え、お釣りこれだけですか?

 もっと支払っているはずです。

 ちゃんと確認して下さい!

 

飲食業、遊技業、サービス業、小売業などであるあるですね。

お客様と直接の金銭をやり取りする場合に、

どうしても、

このクレームからは逃げられません。

 

 

■今日のメインテーマ

 レジスタッフを疑うクレーマーを追い返す方法!

 

 ◆今日のノウハウの対象者

  管理職(店長、支配人、エリアマネージャーなど)

 

 ◆注意点

  証拠集めはしっかりと

  ・レジ点検

  ・防犯カメラのチェック

   *カメラの確認の権限が与えられているのならば、

    しっかりと行ったほうがよいですね

 

 その上で、

 このクレーマーにどう応対するかが、

 今日のテーマです!!

 

 

■レジ系クレーマー応対方法

 パターンは3つありますが、

 応対方法そのものはシンプルな2択です。

 

 1,証拠十分で店の責任であった場合、

   ちゃんと謝罪してご返金して下さい、、

 

 2,証拠十分でお客様の勘違いで遭った場合、

   「調べましたが、

    お客様の勘違いでは?」

   と伝えます。

 

 3,証拠不十分でよくわからない場合でも

   「調べましたが

    お客様の勘違いでは?

   と伝えます!

 

 ただ、

 この応対方法だけでは、

 大きなクレームになってしまいます!!

 

 ーーーーーーー重要Pointーーーーーーーーー

 

 「クレーマーに恥をかかせてはいけない

 

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 クレーマーにこの話をする時、

 ほかのお客様の目につかない場所に移動させてから、

 お話をして下さい。

 

 

■理由について

 ではなぜ、

 このような応対方法になるのでしょうか?

 理由を説明します。

 

 

 1,被害に遭った人が自分で証明しないといけないから

 

   被害者立証主義ですね!

   本当にその金額を渡したのかどうか、

   クレーマーが証明しないといけません。

   だから、

   お店側は最低限の確認を行えばよいのです

 

 

 2,クレーマーの前でスタッフを疑ってはいけないから

 

   「お前、盗んだ?」

    なんてことをスタッフに尋ねること自体最悪です。

    スタッフと会社は相手側から見れば、

    完全な一体ものです。

    「どっちでもいいから早く払えよ

    「お前とったろ!この落とし前をどう付けてくれるのか

    などと最悪の展開です

   

    さらに、

    スタッフのモチベーションが一気に低下します。

    鬱などのメンタルトラブル、

    あっさりと離職、

    最悪のケースは労働争議という可能性まであります。

 

    

 3,人は恥をかかかされると全力でムキになるから

 

   これが一番怖いことです。

   反社会的勢力を相手にトラブル対応を行っている方は、

   口をそろえて同じことを言います。

   「恥をかかせてはいけない。

    親分の前、

    舎弟の前で、

    理詰めをしてはいけない」

   この場合、

   命の危険があるということです。

   

   このメッセージから分かることは、

   「人前で」

   ということですね。

 

   反社会的勢力に限らず、

   一般人でも人前で説き伏せようとしたり、

   自分が間違っていると指摘された場合は、

   体験上まったくいい結果を産んだことはありません。

   ネットに書き込んだり、

   消費者生活センターに通報したりと、

   思わぬ行動に出やすいです。

   

   ーークレーマーに恥をかかせないためのPointーー

 

   人前での、

   注意や説得、

   「あなたの勘違いでしょ」

   などの指摘はしないように

 

   ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

■■■■本当にあったクレーム例■■■■

 

遊技業のエリアマネージャーより対応依頼がありました。

精算時に怒ったお客様が帰らないというのです。

 

来店者はカップルでした。

一通り遊んだ後、

彼氏さんが彼女の精算を密かに行った後、

その行為の意図に気が付かなかったスタッフがいました。

釣り銭を彼氏さんに「彼女の目の前で」渡してしまい、

彼氏さんは激怒!!

 

担当が誤ってもまるで効果がありません。

 

そこで私は、

彼女さんから彼氏を離しお話をしました。

 

 

1.限定謝罪

 「せっかくの彼女さんに対する配慮に、

  スタッフが気づくことが出来ず、

  本当に申し訳ありません!!」

 

2.同意

  「さぞかし無粋な店だとご立腹されたことだとおもいます。

   私がお客様だったとしても、絶対にそう思います。」

 

3,怒らないでテクニック

  「でも、

   今から申し上げることで、

   ご不快な気持ちにならずに聞いていただきたいことがあります。

   実は、

   うちのスタッフは無粋な人間が多いです。

   また同じことをすると思います。

   教育してもこういうことは治りません。

   だから、

   もう二度と同じことをやりませんと約束できません。

   本当に申し訳ありません。」

 

そうすると、

彼氏さんは「もうええわ。二度とくるかこんな店

といってクレームが終わりました。

 

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 

 

■今日のまとめ

レジで釣り銭に関するクレーム応対法は?

 

1,明らかに間違えている場合

  素直に謝罪

 

2,証拠不十分の場合

  お客様の勘違いだと言う

 

3,恥をかかせてはいけない

  お話をするときには人目につかない場所に連れ出す

 

でした!

なお、

このテーマは“絞り込み”の専門家 松井創先生からの宿題でした。

 

こんなクレームのときはどうしたらいいのか、

などの質問もお受けしてます!


つい先日、飲食業でエリアマネージャーをしている方が、困った様子で電話相談がありました。

 

6ヶ月前に貴方のお店に行った際、ネックレスを忘れた。

確かにテーブルの上に置いた。

無くなっているのは、店のスタッフが盗んだか誤って捨ててしまったからに違いない。

ちゃんと弁償して欲しい

と言われたのです。

 

エリアマネージャーさんは店長以下の稼働スタッフ全員に声掛けをして調査を行い、また、店舗内の再捜索を店長に命じました。

業務中に、皆で一生懸命したけれど出てこなかったので、その旨を伝えた所、なんとご立腹されて弁償するように、と言われたそうです。

 

 

これは、飲食業や遊技業(ボーリング場、カラオケ)などの来場店舗型にあるあるクレームの一つですね。

 

 

今日のメッセージですが、

損害賠償(弁償)を口にしてくるクレームには、客観的資料や物証のないものは断る

です。

 

 

ここでも、被害者立証主義(リンクを参照して下さい)を知っておく必要がありますね。

証拠は相手が用意するもの。その上で企業は賠償時応じるかどうかを決める。

証拠のないものに金銭の支払いや便宜を図ると、利益供与や背任行為になるので行わない。

これがガイドラインです!

 

◆客観的資料・物証とは

見積書

請求書

領収書などのレシート

診断書

写真

現物そのもの

など、

言葉や本人の作成物でないもの


 

さて、

 

 

冒頭のネックレスの件での私の応対は、このガイドラインに従って行います。

 

何月何日の何時ころに来店して、

どのテーブルに座ったのか、

何名で来たのか、

当日なくしたことに気づいて、すぐに店舗確認しなかったのはなぜか

 

を、私はクレーマーに尋ねました。

しかし、この問いに納得できる答えと証拠がないとわかったので、お断りすることにしました。

 

そうです。

 

通常、この後の「断り方」が難しいわけですので、実際のトーク例をご用意しました!

 

 

******まるごと真似して、今日から使えるトーク例******

 

 

1,相手の気持に共感

「お客様、誠に申し訳ありません。

私はお客様がご来店して、無くされたということを疑う気持ちはありません。ネックレスが当店でなくなったのもお客様が嘘をつくとは思えませんので、事実であると思います。」

 

2,怒らないでテクニック

「しかし、本当に申し訳ありません。

今から申し上げることをお客様が聞かれると、実にご不快な気持ちになってしまうかもしれませんが、仕事なので申し上げます。」

 

3,原則論でお断り

「来店日を証明できるもの、無くした場所、持っていたネックレスの購入の資料などが無い以上、会社として弁償は一切できません。

ご納得いただけないかと思います。誠に申し訳ございません。」

 

********************************

 

クレーマーは、仕方ないな、といって要求を取り下げました。

こらが、クレーム応対の目指すべき「承知」という状態です。

 

まとめです。

 

レシートなどの客観的資料、写真などの物証のないものは、損害賠償できないのが法律のルールです。良かれと思い、お金を渡してしまうなどしたら、犯罪行為に巻き込まれることもあります。

断る時は「怒らないでテクニック」を使って原則論でお断りし、承知を目指す。

 

でした。

 

クレーム応対する人が一番嫌なことは何なのか?

14年間の私の経験から一つの推論があります。

 

クレーム応対で一番イヤなことは、お客様に怒られること

 

まあ、

怒られる方が好きな人はいないでしょうけれど、多くの方が、特にクレーム応対でクレーマーに感情をむき出しにされて怒られることが怖いといいます。

 

さて今日は、

怒りそうな人に嫌なことを言わないといけないシーンで使える

怒らないでテクニック

を学びましょう。

 

このテクニックを使ってもらうと、

ご返金できません

ご要望には添えません

お客様のご要望は、無理があります

お支払いできません

のようなクレーマーが怒るシーンで、

絶対に怒られません。

やり方は、すごく簡単です。

 

 

****怒らないでテクニック****

 

基本の形

「怒らないで聞いてくださいね」と言ってから、言いにくい話をする

 

実例トーク

今から申し上げることで、お客様が大変お怒りになることと思います。

でも、私の仕事ですのでお怒りにならずにお聴きいただけるとありがたいのです。

大変恐縮ですが、申し上げます。

お金はご返金できません。」

 

ポイント

前置きが長ければ長いほど怒られません

 

******************

 

 

私は日常のクレーム応対のシーンで、必ず使う便利なトークです。

今さら聞けない質問などにも使える汎用性の高いテクニックです。

 

ぜひ、使ってみて下さい。

 

 

 

 

今回何があったのか、詳しく書面を作成して下さい。あと、今後どうするかについてもちゃんと書いて私に報告してください!

教育業態(幼保、小学校)、製造業、医業、介護業でよくある代表的なクレームの一つです。

 

一生懸命書面を作成し、提出したとしても「これだけですか?他に書くことがあるでしょう」「全く反省の気持ちが伝わってこない」「いや、この書面では隠されていることがある。証拠を隠蔽しようとしている!」などと、反論されるところまでがセットです。

 

死亡事故などの重大事故ならともかく、小さな負傷事故などでこのような「やり直し」ばかりを求められると、どうしてもスタッフの労力が書面作成に奪われてしまいます。

 

 

さて、どうすればよいのでしょうか?

 

 

今日のメッセージは、

書面は求められても作らないほうが良い。作成時は箇条書き程度で良い

です。

 

ではなぜでしょう。

 

日本の法律では、自分が被害を受けて加害者に何らかの賠償や弁済を求める場合、ルールが定められています。

 

その代表的なものが、

被害者立証主義」です。

 

ヤフー知恵袋より

Q、不法行為の場合、なぜ被害者側に立証責任があるのでしょうか。
一般不法行為における加害者の故意・過失の立証責任は被害者側にあるのが原則」とされています。

 

でも、なぜ保護すべき被害者側に立証責任の負担を負わすのでしょうか。
加害者側が負うべきではないのか、などと、感覚的に思ってしまいます。

 

 

 

A、事実がなかったことの証明は「悪魔の証明」と言われ、不可能に近いと言われています。

例えば、被害者Xさんが加害者Yさんに殴られたとして損害賠償請求を起こしたとします。


加害者Yさんに立証責任があるとすると、
加害者Yさんが殴っていないことを証明しなければなりません。
 

加害者Yさんにアリバイ等があればいいですが、
実際には多くの場合、それを証明することは不可能です。
 

結局、真偽不明となった場合、裁判所は被害者Xさん勝訴の判決を言い渡すことになります。


これでは、公平を欠くうえに、乱訴が起こされる危険性もあります

 

このように、法律では、被害者こそ書面を作成して加害者の不法行為責任を立証しないといけないのです。

しかし、クレーマーの要望を受けて、スタッフが時間をさいて一生懸命作った資料はみごとに「相手側の証拠になってしまう」のです。

 

 

++++++本当にあったクレーム+++++++

 

介護事業者のクライアントからの要請

 

訴え:お客様家族が事あるごとに執拗に書面での回答を望んでくる。書面を作成すると内容に対する揚げ足を取られる。スタッフも限界で、どうにかしてほしい

 

クレーマーは、介護サービス利用者の娘。

自宅で長らく介護してきたが、面倒が見きれず、通所サービスを利用することになった。

 

ある日、母親が転倒負傷事故を起こしたことをきっかけに、状況が一変し、スタッフの声掛けが気に入らないこと、母親の日常の様子や、要望を出した改善点の全てを書面回答するよう要求してきた。

 

+++++++++++++++++++++++

 

これに対しての私の対応は、

 

負傷事故以外での書面回答は原則行わないことを通知。書類を用意したものは全て書面ではなく箇条書きで報告書を作り提出

でした。

 

箇条書きの理由ですが、

どうしてもクレームに対する文章を書き出すと、

文面を整えるために「最悪の反省文」となりがちです。

 

「二度とのこのようなことが生じないようにするために〜」

 

なんて、余計なことを書きすぎています

この余計なことに執拗な突っ込みがはいったり、裁判で不利になったりというシーンを多く見てきました。

 

まとめです。

 

書面作成を求められた際、負傷事故などの事故・事件、以外はお断りしても問題ありません。

なぜなら、それは相手の義務であって、こちら側の義務ではないからです。

書面を提出するときには、相手の証拠となる可能性が高い、このことを意識する必要があります。

クレームに応対する人の一番悩ましいクレーマーの要求は、実はこれかもしれませんね。

 

お前じゃ話にならん。上を出せ!社長を出せ

ここまではなくとも、

あなたでは話が通じないので、決裁権のある方に変わってください

レベルまでなら、どの業態を問わず、BtoBの世界においてもありますね。

 

 

「すぐ上司に代わってもらえました!」

 

 

と新人スタッフやアルバイトスタッフが嬉しそうに話す一方で「社長を出せといったのに、なぜお前なんだ」と詰められる店長やエリアマネージャー、部長職等の苦労話もよくあります。

 

 

さて、どうすればよいのでしょうか。

 

 

クレーム応対に社長が出てはならないルールはありません

クレーマーとしても、社長が窓口に出てくれば「この会社の誠意は素晴らしい。許してやろう」という形で収まることも多いかもしれません。

 

ただ、研修講師によってはこう言うかもしれません。

「社長!これでは、スタッフの成長、自戒、よりよいCSの提供のための動機を失いかねません」

もちろん、私は申しません!!

 

私のこのブログのメッセージは、クレーム応対に困っている人たちに向けて「早く解決する方法」をご案内しています!!

実は社長がクレーマーの応対をすると、感情的な問題が生じやすく、風評損害が起きやすいのです。

仕事にプライドのある社長ほど「お前は客じゃない!」なんて、思わず怒りの余り口に出してしまうのです。

 

 

私のこのテーマに関する解決策は、

 

 

私が責任者です。会社のルールで、社長はお話をしないことになっています。

 

 

と担当者が言うことです。

 

 

ポイントは必ず、

怒らないで聞いてくださいね

と冒頭で言ってみて下さい。なんと、殆どの場合クレーマーから怒られません

なお、この私オリジナルの「お客様怒らないでテクニック」は汎用性が高いので、後日詳しく説明します。

 

 

******丸ごと真似して!使える応対トーク例******

 

1,怒らないでテクニック

お客様がお怒りになることを重々承知の上で、ご案内したいことがあります。

これを申し上げると、大変ご不興になることはわかっておりますが、申し訳ございません、仕事なので申し上げます。

 

2,社長を出さない宣言

私が責任者です。会社のルールで、社長はお話をしないことになっております。

 

3,限定謝罪で謝る

大変お怒りのことと思います。ご不快なお気持ちにさせましたことを、お詫び申し上げます。

 

*****************************

 

 

殆どのクレーマーは「腹が立つけど、仕方ない。どうしようもない」という方向に流れていきます。

これは「承知」という状態が発生しています。

ここを目指さないといけません!!

 

まとめです。

 

「社長を出せ」と言われても、担当者は社長につないではいけません。

相手に諦めてもらうために、「承知」を目指すことが最短距離です。