カイエ・フィロソフィ1 | コラム・インテリジェンス

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透き通るような…心が…ほしい

 池袋暴走事故/東京地裁判決日

「一般傍聴席22席に対し、563人が傍聴券を求めて並んだ。」

 

 どこに裁判の真意があるのでしょう?

 人々は何を求めて並んでいたのでしょうか?

 野次馬の中にも善なる野次馬と悪意に満ちた野次馬が存在すると思われます。

 他人の裁判の傍聴席に並ぶ人とは?
 

 僕は裁判そのものの意義よりも、

 この悲しい事件の奥底に隠されている諸々の、
人間の善悪・善意・悪意・論理倫理そして何より、それぞれの人間が何を知っていて、何を知らないのか、そこにこそあらゆる物事の真相が隠されていると考えています。

 

「神話は人間が最初に考え出した、最古の哲学です。」

(「カイエ・ソバージュ/人類最古の哲学」中沢新一)

 

 思い起こせば、

 小学校1~4年生の間、

 いつも子供向けのギリシャ・ローマ神話、古事記等々、神と女神と英雄の出てくる話の本を持ち歩いていました。

 ・・・それと星座早見表・・・。

 小学校高学年から中高の極悪時代も、

 エロい神話やゲーテ、モンテーニュと星座早見表を常に持ち歩いていたので、先輩たちからは、

「ゲーテ片手にカツアゲ(恐喝)する頭可笑しなヤツ」

と言われていました。

 

「神話は大胆なやり方で、宇宙と自然の中における人間の位置や人生の意味について、考え抜こうとしました。

 人間の哲学的思考の、もっとも偉大なものとは、まさに神話の中に隠されているのです。」

(「カイエ・ソバージュ/人類最古の哲学」中沢新一)

 

 人生において大切なこととは、

 人間と自然宇宙との関係性と、

 そこに意味を見出し考え抜こうとする人間の努力にあると思われます。

 

 いわれてみれば僕も、

 何も考えずに何も知らずに、

 幼心に神話に何かの意味なり教え、指針を見出そうとしていたのかも知れません。

 

「神話の中に見られる心理学的真理は、

何千年という時を経てもなお、時を越え、世界の人々が体現している現実である」

(「心理学と錬金術」ユング)

 

「ユングとギリシャ神話」

https://ameblo.jp/column-antithesis/entry-12534120756.html

 

「セイレーンの誘惑」

https://ameblo.jp/column-antithesis/entry-12534120977.html

 

「カリプソまたはナウシカ」

https://ameblo.jp/column-antithesis/entry-12534122148.html

 

「神々の恋」

https://ameblo.jp/column-antithesis/entry-12534120585.html

 

「神々の困惑」

https://ameblo.jp/column-antithesis/entry-12534120036.html

 

「キラキラ星の謎」

https://ameblo.jp/column-antithesis/entry-12534120768.html

 

「神の欲望3」

https://ameblo.jp/column-antithesis/entry-12534120869.html

 

 神話の哲学性、学問性については、

 もはや人間の才能に属する智慧となっています。

 稚拙で愚かな人々は

神話の哲学性、学問性について気付かず、

何の根拠もなく神話に取りつかれるが如くにのめり込める無心性こそ、これからの社会にとって重要であるとも考えられます。

 

「ところが今日の学校教育は、神話についてほとんど語ろうとしません。」

(「カイエ・ソバージュ/人類最古の哲学」中沢新一)