20150325

Kenneth Woods指揮
Orchestra Of The Swan(オーケストラ・オブ・ザ・スワン)

交響曲 第 3番 イ長調 作品62 2010年録音
交響曲 第4番(フルート、クラリネット、ヴァイオリン、チェロと管弦楽のための協奏交響曲)作品105 2011年録音

レーベル:Avie

ケネス・ウッズ&オーケストラ・オブ・ザ・スワンに拠るオーストリア生まれの作曲家、ハンス・ガル(Gál, Hans 1890-1987)の交響曲全集のDisk2です。(全集は2枚組CDです)
Disk1 交響曲 第 1番 / 第 2番もご参照下さい。

演奏 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

決して亜流な感触ではないのですが、交響曲第3番には、1番、2番で感じた『毒のないマーラー』を感じます。
ガルの生きた時代(1890-1987)としては驚くほど、明るく爽やか、そしてある種の無邪気さが感じられますが、それは4種の楽器がソロとして扱われる第4交響曲に強く感じます。
第4交響曲にはマーラーらしさを匂わす部分は少なく、演奏もソリストの張り切って、そして楽しげに演奏する様相が想像できるもので、オーケストラの演奏も活き活きとしています。

録音 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

室内管らしい見通し感の良さが好ましい録音ですが、コントラバスの響きなどにはかなりの量感、波動が感じられます。
第4交響曲で活躍するソロ楽器達へのフォーカス感とバランスもとても良く、楽曲の妙がしっかりと掴め楽しめる録音に仕上がっていると思います。
全体的な静寂感にも問題はありませんが、気のせいか暗騒音は高いようにも聴こえました。

(画像をクリックして頂くと、HMVの当該サイトにリンクしています)
20150406

John Eliot Gardiner指揮
English Baroque Soloists(イングリッシュ・バロック・ソロイスツ)
Monteverdi Choir(モンテヴェルディ合唱団)
Katharine Fuge (S), William Towers (C-T), Norbert Meyn (T), Stephen Varcoe (Bs)

教会カンタータ 第104番『イスラエルの牧者よ、耳を傾けたまえ』 BWV105
教会カンタータ 第 85番『まことに、まことに、われ汝らに告ぐ』 BWV85
教会カンタータ 第112番『主はわが忠実な牧者なり』 BWV112

2000年録音
レーベルSDG

ガーディナー&モンテヴェルディ合唱団、イングリッシュ・バロック・ソロイスツによるバッハ教会カンタータ全集のDisk16です。(全集は56枚組みBox)

Disk1 教会カンタータ 第 63番 / 第191番
Disk2 教会カンタータ 第143番 / 第41番 / 第16番 / 第171番
Disk3 教会カンタータ 第153番 / 第58番 / 第65番 / 第123番
Disk4 教会カンタータ 第154番 / 第124番 / 第32番
Disk5 教会カンタータ 第155番 / 第 3番 / 第 13番
Disk6 教会カンタータ 第72番 / 第73番 / 第111番 / 第156番
Disk7 教会カンタータ 第26番 / 第81番 / 第14番 他
Disk8 教会カンタータ 第83番 / 第82番 / 第125番 / 第200番
Disk9 教会カンタータ 第144番 / 第84番 / 第92番
Disk10 教会カンタータ 第18番 / 第181番 / 第126番
Disk11 教会カンタータ 第22番 / 第23番 / 第127番 / 第159番
Disk12 教会カンタータ 第182番 / 第54番 / 第1番
Disk13 教会カンタータ 第4番 / 第31番 / 第66番
Disk14 教会カンタータ 第6番 / 第134番 / 第145番
Disk15 教会カンタータ 第150番 / 第67番 / 第42番 / 第158番もご参照下さい。

演奏 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

このDisk16に収められている楽曲は、どれも愛らしさが感じられます。
収録時間も44分弱という手頃なもので、疲れている時には特に良いかもしれません。
派手ではないものの、器楽も比較的活躍する場面が多いのですが、イングリッシュ・バロック・ソロイスツにしては少しソリストの演奏が十全であるとは言えない気もしますが、大きな疵があるわけではありまえん。
楽曲に見合った愛らしいソプラノ、そして違和感の少ないカウンター・テナー、バスの安定感とソリストにも不満を感じることはありません。
しかし現在はイギリスに在住して教職にもついているドイツ人テノール歌手、ノルベルト・メインは、このDisk16だけ登場するソリストですが、ちょっと私にはその声質が好きなれそうにない気がします。

録音 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

オーケストラも合唱も編成は比較的小さいと思われますが、その編成なりの音場の広がりです。
奥行き感に問題はなく定位もしっかりしていますし、いつもながらのソリストへのフォーカス感の良さが感じられる録音です。
器楽の響きにも明瞭な輪郭と楽器の質感が感じられ、演奏同様派手さはなくとも十分音響的にも楽しめ、尚且つリラックスして聴くことの出来る録音だと思います。

現在、ボックス・セットはHMVでは取り寄せ不可のようですが、Amazonでは購入出来るようです。
J.S.バッハ : カンタータ全集 ~ 巡礼 (2000) (Bach Cantatas / .../SDG
¥38,435
Amazon.co.jp

Disk16に収められた楽曲を含む2枚組CDはHMVでも取り寄せ可能のように掲載されています。
(下記画像をクリックして頂くと、HMVの当該サイトにリンクしています)


20150402

Thomas Gould指揮
Britten Sinfonia(ブリテン・シンフォニア)

2014年録音
レーベル:Harmonia Mundi

演奏 ☆☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

弦楽合奏版のゴルトベルク変奏曲、異なる声部が異なる音色の楽器で演奏されるため、バッハの作曲技法の素晴らしさがより分かりやすいように思えます。
しかしそんな事よりも単純に美しくも滑らかで清らかな弦楽の響きが素晴らしいです。
とてもゆったりゆっくりと始まるアリアから、その美しさは圧倒的ですが、変奏により弦楽四重奏のような編成や弦楽合奏そのものの編成でと、多彩な構成で演奏されるのも楽しめます。
ブリテン・シンフォニアのアンサンブルも極上品の味わいですが、ゆとりを感じさせる大人の演奏がとても好ましいと感じます。

録音 ☆☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

弦楽合奏でもその人数は少ないと感じられますが、とても音の見通し感が良く、背景の静寂には雑味が全くありません。
左右への広がりも良く、定位は編成の小ささからもはっきりしている録音です。
つややかなヴァイオリンの音色、しっかりとしたコントラバスの響き、そして木質系の感触が高いチェロなど、楽器の質感が掴める実在性も豊かです。
奥行き感も良いのですが、響きにブレンド感がありながら、とても明瞭な個々の楽器の音の輪郭も素晴らしいと思います。

(画像をクリックして頂くと、HMVの当該サイトにリンクしています)