(今回も、私小山田が感じたことを雑多につづっていきます)

 

81.3.意外な意味を持つ単語3(tender)

 

67.3「その他の痛みの表現」でも触れましたが、tenderには「優しい」「もろい」の意味を持つだけではありません。

 

(1)She hasa a tender heart.(彼女は優しい心を持っている)

(2)This meat is tender.(この肉は柔らかい)

 

tenderは、ラテン語のtener(影響を受けやすい、繊細な、優しい)が語源です。そこから、「圧痛」という意味も出て来ます。

 

(3)I've had breast tenderness for a week.(一週間、乳房に痛みを感じます)

 

また、「(辞表などを)提出する」「(代金などを)支払う」という意味もありますが、この語源はフランス語のtendre(手を伸ばす)なので、「優しい」のtenderとは異なり、むしろtend to do(~する傾向にある)にも使われるtend(伸ばす、向う)と同じです。

 

(4)He tendered his resignation to his boss.(彼は上司に辞表を提出した)

 

この単語と同じ語源が「監視人」「番人」「世話をする人」の意味で使われるtenderです。「手を伸ばす」というところから来ています。

 

(5)The bartender mixed me a drink.(そのバーテンは私にカクテル(混合酒)を作ってくれた)

 

「バーテンダー」は、酒場(bar)の番人(tender)と言うわけです。

 

 

(今回も、私小山田が感じたことを雑多につづっていきます)

 

81.2.意外な意味を持つ単語2(stamp)

 

stampは、元々「刻印(を押す)」という意味で、郵便の切手もstampです。

 

(1)I bought three 82‐yen stamps(82円切手) at the post office.

(2)Don't forget to stamp the letter.

 

また、スタンプが押される動作から「足を強く打つ」「足を踏み鳴らす」という意味もあります。

 

(3)Please clap your hands and stamp your feet.(手拍子をして足を踏み鳴らして下さい)

(4)He stamped the ground.(彼は地団太を踏んで悔しがった)

 

なお、SNS(social network service)のコミュニケーションツールの1つとして使われる、スマートフォンやパソコン向けアプリケーション「LINE」の「スタンプ(「トーク」というメッセージ交換の時に使用するイラストで、「OK!」など短いメッセージが付く場合もある)」は、英語では「Line sticker」すなわちカタカナ語でいうところの「ステッカー」のほうが適切のようです。

 

(5)Please tell me how to download some free Line stickers.(無料のラインスタンプをダウンロードする方法を教えて下さい)

 

 

 

 

 

(今回も、私小山田が感じたことを雑多につづっていきます)

 

81.1.意外な意味を持つ単語1(concrete)

 

今回から数回にわたり、意外な意味を持つ単語を取り上げます。

 

(1)This is a concrete building.

 

という文は、「これはコンクリート製の建物です」という意味ですが、次はどうでしょう。

 

(2)We must explain it in the concrete.

 

この場合、「我々はそのことを具体的に説明しなければならない」となります

(反対語はabstract)。

一見、あまり関係がなさそうに思えますが、語源を調べるとその関連性が見えて来ます。

 

concreteは、ラテン語の「concretus(成長した、形が出来た)」という単語から来ています。

「con」はwith(~と一緒に)を表わし、「crete」が成長を表わすので、「共に成長する」という

意味があります。

 

いわゆる「コンクリート」も「共に形作るもの」という所からその名称が付いたと考えられます。

 

 

※なお、「discrete(離れた、不連続の)」は「dis」+「secrete(離れる)」が語源なのでconcreteとは語源が異なります。