人様に対する苦言と短期記憶
こんにちは。複雑系自営業者のコンプレクソロジストです。ごきげんいかが?
昨日の晩ご飯はヒレステーキ。ソースは彼女のリクエストにお応えして和風ステーキソースです。
また牛肉かよ!って言われそうです。
そう、私たちはついこないだ焼き肉食ったばっかりなんですよね。
いや実は非常にコンプリケイテッドな事情がありまして、あ、要するに複雑な事情がありまして・・
スーパーで食材の買い物をしていたところ、店員がお肉のコーナーで焼いている焼き肉の、とてもいいニオイが漂ってきました。
私たちはそのニオイに刺激されて、なんとなくお肉が食べたくなりました。そんでとりあえず私がこのステーキ用のお肉を買い物カゴに入れたんです。
だけど私が買ったのはステーキですよね。漂ってくるのは焼き肉の香りです。
その後しばらくして二人で目を合わせ、「今日焼き肉行く?」ってことになったわけです。
そんなわけで焼き肉とステーキが隔日で続きました。
これで説明になっているでしょうか。
ちなみに和風ソースは初めて作りましたが・・・か・・かんたん(`Θ´)!!
たいていファミレスなんかで出てくるステーキソースってこれですけど、簡単に自分で作れるし、おいしいです。
タマネギを1/2個くらいすり下ろし、バターと一緒に炒めます。甘みが出てきたタイミングでお酒(ウチは白ワインにしました)を入れて沸騰させ、醤油を多めに入れて煮詰めてできあがり・・・
甘みとうま味はタマネギが受け持ち、フレーバーはバターと醤油が演出します。なにも足さない、なにも引かない。
ところで昨日は、彼女が帰宅してすぐに、バッグを持ったまま着替えもせずに向かった先があります。
そう・・・アリです。
正直に言うてもよかですか?
アリ・・・・はっきり言うて・・・
かわいい (`Θ´*) (‘Θ‘*) ポッ
二人ともたった1日でかなりの愛着を感じています。
しかし・・・しかしですよ・・・
働かぬ (`Θ´#) (‘Θ‘#) ヌオー
昨日は二人で1時間ほど観察しました。私が飽きてしまった後も、彼女はさらに30分ほど眺めていました。
とりあえず彼らの行動パターンはこんな感じです。
1) 歩く 2分
2) 休憩 5分
3) 毛繕い(?) 2分
4) 1に戻る
特に3の毛繕いはビデオを撮影してお見せしたいくらいです。
髪の毛みたいに細い足で、さらに細い触覚をごしごしごしごし・・・・
ごしごしごしごし・・・
「みんな、自分のことしか考えてない!! (‘Θ‘#) 」
彼女がそう言うのも頷けます。
確かに彼らはほとんどの時間、っていうか観察している限りずっと自分のことばっかりしています(笑
まぁ、そういうの嫌いじゃありませんけど、私もそうだし・・・
だけどイメージってものがありますよね。
不満も欲もなく、ただただ群の利益のためにマシーンのように働く不思議な生き物・・・
私が持っていたアリに対する勝手なイメージはたったの1日で崩れ去りました。
それにしても、たった1日で覆されるようなイメージが定着してしまうのは危険なことだなと感じます。自分の目で確認することの大切さを思い知りました。
とにかく、彼らは本当に自分のことしかしないんです。
それでも彼らなりのペースで巣穴を作っているようで、どこからかほじくり返してきたと思われるゼリーのカスが増えています。
「あーーーー!!!ちょっときてきてーーー!!(‘Θ‘)」
「うおおお!!これは!!!(`Θ´)」
稲垣・・・かな?とにかく中くらいの一匹がゼリーを食いちぎろうとしています。すげぇ!!!初めて見た!!!
やっと働くか!!やっと働くか!!!掘るか?
ところが、そこに・・えーっと誰だっけ・・・(笑)まぁいいや。とにかく誰かが邪魔をしたんです。
別のアリがちょっかいを出して、稲垣の作業が中断してしまいました。
そんでね、私は発見しましたよ。
多分これ間違いないと思いますが、稲垣は新しい刺激を受けて、今なにやってたか忘れてしまったのです。
彼は今まで掘っていた場所から離れ、適当に歩きはじめました。
掘っていたところに近づくたびに「ん?」みたいな感じでちょっと右往左往しますが、でもやっぱりそのままスルーしていきます。
自分が穴を掘っていたことさえ忘れています。
でもなんとなく違和感を感じる・・・俺は今なにかやってたはずだ・・・そんな様子がうかがい知れます。
ところで、彼らはやたらとお互いの体を触覚でサワリまくっています。まるで目の前にいるのが敵なのか味方なのか確認するような動作。
ものすげぇスピードで触覚がぐおおおおおおおって動くのです。
サワサワサワサワサワサワ
ひとしきりお互いの体をタッチしまくった後は、また二人とも適当に歩くわけですが・・・
この飼育キットは円柱形をしておりますので当然またそのうち出会うことになります。
そうすると
サワサワサワサワサワサワ
またやってるんですね。ほんと何度でもお互いを確認し合うのです。
延々と繰り返されます。
これも恐らく、以前会ったことを覚えていないのではないかと思うんです。
「あ、こんにちは。どちら様?」
「さようなら」
「あ、こんにちは。どちら様?」
「さようなら」
アリってほんとアホだなぁ・・・(`Θ´)
一分前のことくらい覚えてられねぇものか!!??
さて、人様に向けて発せられた言葉というのは、往々にして自分に返ってくるものだと思います。
私たちは人のことをどうこう言うときには、常にそれなりの覚悟を要求されるものです。
そんなわけで私はアリの観察を通して、買った肉のことくらいちゃんと覚えておかねばならないと思ったのでした。
彼女の新たな研究とブログの行方
こんにちは。複雑系自営業者のコンプレクソロジストです。ごきげんいかが?
土曜日に彼女と二人で出かけたとき、私の仕事で使うちょっとした小物を買うために近くのショッピングセンターに行きました。
お店でいろいろ眺めていた彼女が、ふとある商品の前で足を止めました。
そして私にこう尋ねるのです。
「これ、なに? (‘Θ‘)」
「なにって・・・わりと見て分かるよね (`Θ´;)」
私はその商品の特徴を説明いたしました。
彼女も知識として知ってはいたものの、実際にお店で見かけたのは初めてということらしい。
「(‘Θ‘) ・・・・」
「(`Θ´;) ・・・・・・・」
「(‘Θ‘) 買ってもいい?」
「(`Θ´;) ええっ??いや、そりゃかまわないけど、欲しいの?」
「(‘Θ‘) うん」
別に私が買ってあげたとかいう話ではありません。私は過去一度たりとも彼女から「これ買って」とか言われたことありません。
しかし商品の存在感がある程度になると、共同生活を行っている以上お互いに了承した上で導入したほうが安全です。
つまり彼女が欲しがったものは非常に存在をアピールする商品であったわけです。
では参ります。彼女が購入したものは・・
これです。
なんじゃこりゃ?
分かりませんよね分かりませんよね。
分かります分かります。
分かるのか分からないのかどっちか分かりませんが・・・
「タバコ吸われますか?」
「あ、吸います、すいません」
みたいな。
この写真を一目ご覧になって、いったいどういう性質のものであるか理解したあなたはすばらしいです。私だったら分からないと思います。
では、この商品の外箱をご覧に入れましょう。
彼女はこの箱を見つけて、釘付けとなりました。
これ
お分かり頂けますか?
これはアリを飼育するためのキットで、アントアクアリウムという名前で有名です。
どうですか?欲しいですか?欲しいですか?
付き合って4年、同棲して3年半になりますが、彼女のツボが分からんときがあるとです・・・(`Θ´)
ところで私の彼女は昆虫が非常に苦手です。
Gを発見するとそれはそれは大騒ぎします。あと、ちょっと変わったところではカラスアゲハとかが大嫌い。
いつもこのブログでは、彼女は「昆虫が苦手だ」とご紹介しておりますが、厳密に言うと
・ 黒い
・ 飛ぶ
この2点を満たした昆虫のみが大騒ぎ対象となるのです。
つまり空を飛ばないアリは、彼女にとってイケている部類の生き物ということです。
納得できないかもしれませんが現実は現実です。申し訳ありませんが、そういうことで受け入れて下さい。
とにかく、彼女はこの「対象年齢6才以上」の「ANTS LABORATORY アリンコ研究所」という商品に一目惚れし、実際に購入してしまいました。
大学で実験系の研究室にいた彼女は、往年の知的好奇心を激しく刺激されたのかもしれません。
私たちは帰宅して早速作業にとりかかりました。
このキット、中にアリが入っているわけではありません。ブルーのゼリーの材料と、透明ケースが入っているだけ。
そして最大のミソはこのブルーのゼリーで、アリが巣を作った様子を三次元的に観察できるばかりでなく、ゼリーそのものがアリの餌になるという優れもの。
つまりほったらかしておいていいわけですね。
このゼリーの作り方というのがわりと強烈です。
まずA液と水道水を入れ、次にBの粉を入れて混ぜます。これがまた混ざりにくいのですが、しっかり混ざったらCの粉を入れて着色します。
ちゃんと混ざったら、なんとこれをチンするんです。
チンって、電子レンジで加熱・・・ですよ奥様。
すごいなぁすごいなぁ。まさか電子レンジ使うとは思ってもいませんでした。
簡単に書きましたが、これ結構重労働。30分くらい二人で四苦八苦して作りました。
そしてこれを放置して、2~3時間経つと固まってできあがり。
なんかこれってテリーヌの作り方に似てんなぁ・・・主たる成分は寒天とか、ゼラチンとかなんでしょうね。
さて、翌日私たちはアリの捕獲に挑みました。
でもどうやって捕まえたらいいんだろう・・・考えてみると結構難しそうです。
この商品の説明書には砂糖などでアリをおびき寄せて、隊列を組んでいるのをまるごとかっさらえ!と書いてあります。
しかしアリが砂糖を発見して隊列を組むまでにはかなり時間がかかるだろうと思いましたし、アパートの敷地内で捕獲しようと思っていたのでさすがにそれをやったら大家さんに怒られます。
そんなわけでシンプルに袋と紙を用意して、サッとすくって捕まえる方法でチャレンジしました。
アリ捕まえるのって難しい・・・まじで大変・・・
傷つけないように捕獲して、ケースに入れて、フタをする・・・そんな簡単なことが、こんなに大変だとは思ってもいませんでした。
最終的には彼女が捕獲の方法を発明しました。
紙を筒状にし、歩いているアリの上からそれをかぶせます。アリが筒を上ってくるまで待ち、登り始めたら筒を袋に突っ込んでアリを落とすという方法。ううむ、ナイスアイデア。
それでも一匹ずつ捕まえていくので、後からアリを入れる時に先客が逃げ出しそうになるとです。
(‘Θ‘;) あーーにげるーー
(`Θ´;) うわああああああ
二人で大騒ぎしながら、何とか目標としていた5匹を捕獲しケースに入れることに成功しました。
これ一人でやろうと思ったら多分ムリだと思います(笑
それでは、我が家の新しい家族を皆様にご紹介いたします。
観察、スーパー楽しい!!(`Θ´)(‘Θ‘)
二人でずっと眺めていましたが、既にいろんな発見がありますよ!!
まずアリってのは、あんまり働きません。
気づくと全員一カ所に固まって休憩してたりします。
そしてアリは、思ったよりきれい好きのようです。
ゼリーがべたべたしてキモチワルイのかどうか分かりませんが、しきりに触覚を擦ったり体をごしごしやったりしています。
まるっきり猫の毛繕いに見えるとです。
ちなみに彼女はこの5匹のアリを、体が小さい順に1・2・3・4・5と名付けました。
っていうか、これって名付けたって言うのかな・・・まぁ彼女にとって数字は言語よりも高い機能と価値を持った記号ですから、まぁいいか。
しかし、このままでは私がわかりにくいので、勝手に名前を付けることにしました。
やべぇ・・・余計にわかりにくくなったかもしれん・・・(`Θ´)
とりあえず一番小さいのが中居で、一番大きいのが木村です。
あとの3匹は判別が出来ませんが、そのうち個性が分かって区別できるようになると思います。
ちなみに、もしあと一匹多かったら、名前は「森」にしようと思っていました。
早速、彼らは巣作りに着手している模様。
まだ穴は見あたりませんが、掘り返したものと思われるゼリーのつぶつぶが沢山あります。
特に木村は働き者です。無駄に動き回っているだけなのか仕事しているのか分かりませんが、他の4人とは積極性が違います。
そんなわけでいつもはたった一人で過ごす平日の昼間・・・今日からは一人じゃないんだな・・・(`Θ´)
最後まで責任持って飼育したいと思います。
「(‘Θ‘) 私のアリだからね。勝手に砂糖入れたりしないでね。」
しっかり釘も刺されています。
それにしてもブログを始めたころは、こんなことになるとは想像も出来なかったなぁ・・・(`Θ´)
誰に食べてもらいたいか
こんにちは。複雑系自営業者のコンプレクソロジストです。ごきげんいかが?
昨日は彼女と二人で買い物に出かけ、夜は久しぶりに焼き肉屋に行って参りました。
ちなみに我々二人とも、主にハラミを好んでいただきます。
焼き肉を食った次の日ってお肌がぷりぷりしますよね。
コラーゲンに満ちあふれているこの感覚・・・うおおおお(`Θ´)
私たちの肉体はコラーゲンによって現在の形状がキープされています。
60兆もの細胞で構成されている私という生き物は、コラーゲンのおかげで「ひとつ」になっていられるのです。
コラーゲンは私が私でいられる秘密です。
もし今突然コラーゲンがパッとなくなったとしたら、恐らく私はバラバラとなりアメーバのような・・・キモイからやめとこ。
とにかく、体を構成する全タンパク質の1/4を占める主要な物質。
肉体はコラーゲンで出来ていると言っても過言ではありません。
ちなみにコラーゲンの基本構造は「3 本のペプチド鎖から成り,それらがより合わさって 3 本鎖右巻き超らせんを構成している」らしいですよ。
どおりで大豆ペプチドが注目されてシャバダバなわけだ (`Θ´)
ところで私たちの体は何で出来ているかご存じですか?
さっき言うたやん、ペプチド・・・そう。たしかにそれも正解です。
酸素と窒素と炭素と・・・それも正解。
要素を並べ立てると、それはそれは山のように答えは存在するでしょう。
しかし、恐らく一番シンプルな答えは
あなたの肉体はあなたが食べたもので出来ています。
これはかなり前にも一度書いたことがありますが、私たちは食ったもので自分が出来ているということを普通はあまり考えないと思います。
ハラミを見て「材料だ(`Θ´)」って思う人は少ないでしょう。
だけど実際には私たちは毎食なにをしているかというと、とりあえず活動をするためのエネルギーと、自分の肉体を作るための材料を取り入れているのだと言えます。
身長の伸びが止まって久しい私にとっても、やはりハラミは材料です。
私たちの体を構成している細胞にはそれぞれ寿命があるため、古い細胞を新しい細胞に交換し続ける必要があります。
期間には諸説あるみたいですが、数年で私たちの体は完全リニューアルされる構造になっており、数年前の部品(細胞)は一つも残っていません。
20才の私と、今の私、何一つ同じものではないと言えます。別人やん!!!
(`Θ´)ダレ?
常に生まれ変わり続けている。
生まれ変わり続けるために、食っています。
私が小さいときに読んだ「せいくんと猫」という絵本があります。
せいくんは、お昼ご飯に大好物の魚を食べようとしています。
そこに猫がやってきて、せいくんにこう言います。
「せいくん、その魚をボクにおくれ」
「いやだよ、これはボクの魚だよ」
ここからせいくんと猫の禅問答開始!
「せいくんがその魚を食べたら、いったいどうなるか知っているかい?」
「知らない、どうなるの?」
「その魚は、せいくんのお腹のなかでせいくんになるんだよ。食べられたものは、お腹のなかで食べた人になるんだ。」
「じゃあ、この魚はお腹のなかでボクになるんだね。」
「そう。だけどよく考えてごらん。その魚はせいくんになりたいと思っているかな?」
「そんなこと分からないよ。」
皆さんはどう思いますか?魚はせいくんになりたいって思っているかな。
猫の説法は続きます。
「もし魚がせいくんになったら、せいくんと一緒に学校にいかなくちゃならない。やりたくないのに勉強して、学校で怒られて、宿題をして塾に行かなくちゃならない。」
「うん・・・」
「もしボクが魚だったらそんなのはイヤだなぁ。そう思わないかい?」
「うん・・・」
「その点ボクは毎日のんびりとひなたぼっこをして、そして好きなときにお昼寝するのさ。宿題も学校も塾も、ボクにはないんだ。もしせいくんが魚だったら、せいくんよりもボクになりたいと思わないかい?」
「思う・・・」
「じゃあせいくんはその魚をボクにくれるべきじゃないのかい?」
こうして猫は見事に魚をお腹一杯食べたのでした。
私たちは全員せいくんです。
それに魚がせいくんじゃなくて猫になりたいと思うのは納得出来ます。ていうか、私も猫になりたいです。
高い知能を獲得した副作用として、私たちは生きる意味を求め、社会的なものから個人的なものまで様々な義務を自分たちに課しています。
しかし私たちは猫になることは出来ません。やっぱりせいくんはせいくんです。
私はせいくんには猫に魚をあげる以外にももう一つ選択肢があったと思います。
それはことごとく、あらゆることを楽しむ誓いを立てて、魚を食べること。
そしてなるべくシアワセを感じる人生を選択する誓いを立てることだと思います。
魚が「せいくんに食べられて良かった」と思うように過ごすことです。
てなわけで私なりに考えた結果、全会一致で本日は一日なにもしないで過ごすことに決定しました。
そしてなるべく私がシアワセを感じられる選択をし続けることが、ハラミに対するせめてもの罪滅ぼしなのだと思ったりしました。(`Θ´)
産みの苦しみとパッションと打算
にょきにょき アボカド みんなで食べよ
にょきにょき 咲かせよ お花をたくさんっ♪
こんにちは。複雑系自営業者のコンプレクソロジストです。ごきげんいかが?
これは彼女が作ったアボカドの歌です。
残念ながらこの曲を正確にお伝えすることは相当困難です。
私たちが聞く音楽のほとんどは、バッハが確立した十二平均律というルールの上で成り立っています。
早い話がドレミファソラシドですね。1オクターブを12の半音階で組み立てたスケールの中で表現されるのです。
しかし時折彼女が口ずさむ適当な歌は、この12半音階のどれにも位置しない非常に微妙な音程が使用されているため楽譜に書くことができません。
彼女が作ったアボカドの歌は、極めて微妙な音程をゆらゆらと行ったり来たりする・・・そんな歌です。
曲調はかなり暗くてアンニュイな感じ・・・なにもしたくなくなるような曲です。
冒頭「にょきにょき」の部分は、アボカドが伸びているところが表現されているにもかかわらず、音程はどんどん下がっていきます。いきなりのっけからブルーな感じ。
彼女に言わせれば、暗い雰囲気でありながらあくまでも前向きなところがポイントらしい。
暗いくせして、ポジティブ!
美空ひばりか誰かが「明るい曲は暗く歌う・・・暗い曲は明るく歌うほうがいい」ということを言っていたそうです。
暗い曲を暗く歌ってしまうとおもしろくもなんともない・・・というわけですね。
稀代の天才と同じようなことを言う彼女・・・・
そしてなにより、虚飾がないというか、あんまり余計なことを考えずに作っているところがすばらしいです。
悪く言うと適当(笑
私は以前音楽の仕事をしていましたので、作曲するときに「素直な自分を出す」ということの重要性を痛いほど知っています。
一つのフレーズを作ったとしても、それを吟味する上でいろいろと思ってしまうものです。
例えば、あの曲に似てるとか言われるんじゃないかとか、もうちょっとかっこよくしたいなーとか・・・
早い話、色気が出て余計なことばかり考えてしまうわけです。
このような状態になると、私の場合はなかなかいい音楽が出来ません。
締め切りが迫っている時は本当に苦しい思いをします。
私の仕事はクライアントの依頼で「こんな曲を作ってほしい」とか「この映像にあう曲を作って欲しい」とか「サウンドロゴを作って欲しい」とかいう種類の商業音楽でした。
「はいできました」とたった一つの曲を提出することはあり得ません。
たいていの場合はいくつかのモチーフを用意し、それをクライアントに選んで貰うというスタイルが取られます。
この時に、作曲する側はわざとどうしようもない曲を一つ用意することがあります。
これは選ばれねぇだろ!!!!みたいなショボいやつを作るんです。
そうすることによって自分が本命と定めている曲が引き立つんですね。ひどい話ですが(笑
この引き立て役のことをボツ案とかって言ったりします。
私の仕事は2つくらいマジで曲を作って、あとは10分くらいで作ったボツ案を提出する・・というのがわりとお決まりでした。
しかし、制作者の意図に反して、引き立て役として用意したはずのボツ案が採用される・・・といったことがあるのです。
しかもそんなに珍しいことではなくて、しばしばボツ案が採用されます。
世の中、おもしろいもんです。
ボツ案の特徴として、短い時間で作っているので余計なことを考える暇がないということがあり、そのため作曲家の素直な面が表現されることになります。
あまりあれこれと考え込まずに、パッション(情熱)から生み出すことは重要です。
具体例を挙げると、森山 直太朗の「さくら」っていう曲がありますよね。
私はこの曲を聴いたときにすぐ「さくら さくら」を思い浮かべました。昔からある、さくらさくら野山も里もみわたす限り・・っていうあれですね。
特にサビの先頭1小節は、リズムは全く同じだしメロディーも類似しています。
森山 直太朗さんが「あーこれ似てんなー、ほとんどパクリだなー」ってもし思ったとしたら、あのヒット曲は生まれなかった。
私は「さくら」を聞いて、ああ、この人はパッションで音楽を作っているなーと感じました。
レナード・バーンスタインが「勉強すればするほど作曲は困難になる」というようなことを言ったのだそうです。
痛いほど分かります。多くの音楽を知れば知るほど、自分が生み出すスキマはどんどん減っていきます。
しかし結局のところ、何かを生み出す行為はパッションが伴うものなのだと思うんです。それを大事にしないと、計算で音楽を作るなんてことになりかねない。
打算で生み出された音楽が人の心を動かすのは困難だと思います。
彼女が作る曲は、なんともピュアな部分から生み出されています。
子どもがときどき「うんこ♪ うんこ♪」とかって勝手に歌作ったりしますよね。あんな感じ。
いったい世の中にはいくつの「名曲:うんこ」が存在するのでしょうか。
ちなみに彼女はこの他にも「ポカロンのCMソング」とか「近所のスーパーのサウンドロゴ」とかを勝手に作っていますが(笑)いずれもドレミファソラシドにさえ捕らわれていない、なかなかいい曲です。
(ちなみにポカロンってのはホカロンのパチもんみたいなやつね)
私の彼女が本格的に音楽を勉強したら、今のように適当に口ずさむことが出来なくなるということもあり得るかもしれません。
しかし悪く言えば適当・・良く言うと素直な自分を音で表現している彼女を見ていて、私も見習いたいなと思う昼下がりでした。
カレーマジックと人生の岐路
こんにちは。複雑系自営業者のコンプレクソロジストです。ごきげんいかが?
昨日の晩ご飯はチキンカレーでした。
チキンは1日煮込んだやつを冷凍しといて、それを使っていますので非常に柔らかくて簡単に骨から肉がズル剥けます。
(`Θ´) どどーん
ホワイトデーに彼女に買って貰ったホームベーカリー、ちゃんと使ってますよ!
そうそう、あのころ買ったイーストの粉を使い切りました。わりと真面目に使ってますよね(笑
私はカレーが大好きです。
カレーが多くの方に好まれる最大の理由は恐らく、味の「複雑さ」にあると思います。
先日ちょっと申し上げましたが、料理において味を複雑にすることはとても重要です。
日本人は「口内調味」という独特の文化を持っており、和食という比較的単純な料理を食べる側が自分で複雑にしています。
いずれにしても、最終的に口の中では複雑な味になっているということが優れた料理の条件だと思います。
ところで、世の中には食べ物の味を測定する器械というものがあります。
これはスペクトル解析のようなグラフが表示されて、味や香りを一目で見ることができるすげぇマシーン。
例えば、被験者にガムを噛ませてこの器械で味の度合いを測定します。この器械がすごいのは、食っている最中でも味の測定をし続けられるという点。
被験者はガムをかみ始めて10分ほどで、味を感じなくなります。
これは誰しも経験があるところだと思いますが、特にガムってすぐ味がしなくなりますよね。
甘いのは最初の5分くらいでしょうか。後はもう、噛んでいるという行動が惰性で続いているだけです。
貧乏ゆすりみたいなもんです。
被験者はあっという間に味を感じなくなるわけですが、不思議なことに味が消えてしまった後もずっと、この味を測定するマシーンはほぼ同じ値を示し続けるのです。
味は変わっていない。
私はずっと、雑巾のように口の中でガムが絞られて、味がどんどん減っているのだと思っていました。
しかしそのような状態が起こる以前に既に私たちは味を感じなくなってしまうのです。
本当は味があるのに、なぜか感じなくなってしまう。
つまり、人間の舌がガムの味に飽きてしまうんですね。
ポジティブに捉えると、これは適応だろうと思います。
ガムの味に順応してしまい、味を刺激として捉えられなくなるのです。
このように、単純な味はすぐに飽きられてしまいます。
その点カレーは恐らく世界でもトップクラスに複雑な味を提供してくれる、優れた料理ではないでしょうか。
あれだけ多くの調味料や材料を必要とする料理はそう多くありません。
ところで私が数年前にプログラマーをやっていたとき、ある出張話が社内に持ち上がりました。
「あ、ちょっとコンプレ君、コンプレ君」
声を掛けてきたのは私が最強に尊敬するエンジニア、Mさん です。
「なんでしょうか。」
「出張に行ってもらうかもしれない。」
「あ、はい。どこですか?」
「ちょっと言いにくいんだけどね、えっと・・・
印度 」
ハーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!
インド???????(`Θ´;)
インドという記号が示すあらゆる意味が走馬燈のように脳を駆けめぐります。
ま・・マハラジャ・・・ムトゥ・・・ブッダ・・・タジマハール・・・モヘンジョダロじゃなくてモエンジョダロ・・・カラリパヤット・・・ベンガル虎・・・インド綿・・・インド麺・・・
そして・・・・
カレー!!!!
・・・
(`Θ´) カレーか・・・
私、不覚にもその時に普通にOKしそうになりました。
いつ帰ってこれるかも分からない、最低でも数年はかかるだろうという話なのに。
しかもこのとき、彼女も一緒に出張に行くという計画でした。
あ、書いたことなかったかもしれませんが、私は彼女とその会社で知り合いました。いわゆる社内恋愛です。
会社には内緒でしたが、その時既に付き合っていて、まぁ一人じゃないしスーパー遠距離恋愛になるわけでもありません。
二人だし・・・いいか・・・みたいなノリ。
そして・・・
(`Θ´) カレーか・・・
ただ、残念(?)なことに結局この話は私たちがちゃんとした返事をする前に立ち消えとなり、幻の出張とあいなりました。
人生にハクを付けるためにも、3年くらいだったら行っても良かったのではないかと今でも思います。
そして私はインドに順応する自信がありました。
だってインドって
毎日カレー
でしょ?
(`Θ´) ウェルカム!
この出張がボツになったのは恐らくちょっとした理由でしょうし、長引いて今でもインドで毎日カレーを食っていた可能性もあるわけです。
私たちの人生は一本道で、本当に薄氷を踏むように積み上げられるものなのだなという思いを禁じ得ません。





