Cleat からのメッセージ


デザインやブランド、経営の話を通して、クリート代表としての山下健介が何を考えているのかご理解いただくためのブログです。


Amebaでブログを始めよう!
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 最初次のページへ >>

人手不足という言葉を聞いて思うこと

新卒採用に光が差してきたと思ったら、その流れはすでに人手不足というレベルにまで達してきました。

長く続いた就職氷河期が、この先もしばらく続くと見越し、その社会現象に少しでも光が差す貢献できればと思い打ち立てた会社のミッションが「雇用の創造と維持」です。 20歳前後の者達が“社会に必要とされていない”と思うほど不幸なことはない。 そんな想いが、このミッションの背後にあったのです。

 さて、このブログを読んでいtだいているあなたは 人手不足がこの先も続くと思いますか?
高齢化少子化は2030年くらいまで続きます。 普通に考えればこの先15年は人手不足です。 改めてこの現象があなたはしばらく続くと考えますか?

2030年までには、 中国で最初の不動産バブルがはじけることでしょう。 アメリカの財政も破綻している可能性は低くありません。 もちろん日本の国債がデフォルトを迎えたり 東京にM7以上の地震が起きてる可能性も、あるいはその両方が同時に起こる可能性も低くありません。 それでもあなたは人手不足が続くと思いますか?

激動や自然災害以上に 愚かな人が進めた施策が 就職難を発生させます。 クリートはしばらくこの看板を捨てること無く 進んで行こうと思います。

嗚呼!最近の年寄りは情けない。(自分含む)

「最近の若い者は情けない」と 僕の10代は良く聞く言葉でした。
今はどうなのでしょう? 今年50歳になる僕は すでにこの言葉を吐いても良い年齢になったように思うけれど、改めて考えると、ほとんど使ったことがない。 第一そう考えたことがない。むしろ、今のお年寄りは、、と感じることの方が多いような気がする。

近年は年をとっても「若い」と言われる、思われることの方が良い時代になり この言葉が衰退したのではないかと思う。雑誌、テレビをはじめ、オヤジさん達が オヤジさんに見えないことこそカッコイイになっている。
 僕自身、この言葉をほとんど使わないということは 若いと言われたいという願望が入っているからではないだろうか? と改めて考えさせられた。

「年寄りの役割を演じる人の減少が著しい。ミック・ジャガーも矢沢永吉も、さんまも、その役割を演じることはない。 でも、年寄りの役割は日本のように宗教や聖書によって正義を定義しない国にとってとても大切だということも気づかされる。 日本から「常識」というものが失われたら、いったい何がこの国の背骨になるのだろう?

そう考えると、そろそろ僕も年寄りの役割を演じるタイミングが近づいているような気がしている。
/font>

この3年で大きく変わったこと(4)

これまではインドネシア一国で、一モデル年間100万台も売れる商品があったため、地域最適化した商品をデザインしていれば良かった時代でした。

しかし今後はそうした競争基盤となる商品を売るために、ブランドを強化しなければならない時代に移っています。それには大した数は売れないけれど、多様化するニッチな層にも訴えられる商品を供給する必要があります。 そのブランドが大量生産品だけではなく、趣味性やデザイン性に於いても魅力的であることを、小手先のマーケティング活動だけではなく、商品で訴える必要が出てきたのです。

その時必要なのが、ニッチ層に向けながらも、 3か国束ねて一つの固まりにすることでトータルではそこそこの数が売れる商品を企画し、デザインする力です。 そんな背景があって私はInter ASEAN Designの答えを今から3年をかけて見つけてみたいと思いました。 ASEAN各国ごとに見るとニッチだけど リージョンでひとまとめになると大きなかたまりになる。 グローバルには売らないけれど、そのデザインはグローバル視点ではエキゾチックで魅力的。
 この3年で実は一番大きく変わったのは、 私のASEANに対する好奇心なのだと思います。

(おわり)

この3年で大きく変わったこと 3

かくいう私も当初はASEAN向けのデザインはまったく分かりませんでした。
街行くモペット、スクーターの形や極彩色のカラーリングに圧倒され 果たしてどれが売れて、どれは売れなくて、次にヒットする商品は何なのかを想像することができなかった。

しかしながら2年も市場と数字を見ていると、これがなかなか分かってくるもので、そうなると俄然この市場での仕事が楽しくなってきます。今ではInter ASEAN(主にタイ、インドネシア、ベトナム)で売れそうな姿が脳裏に浮かぶようになるほどです。

Inter ASEAN Designという考え方は、これまでにない考え方です。ASEANで活動するデザイナーはこの考えを持っていません。彼らは自国のみか、世界に通じるデザインは考えても、ASEAN域でひとかたまりを作れるデザインについて考えることはあまりありません。
(つづく)

この3年で大きく変わったこと2

当時の新興国向けのデザインはどちらかというと、欧米向けに開発されたデザイン表現を使った組換えや、サイズや用途の最適化のようなことを考える人も少なくなかった。特に上の方の人ではそう考える人が多かった。

 ところが当時から、現場でASEAN向けのデザインをしている人たちは この状態を謳歌して独自のデザイン表現を育んでいたのです。 その積み重ねが開花し始めたのが、この3年の変化を生み出す源泉だと思います。クリートのお客様は、かなり規模の大きいインハウスデザインチームを持っているお客様です。 歴史もそれなりにありますから、デザインの方向性決定に影響を与える組織構造も単純ではありません。

 そんなデザインチームに於いて欧州向けのデザインを行うということは、実はとってもストレスがかかることなのです。純粋なクリエイティブワークというよりむしろ政治活動に近いかもしれない。 反してASEAN向けデザインは あまり多くの人が注意を払わないため、デザイナーは羽根を思いっきり広げ 自由なデザイン表現をすることができた。 市場も成長するから、作ったものがドンドン売れる。 売れればまた自由度が増してくる。 そんな積み重ねの上に生まれてきたのが独自変化してゆくInter ASEAN なデザイン表現なのだと思います。
(つづく)
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 最初次のページへ >>