今回もRecollection_No.5/ムーア編~第二章「ジェイソン・ウーからのクエスト編」のあとがきになります。



~輝竜宮殿潜入クエスト

潜入当日、ムーアは「あんまんスキー婦人」となりすます為、ジェイソン・ウーの邸にて寸法を測っていた舞踏会用のドレスをいつもの礼拝堂の一室にて着用します。ムーアの輝かしいティーン時代における「珍しくちゃんとしたドレス姿」ということもあり、ここでのドレスのイメージはかなりこだわってしまいました。この後、登場するプリムのドレスなど、モンスターハンターのゲーム内に出てこない服装ほど、そのデザインとデティールの詳細を文章で伝えるのは文章力のない作者にとっては「非常に厄介」ではあるのですが、資料等を読んだり、画像検索をしている時間もまた至福の時であったりもします照れ

結果として、服装だけにあらず、建造物などの注釈部が「えっらい長く」なってしまうことも近年のあたモンには多々見られ、結果、今読み返してみると、自分のイメージと参考にさせて頂いた資料等の専門用語による、「逆にイメージがわきにくい羅列」という結果になってしまっている恐れもあるのですが、そのへんの表現方法の「作者の成長」もまた楽しんで頂けたら・・と切に願うばかりなのでしたお願い

閑話休題もぐもぐこの時ばかりは「シオン以上に」目立ったドレスを纏ったムーアは、奇しくもかつてジーナ・ジラントがアンジェリカとしてなりすましていた際に着用していた「東方戯曲の面」をゴルゾンより授かります。その当時、この面はベックフォードが素顔を隠す為に愛用していたのですが、その思い入れの強い忘れ形見を外してまでムーアに託したのは、やはり彼女にジーナの面影を感じたからなのでしょうか。これについてはまた後ほど解説していきます。

こうして完璧なあんまんスキー婦人になりすましたムーアは同じく扮装した下僕達(主に如何なる場面においてもキンババとヴィルヘルムがこれにあたり、王宮潜入クエストでのコードネームはそれぞれヘボンヌ、ヘボッチョ(ヘボッチョを先にヴィルヘルムが希望した為))を従え、ニッキーのありがたい講義を「聞き流しながら」輝竜宮殿へと向かって行きます。またここでニッキーが「裏で」淡々と説明していた輝竜宮殿に纏わる王族についても新編突入前に登場人物のBiographyと共に紹介していく予定です(だから頑張れ作者)。

さて、王宮潜入クエストでは、今まで描かれなかった王都所以の輝竜宮殿の登場があり、王家に纏わる人間たちによる派閥争いや、それを裏で操る顧問団の存在、差別、そしてブラックギルド(暗黒商会)の名前もムーアは初めて耳にすることになり、その犠牲となった当時の国王の変わり果てたその異形な姿も目撃します。このように王宮潜入編では現代編の薬物関連クエストに繋がるエピソードも見られます。またムーアは宮殿内の大広間にて見かけた雷光虫のシャンデリアを見上げ、嫌悪感を示すなど、後のクルセイダーズでの彼女の姿を彷彿させます。

ムーア編の裏テーマの一つとして、いにしえ麻薬をはじめとする薬物蔓延の問題や差別問題があり、これらに関与していくムーアの成長と平行しながら、その背景に潜むブラックギルドもまた組織を拡大させていきます。

悲惨な末路を辿った国王、そしてベックフォードを死に至らしめたトリップの存在もまた、当時から確認され、現代編において、その副作用の犠牲者となり悲惨な末路を迎えたリック・ベインズの名前も思い起こせます。そしてこれら一連の背景にはタラスクギルドの暗躍があり、神出鬼没な重要参考人ジーナ・ジラントも深く関与しているのでした。

現代編では薬物関連クエストに関与するボニーをはじめ、ギルドの捜査員アイオロス、そしてDEAメンバー達が必死になって撲滅を目指す為、その元凶を探っています。そしてまた、トリップを愛用しているサザンゴッド地下洞窟の「ジミーの貸金庫」の頭取を務めているジミーもまた、今後の重要参考人としてその名前が挙がってくるでしょう。



~クイーン・ドラグライト、プリム・クラーラ登場

王宮潜入編でムーア一行は当時、皇太子妃であったプリム・クラーラと運命の出逢いを果たします。ムーアとプリムはその後、水魚の交わりの如く、互いに欠かせない存在となっていくのですが、初登場時、ムーア達よりも先にこの皇太子妃と親しくなったヘボッチョことヴィルヘルムが「どんな口説き文句」をもって彼女の心を開いたのか・・。またプリムに計画をどこまで話してしまったのか追求してきたムーアに対し彼は「俺の全てもだ」とまで告げています。Recollection編では悲しくもムーアの一人称視点でストーリーが展開していくので、気になる二人の初エンカウント時は残念ながら描かれていないのですが、どうやらそこで二人は親しい間柄になったようで、その後、数々の密会を経て?第三章では堂々と二人で会食を行う関係にも発展したようです。今後、現代編にてムーア同様、成長した二人の姿が見られるのか・・この禁断の関係からも目が離せません。


~ゴルゾンの死を経て...

王宮内で重要な情報を得たムーア一行はプリムに別れを告げ、道中、変わり果てた姿の国王陛下を「壺で殴ったり」後の「勇気あるキッチンアイルー」ことミチェルに助けられたりしながら、クエストを果たしにきたアポロンが警備の気を引いているうちに王宮からの脱出を図ります。そして二手に分かれて脱出しようとしていたムーア達がアポロンの背中に乗って飛び立とうとした次の瞬間、悲劇が起こりました。シオンが窮地に陥り、彼女を助けるため、救援に駆けつけてきたゴルゾンがその尊い命を犠牲に彼女の身代わりとなってしまったのです。そしてムーアは気づきます。いつの間にか友達という認識になっていたゴルゾンという大きな存在とその寛大な優しさに自分が守られていたことを・・。ゴルゾンの死はまだ十代であった少年少女の胸に深い遺恨を残すのですが、同時にまた、彼らをより強くさせ、新たな道へと導いてくれるのでした。


~どんなに離れても、どんなに辛い状況でも、いつも心は一緒・・。またね・・・キャロルムーア

ゴルゾンの死の翌日、王宮で起きた事件に関与していたことをパンチラーノに目撃されていたニッキーは脅迫されるも断固拒否の姿勢を貫き、想像していた以上に腐敗していたヴェルドの現実に見切りをつけ、父親と口論したのをきっかけに王都を去る決断を下します。突然の別れを告げ、走り去っていくニッキーの背中を見ながら状況が飲み込めないムーアに対し、シオンもまたかけがえのない親友との決別を告げ、こうして二人は王都を去っていくのでした。Recollection No.5_111


~ベックフォード・ウーとの対決へ

二人の意思を尊重したムーアは、今回起きた一連の出来事の火付け役であるジェイソン・ウーと決着をつける為、一人で彼が待ち受ける屋敷に乗り込みます。ベックフォードはそんな彼女の行動を見透かしていたかのように迎え入れ、約束の報酬である彼女のルーツに纏わる話を聞かせていきます。そこでムーアは自分が、かの暴君、デーモン・ロザリーの孫であることを知らされ、また母アースラが両親と死に別れたこと、そして母が背負っていた借金をルチアがすべて肩代わりして完済したことなどを告げられ、その因果と事実を知らなかった自分に対して激しい憤りを覚えます。ベックフォードもまた自分がジェイソン・ウーの影武者であることを告白し、その苦悩を赤裸々に語っていく中、自身を貶めた首謀者であり、また愛情を抱いていたジーナ・ジラントの存在についても触れていきます。ちょうどその時、タラスクギルドの伝達者、スカーフェイスが屋敷を訪れ、ジーナの意思が記された手紙をムーアに手渡し、一刻も早く屋敷を去れと警告をして去っていきます(彼もまたムーアに何かを見出していたのでしょうか、彼なりの愛情がみられます)。その直後、眠り薬が入った飲料水を飲んでいたムーアは「両足で立っている」ベックフォードに気絶させられ、拷問部屋である応接間に連れて行かれ、彼の本当の姿を見せられます。そこでジーナの意思を汲んだベックフォードはムーアを道連れにしようとトリップを彼女に注入しようと試みるのですが、そこにルチアが登場し、最後はムーアの手によって死を与えられるのでした。


~初めての殺人

ムーアにとって初めての殺人がベックフォードであり、同じ頃、ニッキーとシオンもまたパンチラーノを殺害しています。同じ十代の彼女達はこの一連の殺人事件を経て、時には悪徳をも顧みない運命に抗う道をそれぞれ歩んでいくのでした。


~新たな風と共に

ニッキーとシオンが去り、そしてウー家の支配が解かれた王都では、顧問団の指導による新たな時代の黎明期を迎えようとしていました。ムーア達はプリムと共に礼拝堂に通じる回廊の脇で淡々とティータイムを過ごしながら、ウー家より次々と荷車によって運ばれていく家財の山を見つめながら事件の総括に入ります。ここでムーアはニッキーとシオンという竹馬の友を失った代わりにプリム・クラーラという新たな知己を得たことを確信し、変わりゆく王都と共に自分自身も変わる決意をします。そして神殿のお花畑にて母の残像を目の当たりし、父に負けない盟主となることを育ての親であるルチアに告げたところで二章の記憶は終了します。Recollection No.5_119


~今後のニッキーとシオンの登場について

と、ここまでが二章のあとがきになるのですが、思い返すと、子供編同様、この二章のティーン時代(イメージは14歳前後)もまた、まだまだ書きたらず、本当は描きたかったエピソードもいくつか省略しました。とにかくシオンとムーアの会話シーンが楽しみで、本当は書くつもりがなかった脱線シーンもいくつかありました。ニッキーに関してはその義賊名からも分かるように、現代編で活躍している肉まん君のルーツがこの二章にはあり、彼らが今後、現代編で登場するのは間違いはないのですが、ティーン時代の彼らを話の流れの中で描けるのは今回だけだったので、それを思うとやっぱり寂しいものはあります・・。特にその若さ故の情熱がけしかけた、あまりにも突発的なシオンとの別れのシーンは心苦しく、互いにそれでも無垢だった頃の二人をまたいつか、スピンオフでもいいから書きたいなと思います。特に描けなかった子供時代のシオン、ニッキーを・・・。


~モンスターハンターライズ日記のシオンと顔グラについて

シオンに関しては現在、ちまちま更新中?のモンハンライズの狩猟日記で「ゲーム的な姿」だけ登場させているのですが、当初はUBUやロージーの狩猟日記のように彼女目線で進行させ、そのパーソナリティも踏まえた内容にしようか悩んだのですが、先に狩猟日記で「大人になったシオン」のパーソナリティをお披露目することに抵抗を覚え、今回の狩猟日記は作者視点でいかせてもらいました。あとは彼女の顔グラフィックについてなのですが、まだ思案中で、登場前までには「狩人の身だしなみチケット」を買って調整しないと駄目だなぁ・・とも思っています。余談ですが、この顔グラについてはワールドシリーズの頃から悩みがあって、現代編のUBUの顔をワールドシリーズのものに一新するかどうか・・・またその悩みを書いた記事をUPしようものか三年ほど悩み続けていたのですが、ここで告白させていただきました(笑)ご存知、あたモン登場人物の顔グラはMHP3とそのHDver.の画像を多く使わせてもらっている為、当然、高画質ゲームが当たり前になった現在では、顔グラの画質も荒く感じてしまいますタラーまたあたモンには数多くのアイルー科の仲間たちが登場する為、彼らの画像も一新したいのですが、残念ながらワールドシリーズではオトモが一人しか作成できず、とりあえずBBBだけ4シーズンの途中から一新しました。これに伴い、Switchを購入したことも受け、XXやライズで他のオトモの子達も新たに作成しています。ブログのプロフィールに使用しているUBUの顔グラも新しくしたいのですが、ワールドシリーズには撫子装備がない為、しばらくは引き続き、「懐かしき頃のあの顔面」でいこうと思っています(当然、愛着もあります)。


というわけで次回はムーア編第三章となる「第二次ヒンメルンの龍災編」のあとがきになります。そしてまだ、あとちょっとあとがきは続きます照れ



みんなの激アツ一票でしっかり応援してほしいミャオ♪チュー

★次回の「Recollection編あとがき~PART7」は10/11(月)0時更新予定だミャ★


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