(今回も、私小山田が感じたことを雑多につづっていきます)

 

82.1.紛らわしい単語1(jawとchin)

 

「あご」という英語は、chinとjawの2つがありますが、それぞれ示す部分が異なります。Longmanによれば、次のような定義があります。

 

(1)chin: the front part of your face below your mouth(顔の中で口の下の部分)

 

(2)jaw: one of the two bones that your teeth are in(歯が入っている2つの骨の1つ)

 

つまり、chinが「下あご」を指し、jawが頬から下の骨の部分を含むということになります。

 

chinを使った熟語として、chin upがあります。

 

(3)(Keep your) Chin up!(あごを上げて→元気を出して)

 

(今回も、私小山田が感じたことを雑多につづっていきます)

 

81.4.意外な意味を持つ単語4(fine)

 

fineという単語は、会話表現の「I'm fine.」(私は元気です)でおなじみですが、思いも寄らない意味があります。

 

(1)He was fined 10000 yen for a parking violation.(彼は駐車違反で1万円の罰金を取られた)

 

名詞では、parking fineは「駐車違反の罰金」の意味にもなります。

 

一見、何の関係も無い意味を持つようですが、語源は同じでラテン語の「finire (~を終わりにする) 」です。

フランス映画が終わると「fin」という字幕が出ますし、メヌエットなどを演奏して中間部から最初の部分に戻り、中間部前で演奏が終わる指示に「fine(フィーネ)」があります。

 

似たような単語で「refine(~を精製する)」という単語があります。

 

(2)Oil is refined and then marketed.(石油は精製されて市場に出される)

 

つまり、「精製する」ということは「不純物を取り除いて終わりにする」こところからfineに「優良な」の意味が出てきます。一方、「支払えば交通違反という罪を終わりにする」というところから「罰金」の意味が出て来るというわけです。

 

この項、「英語は語源から」「英単語は語源で楽しく」参照。

 

(今回も、私小山田が感じたことを雑多につづっていきます)

 

81.3.意外な意味を持つ単語3(tender)

 

67.3「その他の痛みの表現」でも触れましたが、tenderには「優しい」「もろい」の意味を持つだけではありません。

 

(1)She hasa a tender heart.(彼女は優しい心を持っている)

(2)This meat is tender.(この肉は柔らかい)

 

tenderは、ラテン語のtener(影響を受けやすい、繊細な、優しい)が語源です。そこから、「圧痛」という意味も出て来ます。

 

(3)I've had breast tenderness for a week.(一週間、乳房に痛みを感じます)

 

また、「(辞表などを)提出する」「(代金などを)支払う」という意味もありますが、この語源はフランス語のtendre(手を伸ばす)なので、「優しい」のtenderとは異なり、むしろtend to do(~する傾向にある)にも使われるtend(伸ばす、向う)と同じです。

 

(4)He tendered his resignation to his boss.(彼は上司に辞表を提出した)

 

この単語と同じ語源が「監視人」「番人」「世話をする人」の意味で使われるtenderです。「手を伸ばす」というところから来ています。

 

(5)The bartender mixed me a drink.(そのバーテンは私にカクテル(混合酒)を作ってくれた)

 

「バーテンダー」は、酒場(bar)の番人(tender)と言うわけです。