三部構成であった二章のラストは首都エル・ディアラ・サンドリアを舞台に決闘裁判が開催されます。コズンダのクーデター後、都は封鎖され、戒厳令に近い状態にあったのですが、カトゥッロなどの進言を受けたコズンダは、決闘裁判を闘技大会に見立て、緊張化にあった都市内にイベントを開催することで市民や各ギルドの支持を得ると共に、自由交易も開始。アヤ各地の反体制派及び旧体制派を都に招き入れ、新政権に支持、傘下する勢力、そして敵対勢力を見極めるため、ふるいにかけることにしました。以上はコズンダ達の政略であるといえるのですが、事の発端は、当初、決闘を行うよう命じられたデヴィマッツォの代理人として名乗り出たデスカーブーの侠気から、決闘裁判とは名ばかりの大々的な闘技大会へと発展したのは間違いありません。そしてその噂を聞いた市民達は、たった一人で新王という巨大な権力に立ち向かおうとしている英雄として、パン泥棒デスカーブーを支持していきます。

決闘裁判編では、族長の赤ちゃん救出及び、囚われているシャーマラーン・ハハーン族と泥吉さんがリーダーを務めるグリムリンクスのメンバー救出が実行されると共にラインハルト組もまた彼らと協同しながら、囚われの身となっていたデヴィマッツォとコズマの救出を目指します。一方で彼らの作戦をハロルドと共に探っていたイェル・ミナもまた、救出作戦を裏からアシストするのですが、それをハンギルに見破られてしまい、やむを得ず、都を去っていきます。

この都で渦巻く各自の思惑とシャーデンフロイデの共有によって生まれたエネルギーをカーブーは独自の視界で捉えつつ、ジーナもまた訪れるべき機会を見逃すことなく、そしてル’ヴォーもまた、強い力に導かれるように彼らのもとへやってくるのでした。




~ゲルちゃんの模様

アヤ編から使用している新しいゲルハルトの画像。本編ではゲルハルトをよく「黄虎ネコ」や「黄トラ」などと表現することが多いのですが、それはMHP3で作成したゲルハルトの毛並みが「黄トラ」であったからなのですが、どうでしょう。新しい画像のは、ベンガル的というか、ヒョウ柄ですよね・・。Riseで作成する時に、「たいして何も考えず」、イメージ先行で「やってしまった」作者がすべて悪いのですが、「あくまでもイメージ画像」ということ、そして、あたモン世界観では、彼のような毛並みも「トラ」というのかもしれません・・。ゲーム画像の進化、解像度が増していくと共に、新たにキャラメイクしたゲーム内のキャラクターもまた、外観も詳細になることで、それまでイメージ画像からは伝わらない部分を文章で書いていた本編との差異が、こうやって生まれてくるのだなぁ・・と改めて痛感しました。なんて今回は完全に未然に防げた自分のミスなのですが、Riseゲルハルトもまた、彼のアグレッシブな面を表現できた作者のイメージであることには間違いないので、引き続き、Riseゲルハルト、及び、黄虎ネコ等の表現は続けていこうと思います。腕の模様も虎っぽく見えるといえば、見えなくも・・。あるいは、トラな模様の一部を指して、あたモン世界では、彼のような模様も広義には、「トラ」というのが一般的なのかもしれません(頑張れ作者。もっと押せ)。

なんて、いざこういうまとめ作業をしている段階で気づくことがあまりにも多すぎる、ザ・あたちのモンハン日記。どうか読者様の寛大なお心をもって、お察しください。

閑話休題猫

二章ではストーリー当初より、謎が多かったゲルハルトの出生が明らかになっていきます。



~ジェラードとナジューブ

やはりこうやって見ても、豹柄・・・。さておき、アヤに帰ってきたゲルハルトは鉄平達と共に首都エル・ディアラ・サンドリアに来ます。どうやらゲルハルトは、かつてこの都に住んでいたようで、彼らがアジトとして利用していた崖の居住エリアの下で、いつも空の肉焼きセットを回していた細翁をはじめ、獄中のヘッジ、そして友人のナジューブと、彼のことを覚えている人物が登場しました。細翁とナジューブが彼のことをジェラードと呼んでいることから、都ではその名で呼ばれていたことが分かり、彼が以前、旧フェイリン・メイリン国に潜入した際、使っていた偽名*¹もまた同じであることが判明しました。

中でもナジューブとは親しい関係にあったようで、彼らの会話から、二人がかつては奴隷身分であったことがその会話から読み取れ、苦労を共にしてきたのでしょう。人間が使う共通言語をゲルハルトが頑なに声にしない理由は、どうやらその辛い経験からであることも推測できます(都では獣人の隷属化が通例)。だからこそナジューブは、自分を置き去りに都を去っていったゲルハルト対し、少なからずとも遺恨を抱いていることも分かります*²。

ゲルハルトは都の盗賊ギルド、エズガダのリーダーへと成長したナジューブに計画を手伝ってもらうため、エズガダと敵対関係にあったモラゴの憤槌のリーダーを捕縛することで彼の信頼を得ます(正確にはディオマリアシスターズのお手柄)*³。その後、ゲルハルト達はククの助言を受け、ナジューブと共にクエストを成功させるのでした*⁴。

救出作戦の決行前、エズガダの拠点にてナジューブは、鉄平達=ジェラードの現在の親友達が一緒にいたことから、ゲルハルトに気を使ったのでしょう、彼のことを「ゲルハルト」と呼び、都に残るつもりはないのか問いかけるも、ゲルハルトはこれをあっさり断ります。それを聞いたナジューブもまた、どこか安堵したかのような素振りをみせるのでした*⁵。

作戦決行日、ナジューブは姿を見せることなく、部下達を地上に送り込み、ゲルハルト達を支援します。そして最終局面、ル’ヴォー、コズンダを前に苦しんでいたゲルハルト達の前にナジューブが現れ、自ら援護射撃を行い、見事、彼らの離脱をアシストします。ゲルハルトは飛び立つ雌火竜の背中の上より、はっきりと彼の名前を叫び、旧友と、そして都に別れを告げるのでした*⁶。

*1.「Dragon Destruction編/PART7」の巻
*2.「ダ~ニャラ、ニャニャ、アニャ、えて、こにょ」の巻
*3.「そんなの俺達の大陸には山程いるわ」の巻
*4.「イッイッ」の巻
*5.「アニャレニホニョレリ」の巻
*6.「もう戻ってくるなよ」の巻


作者の余談:ゲルちゃんの生い立ちに関しては、彼がブログ内で登場した当初から考えていたので、こうして今回、ようやく形にしていくことが出来て良かったです。3章でもまた、ストーリーが進むにつれ、彼の過去も明らかになっていきます。彼の両親に関するヒントもまた、同郷であるイェル・ミナが示しており、それは後述のイェル・ミナの章にて解説していきます。




~オルタナティブ・ハンティング

一章では自分の特化したハンティングスキルがないことに「しょげていた新人ナイトのシオン」もまた才能を開花しはじめます。長きにわたる翔蟲を使用したカムラ狩猟の成果から、本人も気づかないうちに敏捷性(アジリティ)と俊敏性(クイックネス)が高まり、翔蟲に頼らずとも卓越した跳躍力を発揮できるなど、狩猟能力やパフォーマンスが向上。通常は翔蟲を使わないと発動しない狩猟技を単独で行うことができるようになっていたのです。彼女のこのユニークスキルを見たハロルドは、オルタナティブ・ハンティングと命名。シオンのこれからの成長と活躍にも期待です!

また、決闘裁判編で、ようやく自慢のギルドクロスをお披露目できたシオンが愛用していた王国騎士盾斧のチョイスについては、「息吹け科戸風」の巻でミオンが解説しているように、シオンがエルガドでも活躍したことを示しています。装束のカラーチョイスについても説明しており、シオンのムーアに対する思いと覚悟が色に込められているようです。「ウスらぁ~~♪」の巻では、シオンが説明している場面もあります。





~今回のギルドナイトとユクモクルセイダーズの関係性

今回のハンターズギルドの立場は、新政権側(コズンダ軍)の支援なので、旧国王派である大宰相ガリタンから援軍要請を受けたクルセイダーズとは、敵対関係にあります。ですがシオンはカーブーと出会い、ギルドナイトという立場でありながら、彼の代理人として決闘裁判に参加することになり、彼らの作戦を知りつつも、見て見ぬふりをするのですが、最終局面では、カーブー達と一緒にル’ヴォーに立ち向かいました(ル’ヴォーはラ・エメシスを守るモンスターであり、邪龍=マモーナスの眷属という立場になります)。シオンもまた、旧友であるムーアを助けるためにアヤへやってきたので(それが彼女のメインクエストであるはず)、今後のギルドナイトとしての立場になった彼女とクルセイダーズの関係性にも注目です。



~アゲルゾンのアサシン達

決闘裁判編では、ゲ・アゲルゾンのアサシン達も続々と登場し、シオンやカーブー、ディオマリアシスターズと対決しました。偉大なるエレメンタリスト、ザブ・アル・ンーズィムをはじめ、地獄のサイキックエンターテイナーこと、残虐メンタリスト、ザブロゲン・イッヒ。そして濃緑鳥嘴マスクでお馴染み、面妖天才スペシャリスト、ヴォヘル・タヒールと、全員、今は治療中なのですが、きっと彼らもまた次章で復活し、その特殊能力を発揮してくれるでしょう。作者は特にカーブーに瞬殺されたイッヒに期待しています。


と、本当は今回であとがきは終わる予定だったですが、やっぱり無理でした。おかしい。

次回は、アヤ編でのヒロインの一人、イェル・ミナ、そしてル’ヴォーについて、あれこれ述べようと思います。

ではでは、また次回にてバイバイ





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というわけで次回もあとがきよ。なっがいけど、次で終わりだから、もう少し我慢してね。

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