそう。


これらの解釈を読む限りで、少なくとも間違い無く言える事は

もてなしには教養が必要だ、と言う事です。

教養のない人にもてなしは出来ません。

つまり、教養のない人に接客の仕事は向かないのです。


何のために教養が必要なのか。

これは私がそう考えているだけなのですが、

もてなしに求められる要素の一つとして、

「相手が喜ぶ事を察知し、相手に求められる前にそれを行う事」

と言うのがあります。


相手の顔色や姿を見て、

「この人は喉が渇いているんではないだろうか」

「この人は寒いのではないだろうか」

といったような相手の置かれている境遇を察知し、

相手が何かを求めてくる前に、こちらからその境遇を解決する何かを提供すること。


これは出来ていそうで、案外難しい事なのです。

教養、観察力、判断力、行動力に優れていなければこれは出来ません。


ただ、ここで誤解しないで欲しいのは、教養とは即ち学歴を意味するわけではない、と言う事です。

学歴が素晴らしくても、教養のない人はいます。

学歴が大したこと無くても、優れた教養をお持ちの方はおられます。


ここで言う教養とは、その人が一つの物事に対し、いかに真剣に取り組んで

それを極めるために、どれほど勉強してきたか、と言う事を指します。


また、その「勉強」と言うのも、専門知識だけではいけません。

周辺知識や一般知識も出来る限り身に付けていた方が、素晴らしい教養と言えます。

と言うのも、お客さんは飽くまでも一般の方々ばかりです。

プロが来店するケースは珍しいでしょう。


つまり、一般の方々が考えられている事が察知出来なくては、もしくは理解できなくては、

お客さんとスムーズに会話を進めたり、もしくはヒアリングをする事が出来ないのです。


また、周辺知識も必要。周辺知識とは、専門分野の周辺を固める知識です。

例えばフレンチレストランのウェイターが、イタリアンやスパニッシュ料理のことが少しはわかっていないと、

本当の意味でのフレンチの良さが理解出来ません。

ヴィトンの販売員が、アルマーニやゼニアの良さを少しでも理解していなくては

ヴィトンの本当の魅力に気付くことは出来ません。


商品を比較販売する目的で周辺知識を身に付けるのではなく、

自分の商品をさらによく理解するために、周辺知識が必要なのです。

つまり、周辺知識が豊かでなくては、素晴らしいプレゼンテーションはあり得ないのです。


それらの事柄を通して、改めて接客って何だろう?と問いかけてみますが、

やはり答えはなかなか出てきません。

いつか見つかるであろう答えを求めて、これからも接客に求道し続けます。