CLEOPATRA Ⅷ  -35ページ目

ミダス王と黄金①

ギリシア神話



(ゴルディオンの古墳で発見されたミダス王と思われるブロンズ像。アンカラ考古学博物館蔵)



フリギア王国は莫大な富を持ち、その王であるミダス王は豊かなバラ園に囲まれた大きな城に住んでいました。

王はただただ贅沢なものを食べ、富に酔いしれ毎日を黄金を数えて過ごすのでした。


そんな王が納めるフリギア王国を、酒と富の神デュオニソスと彼の師であるシレヌスが旅の途中通りかかります。年老いたシレヌスはデュオニソスとはぐれてしまいます。


デュオニソスはシレヌスを必死で探しましたがなかなか見つかりません。そんな中フリギア王国の農夫がワインで酔っ払いふらふらの老人をミダス王のもとに連れていっていました。


その老人がシレヌスだとわかり、ミダス王は手厚くもてなし、お返しにシレヌスは10昼夜ミダス王や友人達を歌や物語で楽しませました。


そして11日目にデュオニソスはシレヌスを迎えにミダス王を訪れました。

「お礼に何でも一つ願いを叶えてやろう。」と言いました。

欲に駆られたミダス王は、

「私の触れるもの全てを黄金に変えてほしい。」と頼むのでした。

「本当にそれでよいのですか。」と念を押すデュオニソスでしたが、王に迷いはありませんでした。


すると触れるもの、食器やテーブルなどありとあらゆるものが本当に黄金に変わることを実感した王は大喜びしました。


ありとあらゆるもの、それは命あるものでも同じでした。






残酷の西洋史 ハートの物語②



彼女たちはそれぞれに秘密を打ち明けるのでした・・・。

一人、また一人と秘密を打ち明けるとその事実は明らかになりました。

12人の女性たちはみなイニョレと恋に落ち、また、イニョレは12人全員に喜びを与えていたのです。


それを知った女性たちは怒り狂いイニョレの元を訪れました。

そしてイニョレを問いつめ、ついにはその中の一人を選ぶようにと迫ります。

「一人を選ぶなどできない。」といいつつ、彼は12人の中の一人を選びました。


こうしていると、12人の貴婦人の夫たちが何やら騒動を聞きつけやってきました。

真実を知った夫たちに、イニョレはあっという間に捕えられ、窓のない牢獄に追いやられることに。


夫たちは彼女たちを貞節な妻だと信じていただけに、その怒りは彼女たちの嫉妬心にも勝り、イニョレには食べ物も与えず、暗くじめじめした牢獄にしばらくの間閉じ込めたままにしておきました。


イニョレに裏切られた12人の貴婦人達は怒りも忘れ、閉じ込めらたイニョレに更なる思いを寄せるのでした。

彼女たちはイニョレを思い、彼と一つになることを望み、12人全員で断食を行うことにします。


もちろんその行動は夫たちを更なる嫉妬を燃やし、その刃はイニョレに向かうのでした。


しばらく時が経ち、みるみる気力も失っていく妻を見て、見るに見かねた夫たちは、12人の妻全員を集め、和解の宴を開きました。イニョレを思い決意を固めた彼女たちではありましたが、目の前の塩漬けの肉、パン、兎のシチュー、ワイン、果実・・・食事を絶ってから2週間が過ぎていた彼女たちに我慢することはできませんでした。

特に肉料理などはもう競って取り合いました。


「あ~おいしかった。」

久しぶりの食事にさぞかし満足した彼女たちは、愛する人のことなど忘れ夢中で食べたのでしょう。

それが愛する人の肉であったことも知らずに。


夫たちは彼と一つになりたいという女のけなげな願いを叶えてやったのでした。







残酷の西洋史 ハートの物語①



愛のために食べられた心臓

イニョレの物語史
(13C初頭)


<勇ましい心臓の持ち主>
<貴族の花>とも讃えられたブルターニュの騎士イニョレはリオル城の12人の貴婦人を愛しました。


12人はみんな友達で、それぞれに自分だけがイニョレに愛されていると勘違いをしていました。


そんなある日女達の定番、ぶっちゃけトーク女祭が開催されることに。


今ならオシャレなカフェであるのかな?


中世の彼女達は流行りのかぶりものを被り、町一番の教会に足を運びました。
そして教会のなかの聴罪ボックスに順番に入り、それぞれの秘密を打ち明けるのでした。