Real Name:Damon Rothery
Alias(es): Mad Overlord、Brutal King of Schrade、Jamie Brandt
Species:Human
Gender:Male
Citizenship:Old Schrade Kingdom's
Born:Verudo*
Affiliation:Ancestral League(League of Ancestor)*

*1 大陸各地の英語表記はMonster Hunter Wiki(海外)を参考にしています。
*2 祖龍の海外版での名前がWhite Fatalisである為、白の同盟をそのまま英語表記にすることも考えたのですが、白人同盟的なニュアンスを抱かせてしまう為、祖龍=Ancestral DragonからAncestral League、或いはLeague of Ancestorと表記しました。そもそも英語にしなくていいんですけど。ププ




Biography


~大悪党デーモン

デーモン・ロザリー。西シュレイド、ヴェルドのスラム出身(当時はまだ東西分裂には至っていない)。両親はデーモンが子供の頃に他界。親の愛情を知らずに育ち、教育的なコミュニティーを持つ余裕もなく、毎日の食べ物と小銭を稼ぐ(厳密には窃盗)のに明け暮れる毎日が、いつしか彼を冷徹なコミュニストに育て上げる。十代半ばにして徹底した利益還元主義の下、窃盗集団「デーモン・コンスピラシー」を結成。都市に侵入しては富裕層から金品の略奪を行い、花嫁を強奪をする等、悪童として国に名を知らしめる(当時のシュレイドでは母親が言うことの聞かない子供を脅かすのに、デーモンの名前を出すこともあったという)。成人する頃には立派な犯罪者として市民に認識されるも、王国の警備兵一団を打ち負かす等、奸智に長けるだけでなく、武勇も持ち合わせたので、王国側もデーモンには随分手を焼いた。ある日、城に輸送される現金(徴収分)をデーモンが狙っていることを聞きつけた警備団(窃盗団に潜入していた仲間からのリーク)は機先を制し、見事デーモンを捕縛することに成功した。だが奇しくも、この大悪党を捕えたことがシュレイドの政治転覆に直結するのであった。


~黒龍との契約

デーモンには死罪が宣告され、その三日後に公開処刑が予定されていた。これを受けたデーモンは誰もいない地下牢獄で、自分の中に募るすべての奸邪を狂乱したかのように三日三晩寝ずに大声で叫び続け、警備兵達を困らせた。最後の晩餐、デーモンは牢獄の遥か頭上、鉄格子に覆われた小窓から溢れるおぼろげな月明かりを浴びながら、闇夜に向かって次の様に叫ぶ。「俺という光明を知らぬ尊大で愚かな太陰よ。明日死に逝くこの俺を知りたくば、この国の王にしてみろ。そうすれば俺は貴様ら闇を受け入れ、邪智暴虐の限りを尽くしてやるぞ」デーモンがそう叫ぶと、次の瞬間、デーモンの頭の中に黒い響めきが走った。「我は黒龍マモーナス。汝の願いを叶えし者だ。我と契約を交わせば、汝をこの国の支配者にしてやろう」この淀みの声に怯むことなく、デーモンは質疑を交わす。「契約とはなんだ?悪魔乞いにありきたりな魂が狙いか?」「魂を形成するものすべてだ。我が欲しいのは強欲に満ちたりし者の絶望のみ。汝が絶えぬ恨みを畏れず、また顧みぬのならば、その強欲に限りはなく、王者の権勢を欲しいままに来るべき死を迎え入れることが出来ようぞ」「つまり、貴様と契約を交わせば、俺は後世でも畏れられる暴君になると?」「答えは汝のみが知っている。我はその助力をするだけ」「その見返りが、俺の絶望だというのか?」「そうだ。我をも畏れぬ汝ならば、絶望という恐怖の悲観をも飼いならすだろう」「ハッハッハッハッハッハ。気に入ったぞ、マモーナスとやら。いいだろう。貴様と契約を交わしてやろう。そして俺に思いつく限りの奸計を授けよ。そうすれば全てを俺が実現してやる」と、傲慢なデーモンはこの奸邪の声の主を、自分の野望を叶える参謀として捉えたのかはさておき、マモーナスと契約を交わす。そして次なる策を授かった。


1.これから間もなくして汝を救出しに現れる仲間と共に、国王を殺害しろ。何度か窮地が訪れるが、汝に陶酔している仲間が命を張って護ってくれる。汝はその間に国王夫妻を血祭りにあげ、その両首を国王軍の前で掲げるのだ。元々権威のみに服従を誓った抗うことなど知らぬ愚か者共だ。汝はそこでシュレイドの政変を語るが良い。さすればこの牢獄で三日三晩、汝が唱えた続けた言霊を心に秘めた警備兵が、一斉に反旗を翻し、汝を新たな統治者として認めるだろう。

2.汝はその機を逃さずに衛兵と共に貯蔵庫へ迎え。そこには怠惰の国王が国民に与えた重税により納められた金品財宝の山がある。これを一旦、国民に返してやるのだ。大衆の人心を金品で掴め。さすれば汝は英雄として迎え入れられるだろう。

3.王となった後は税法を改め、貿易も積極的に行い、国民を豊かにさせろ。さすれば自ずと国の経済は豊かになり、恨みを買うこと無く、汝は金品財宝に囲まれるだろう。また国の周辺に蔓延る賊を討ち、才能のある者を配下に加え、兵の質を高めよ。国力、軍事力共に十分蓄えたのなら、国の勢力を拡大し、モンスター被害にも備えろ。シュレイドがこの大陸で絶対的な王国となり、秩序を司るまでは10年足らずで実現するだろう。

4.大陸に蔓延る竜人を「汚れた血の異端者」と見做し、虐殺をはじめろ。連中は汝の国を脅かす老獪な知恵を身に着けている。国を失いたくなければ根絶やしにしろ。恐怖をもって汚れた血を持つ種族を汝の隷属と化すのだ。


マモーナスはそう告げるとデーモンの脳裏より消えていった。すると間もなくしてデーモンの頭上彼方の小窓より盗賊時代の仲間が顔を出し、錆びついた鉄格子を慎重に棒ヤスリで削ると、下にロープを垂らした。これを見たデーモンは「我は天を味方にした」と呟いたという。



~シュレイドの竜人狩り

シュレイドは予想通りの栄華を極め、デーモンは一代で国を治めた英雄と称される。この頃合いを見て、国王デーモンは最後の仕上げにかかる。竜人族の大虐殺である。デーモンは衛兵に国中の竜人を見つけ次第、その場で切り捨てるよう命じ、また検察官には竜人の所在を庇う者にも厳しい処罰を与えるよう命じた。その勢いはミナガルデ地方にまで及び、虐殺を恐れた竜人達は、当時結成されたばかりのハンターズギルドが所在するドンドルマへ避難した。これに対しデーモンはドンドルマに竜人の引き渡しを勧告。一時はシュレイドの軍隊がドンドルマに押しかけ、一触即発の事態に陥るも、鍛冶技術に長けたドンドルマの兵器を恐れたシュレイド隊は撤退を余儀なくされ、長期に渡る戦争は回避される。この事例から国家を持たない各都市でもシュレイドを警戒し始め、一連の騒動の巻き添えを食らいたくない保守的な都市では、竜人の移住や難民の受け入れを断る所もあったという。また竜人達は難を逃れる為、海を渡る者が急増。デーモンはこれを抑える為、各港にまでエクスキューショナー(死刑執行人)を派遣し、その苛烈な執着心は大陸中を戦慄させるのであった。


~デーモン暗殺計画

数年間に渡る竜人狩りに対し、大陸各所ではシュレイドに抵抗をはじめる団体、組織が急増するものの、デーモンは冷徹な戦略、戦術をもってこれを悉く打ち負かし、シュレイドの権威主義的支配体制の礎を築き上げていく。その為、シュレイドからは亡命者も急増するのだが、デーモンはこれも厳しく取り締まり、所構わずシュレイドの衛兵がこれを処断していった。もはや王国自体が巨大な牢獄となったシュレイドの専横に対抗する為、ハンターズギルドはギルドナイツ結成を急速化させたという。しかしシュレイドの専横は領内に留まらず、城内もまた殺戮に満ち溢れていた。暴君として権威を奮うデーモンは、強欲の限りを尽くし、城に多くの妾を招き入れては正室の怒りを買ったという。この王妃というのがまたデーモンに負けず劣らずの悪女であり、その根深い妬心から側室を何人も残酷な手段で殺害していったという。

やがてこの王妃は反発する側室らの反撃を恐れ、デーモンに取り入り、最初の子供を授かることに成功する。すっかり我が子に溺愛する父デーモンの親心に王妃が漬け込む。自分たちの命を狙う者が国内、国外だけではなく、城の中にもいると吹き込み、まんまとデーモンを猜疑心と偏見の塊に仕立てあげ、これまで数々の功績をあげてきた将軍、大臣をはじめとする忠臣に対しても疑念を抱かせ、逆臣として誅殺(または賜死)させていくのであった。この不忠不義な冷遇に対し、一部の臣下たちはいよいよデーモン暗殺計画を企てる。しかし計画が直前に露見し、これに関わった関係者は一族皆殺し、族誅された。このクーデター未遂事件によりデーモンは一層、保守的な国王へ成り代わっていき、そしてこれは全て、マモーナスの計画通りであった。


~大いなる竜の災厄

いつ何処で命を狙われるかもしれぬと臆病になりはじめたデーモンは、マモーナスとの契約の言葉を思い出す。

汝が絶えぬ恨みを畏れず、また顧みぬのならば、その強欲に限りはなく、王者の権勢を欲しいままに来るべき死を迎え入れることが出来ようぞ

「あの当時の自分はまだ若く、畏れを知らぬ反骨心の塊であったのに対し、今はすっかり怯えて暮らす毎日・・待てよ。この恐怖がやがて絶望となり、それを求めてマモーナスが私を襲いにくるのではないか!?」デーモンはこの時初めて、自分がとんでもない契約を交わしてしまったことを悟る。そしてそれを察したかのように、デーモンの脳裏を、あの時感じた得体の知れない「淀み」が支配していく。

「デーモン・ロザリー。汝は手中に収めた権威と財産を守りたいという一心から、それを脅かす外敵に対し恐怖を覚え、かつての様な攻撃的な推進力を喪失し、脆弱性だけを抱えた克己心という折の中に閉じこもり、そしてこともあろうか終焉の絶望を想像してしまった。我は絶望を喰らいし者。これを見逃しはしない。今から一週間後、我はシュレイド城に降臨する。汝が戦う姿勢を選ぼうとも、何処ぞへ逃げようとも、汝が我に対し絶望を抱く以上、逃れられぬ死が汝を襲い続ける。栄華と権威を経た後に達する失意ほど味わい深いものはない。それを喰らうのが、我、マモーナスだ」

デーモンの問に答える間もなく、マモーナスの気配は頭の中より消え失せていく。デーモンはすぐさま国中の学者をかき集め、黒龍マモーナスの調査に当たらせるも、出てくるのは古来より伝わる黒龍伝説のみ。慌てて王立学術院に知恵を求めるも、たった七日では大した成果も得られず、烈火のごとく業を煮やしたデーモンは学者たちを生き埋めにした。同時に警備を固めさせるも、素性の分からない黒龍相手にどう対峙すればいいのか分からないデーモンは急遽、領内から資材を徴収して兵器製造を命令するも当然間に合うはずはなく、ただ国民の反感買った。またその国王の焦りは国民にも伝わり、シュレイドに近々、何処ぞの勢力が攻め入るぞという良からぬ噂が広まり、亡命を図る者、騒動に乗じて犯罪を行う者が急増。これを罰する衛兵に対し、かねてより反体制派であった一部の国民が暴徒と化したことで都に戦火が広がり、強欲のままに抑制の効かなくなった悪徳と共に領内もまた絶望の渦に飲まれていく。デーモンはそんな国の様子を城から眺め、あることに気づく。「そうか。今この大勢の失意に満ちた状況こそが、マモーナスの望む結果だったのか。そして自分は奴にそれを提供するだけの捨て駒に過ぎなかったのだ」

六日目の晩、ついにデーモンは錯乱し、怯える王妃と側室たちをその手で殺してしまった。そして七日目の朝、晴天であった空の色が突如、急変し、日輪は翳りに覆われ、シュレイド地方は終焉を感じさせる赤紫色の空に覆い尽くされていった。デーモンはじめ、国中の者がその異常な光景を見上げる中、とぐろを巻いた狂逸な黒雲から、ついに奴が姿を表わす。禍々しい翼を羽ばたかせ、ゆっくりと人間界を考察するかのように降臨してくる想像以上に巨大な黒龍の出現に逃げ惑う民衆達。その煩わしい悲鳴が障ったか、黒龍は降下しながら黒焔の矢を都に放つ。一瞬にして都は火の海に覆われ、焼け野原となった。攻撃命令を望む将軍を尻目にデーモンはそれが無駄な抵抗だと悟る。以後の指揮権を将軍に委ねると、デーモンはたった一人の我が子、アーロン・ロザリーを抱きかかえると扮装を施し、シュレイドから逃亡した。その後のシュレイド城は現在確認出来る廃墟と化し、国はその遍歴はおろか、文明が存在したことを真っ向から否定される程に焼きつくされてしまった。もちろん人々の命と、絶望と共に・・。

以上、失われし「亡国の史書」より抜粋


これが後の世に伝わる大いなる竜の災厄なのだが、生き延びた者、またその当事者が記した文献が一切残っていない為、当時のシュレイドの崩落を遠くから眺めていた者や、シュレイドの逸話に詳しい者から得た証言だけを頼りに編纂された史書からしかみることができないため、その真意にもまた不明な点が多いという。だが、ここに記されている災厄が事実ならば、シュレイドの正史は我の手によって焚書されてしまったと考えるのが妥当だろう。

*以上は以下の記述から一部修正したものです
Recollection No.1_01
Recollection No.1_02



~逃亡生活

大いなる竜の災厄後、強く根深い恐怖に支配されたかつての狂王は、押し寄せる絶望の強迫観念から遁逃するため、まだ赤子であった我が子を城内より連れ去り、命からがら領内より脱出する。デーモンは盗賊時代の仲間を頼りに一路ヒンメルン山脈の麓を目指し、世俗から離れたその巣窟にて我が子アーロン・ロザリーを育てる(デーモン・ロザリーはすべてを失うことを覚悟していたからこそ、自らの手で一族を殺害し、我が子にも手をかけた後、最後は自決することで族誅を完結させると思っていたマモーナスにとって、彼が赤子を連れて逃亡したというこの事実は慮外の出来事であったという。以上からデーモン・ロザリーが最初から闘争を選択せず、逃走を図っていたことも窺えるが、それはまた反旗を翻した行動とも捉えることができる)。デーモンはこの隠遁生活の間、病気と称し、自分がかつての暴君であることを世間に知られぬよう仲間を説得し(まだ赤子であったアーロンを連れて逃げたのは仲間の同情を誘う為だという評もある)、偽名(ジェイミー・ブラント)を使い、またアーロンにも本来の出生、本名は告げず、偽名(バーニー・ブラント)を信じ込ませ、仲間たちの手によって教養と武勇を与えさせ、見事、自分の護衛として成長させた。

ジェイミー・ブラントはその後も人知れず密かに余生を過ごすフリを演じながら、その裏では山賊仲間が各地より略奪してきた財宝のありかを探り、これを担保に国王時代より癒着のあったウー家の支援を受け、真相を知る仲間の存在を消す為に彼らの居場所を密告し、同家を通じて王都より派遣されてきた討伐隊によってこれを壊滅させた(その後、山賊は全滅。これはジーナ・ジラントがその目で確認している*)。デーモンは単に財宝欲しさと口封じの為に仲間を売ったのではなく、すでに次の目標を白雪神殿に向けていたと思われる。その証拠にデーモンは長い間、自分を匿ってくれていた仲間が討伐隊の襲撃に遭っている間に「アーロンに護られながら」逃げ去り(ここでも彼は「逃げるフリ」を見事演じきった)、山賊の巣窟よりも防衛拠点としてより相応しい白雪神殿に向かっていたからだ(おおよその場所は山賊仲間たちからの情報を元に推測していたようだ)。このようにデーモンは最初から神殿を乗っ取るつもりであったと推測できるが、その計画は盟主との面会によって、より悪計を増した謀略へとエスカレートしていく。その白雪神殿の盟主こそ、かつてメサイアの妖精と呼ばれていた、かのオクサーヌ・ヴァレノフであったからだ。彼女の名前と存命を確信した眠れる狂王の脳裏に次の言葉が走る。

「これを利用しない手はない」

こうしてジェイミー・ブラントは再び用意周到な韜晦術をもってメサイアの妖精を陥れていく。

Recollection No.1_06



~悪夢の歌劇事件

オクサーヌ・ヴァレノフの証言によれば、神殿に辿り着いたブラント親子は共に負傷しており、その傷口から「王都の衛兵による武器の攻撃によるもの」と彼女も念を押して確認していることから、デーモンがアーロンと共に討伐隊の手を振り切って逃亡する際、少なからずとも彼らが攻撃を受けたということになる(それも彼の計算ではあろうが)。そしてジェイミー・ブラントに至っては素性を疑われぬよう見事なまでの「東シュレイド訛り」を披露したという。これは見識が広いオクサーヌにだけ分かる程度のごくごく地元民に近い喋り方を彼が習得していた証拠でもある。

その後、短い投獄期間と監視を経て、ブラント親子は初代盟主オクサーヌ・ヴァレノフに誓いを立て、正式に同盟の同志として認められる。父子はそれぞれ忠実に仕事をこなしながら信頼を勝ち得ていく(ここでジェイミー・ブラントは書庫の管理人を任されることになる)。

またデーモンは息子と同世代であったオクサーヌの慕情も見逃してはおらず、二人の関係を見計らいながら計画を実行していく。まずは「オクサーヌが惹かれるバーニー・ブラント」を通じ、歌劇を開催してみてはどうかと彼女に提案させた。これを快く承諾したオクサーヌは歌劇に乗り気な同志達らの指導を受けることになる。彼女が多忙になるのを見透かしていたジェイミーは彼女が信頼する重臣達(ダラーハイドら)に対し、王都に住む催し物好きな社交界の貴族達とこの歌劇開催を機に交流を図り、同盟運営の資金調達やプロパガンダを支援してくれる者を探してみてはどうかと提言し、これも会議の結果、承諾された(この頃、オクサーヌは歌劇に向けた稽古に忙しく、会議にはほとんど関与せず、ダラーハイドらの意見を尊重したという)。

この間にデーモンは神殿の物資補給を任されていた息子バーニー・ブラントを通じて、行商人(ジーナ・ジラント)にウー家宛の手紙を渡し、同家と連絡をとる。

かねてよりオクサーヌの所在を探っていたハンターズギルドと関係があったウー家(ギルドもまた同家に負債があった為)を通じ、ギルドナイトを神殿に派遣させるよう仕向けたのだ(ヒンメルン悪夢の歌劇事件)。

歌劇の段取りを事前に知らされていたギルドナイツは、最もオクサーヌ・ヴァレノフが演劇に集中する第四章の演舞中に襲撃を開始。書庫の鍵を託されていたデーモンは、初代盟主オクサーヌが神殿にいたという痕跡とその歴史を共に根絶やす為、そこで保管されていた彼女の手書きによる史書などをすべて燃やし火災を引き起こした(オクサーヌが記した祖龍の書の原本だけは盗み取る)。デーモンは神殿が混乱に陥るとギルドナイトと接触し、祖龍の書の原本と引き換えに同盟に所属する盟友達の皆殺しを命じ(初代同盟のメンバーはオクサーヌを偶像化しており、彼女が紐解いたまぼろしの書物をはじめ、大陸の真相が記された史書をも読んでいた為、彼らの存在を消すこともまた初代盟主の歴史を抹消できると考えたからであろう。またオクサーヌの手記を焚書したのもまた同じ理由からである。そしてこれらの行動は裏切り者であるオクサーヌを目の敵にしていたハンターズギルドにとっても都合が良かったわけで、デーモンは彼らに媚びを売る為、また信頼を得る為に以上の事を敢行したと思われる)、自分が新たな盟主となった後、白雪神殿にギルドが干渉しないよう約束させた。そして以前に山賊仲間より強奪した財宝を担保に、ウー家の莫大な資産を利用して再建を図った(ウー家もまた見返りとして、この歌劇に招待されていた王都内の商売敵をはじめ、批判的な主義の異なる有力者達を襲撃事件に乗じてギルドナイトに暗殺させ、王都内の権威を握ることになる)。こうしてデーモン・ロザリーはこれらすべての殺人事件をオクサーヌ・ヴァレノフの犯行に仕立て上げ、彼女をヒンメルンから追放することに成功した。


~狂王の死

ジェイミー・ブラントとして世俗から離れたヒンメルン山脈にて隠遁生活を送っていた旧シュレイドの暴君は、ウー家に多額の借金や同家に恩がある債務者を神殿へ送らせ、彼らに採掘などの仕事を与えることで得られた資源をウー家を通じて売買し、資金を蓄えていった(もちろんその何割かはウー家にも支払われるという契約のもと)。一方で突然起こった謀反に対し納得がいかないバーニー・ブラントを長きに渡って投獄、監視させた。やがてかつての狂王にも死期が訪れる。息を引き取る際、盟主の座を引き渡した我が子に自身の素性を明かし、「ウー家を経由してオクサーヌ・ヴァレノフの居場所をハンターズギルドに知らせたのもまた、すべてはロザリー家の存亡を守る為、やむを得なかった」と告白したという。またここで息子の本名がアーロン・ロザリーであることも告げたという。

デーモンは遺言としてアーロンに「葬儀は簡素に。必要なければ執り行わなくともよい。遺骸も好きにして構わない。だが、墓碑には決して龍の紋章を記すな」と残し、アーロンは言われた通りに葬儀を行った*。

*Recollection No.1_40

その後、デーモンの躯は棺に入れられ、息子達の手によってヒンメルンの山頂エリアに運ばれ、遺言通り、質素な墓石の下に埋められた。奇しくもそのエリアは、オクサーヌ・ヴァレノフがヒンメルンを下山していった場所であった*。

*Recollection No.2_20


Trivia

~ロザリー家の紋章

デザイン:フルール・ド・リスの紋章に近い三叉の矛を思い描く意匠。
意匠の意味:三叉の真ん中は、デーモン・ロザリーがクーデターを起こした際、旧王の喉元を掻っ切った短剣を表しており、また、シュレイド・コンクエストの象徴のひとつでもある。「黄金大剣は衰亡への誘い/PART5」の巻に登場



以上の情報はバステトがマモーナスより得た一部の記憶を編纂したものです。
今後もデーモン・ロザリーに関する記憶の確認が取れ次第、追記していきます。
また関連人物の情報も更新でき次第、リンクできるようにしていきます。





みんなの激アツ一票でしっかり応援してほしいミャオ♪チュー

★次回の「マモーナス/登場人物紹介」は10/25(月)0時更新予定だミャ★


■あたちのモンハン日記てなぁに?

■あたモン目次録