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縮小する太陽電池市場、進む技術革新

世界不況のおかげで太陽電池市場も縮小傾向にあります。世界各国で政府の援助が進みつつありますが、実施までに時間がかかり今年は太陽電池市場は25%も縮小すると予測するアナリストもいるようです。太陽電池の市場モジュール価格を見ても低下傾向にあり、近年下げ止まりだった価格が2005年ぐらいの水準に既に下がってきています。価格も下がり、生産過剰が続く中、今後ビジネスをたたまなければならない企業が増えてくるでしょう。

それでも技術開発は進んでいるようです。今後は太陽電池は原材料のシリコンを比較的多く使うシリコン結晶型ではなく、原材料を使う量が少ない薄膜型太陽電池(名前の通り電池の部分が薄い膜でできている)が台頭してくると見られています。薄膜型は盛んに技術開発が進められています。例えばエリコン・ソーラー Oerlikon Solar は最近薄膜シリコン型で11%の効率を達成しました。こうした改善で太陽電池のコストを0.70ドル/Wに低下させる狙いです。カドミウム・テルル(CdTe)という化合物の薄膜太陽電池を生産しているファースト・ソーラー First Solar は、市場で一番安い太陽電池を生産しているとも言われていて、1999年創業のベンチャーであるのに2007年には生産量で世界で5位を達成、2008年には世界2位につけています。今後ファーストソーラーは技術革新で2014年までに0.52ドル/Wを達成する予定だそうです。

ドル/Wという単位はなじみのない単位ですが、1ドル/Wぐらいになると電気会社から電気を買うのと太陽電池で自分で電気を作るのが同じぐらいの費用になるのです(これはグリッド・パリティーと呼ばれています)。最近ニュースで取り上げられる機会が多い太陽電池ですが、今後どこまで技術革新が進むか楽しみです。

MJ

今年販売予定の電気自動車

スバルと三菱自動車から販売が開始され、話題を呼んでいる電気自動車ですが、世界でも各社が販売を予定(もしくは既に販売中)しています。日本で購入できるわけではありませんがこのサイトに写真のスライドショーがあって面白いです。

写真が載っている電気自動車は以下の通りです。()内はどこの国の会社かを示しています。

Aptera 2e (アメリカ)
Th!nk City (ノルウェー)
スバル ステラ (日本)
トヨタ プリウス(プラグイン・ハイブリッド版)(日本)
三菱 アイミーブ(日本)
smart fortwo electric drive (ドイツ)
BYD Auto F3DM (中国)
MINI E (ドイツ・イギリス)
Tesla Roadster (アメリカ)

MJ

もう一つの太陽エネルギー

英エコノミスト誌に太陽熱発電の歴史を短くまとめた記事がありました。「光」ではなく「熱」になっているのはタイプ間違いではありません。太陽光発電は太陽電池を利用して光を直接電気に変換しますが、太陽熱発電は太陽光を鏡で集めて高熱を作り出し、水などを温めてタービンを回すという方式です。火力発電所は化石燃料を燃やして熱を作り出しますが、太陽熱発電は鏡で集めた太陽光を熱源とします。

太陽光発電ほどの数ではありませんが、太陽熱発電でもベンチャー企業が活躍しています。Google.orgから資金を受け取ったイーソーラー eSolar も、有名ベンチャーキャピタルであるKPCBから融資を受けているオースラ Ausra もその例です。最近ではブライトソース社 BrightSource がカリフォルニアの電気会社PG&Eと1.3GW(大体原子力発電所一つ分強)の容量の発電設備を作るという契約を結んだようです。ブライトソースはカリフォルニアのほかの電力会社、サザン・カリフォルニア・エジソンとも1.3GWの契約を結んでいます。

太陽熱発電は砂漠のような広大な場所で鏡を大量に並べます。複数方式があるのでどれも同じ姿をするわけではありませんが、とにかく鏡が並ぶその姿は圧巻です。


アメリカ・スペインでは500MW級のプロジェクトが増えており、小さなものを含めると相当な数に上ります。大規模発電に向くのは太陽熱発電なのか太陽光発電なのか、しばらく競争が続きますが技術発展の今後が楽しみです。

MJ