「薬膳」としてのカレー | 瑞霊に倣いて

瑞霊に倣いて

  
  『霊界物語』が一組あれば、これを 種 にしてミロクの世は実現できる。 
                            (出口王仁三郎)  

 “年をとればとるほど記憶力は衰えていきます。私は被験者を六十五歳のお年寄り三名に替えて、前項と同じ方法で脳血流量の変化を調べました。六二ページの図2・2は、その結果の一例です。

 おかゆの場合、摂取した直後は脳血流量がややふえましたが、ほどなく低下に転じました。一方、カレーの場合は、摂取した直後から脳血流量が三~四%もふえて、その増加率は六〇分間も維持されました。つまり、カレーは、お年寄りの脳にも効果的に働きかけることが実証されたわけです。”(P61~P62)

 “さらに、カレーには、認知症のアルツハイマー病を予防する効果のあることがわかってきています。

カレーを日常的に食べるインド人は、アメリカ人に比べて、アルツハイマー病の発症率がわずか四分の一にとどまっています。これは、カレーに含まれるターメリックというスパイスのおかげです。

 また、二〇〇六年八月に発表されたシンガポール大学の研究によると、六十~九十三歳のアルツハイマー病を患っていない一〇一〇人のアジア人を対象に調査した結果、半年に一回以上カレーを食べている人は、カレーをほとんど、あるいはまったく食べていない人よりも認識力テストがよかったとしています。

 カレーのアルツハイマー病の予防効果は、ターメリックの主成分「クルクミン」にあります。このことは、二〇〇四年に、金沢大大学院医学系研究科の山田正仁教授らの研究によって実証されました。

 アルツハイマー病の原因は、「アミロイドベータ(Aβ)」という物質とされています。Aβが脳内で繊維状に結合すると毒性が生じ、周囲の神経細胞が死んでいき、認知力に支障をきたします。アルツハイマー病の発症です。いまのところ、決定的な治療法はなく、進行をくい止めるのもむずかしいのが実状です。

 しかし、山田教授の研究グループは、Aβの入った溶液にクルクミンを加えると、繊維化を大きく遅らせられることを発見しました。しかも、一度繊維化したAβにクルクミンを加えたところ、繊維が分解したのです。”(P71~P72)

 

 “カレーの脳に対する効果の最後に、カレーに入れられる代表的なスパイスの一つであるペッパー(コショウ)の誤嚥予防作用について紹介しましょう。

 加齢に伴い、嚥下(物を飲み込むこと)能力が低下して、食べた物を誤って気管や肺に吸い込むことを「誤嚥」といいます。東北大学大学院系研究家の荒井啓行教授らの研究グループは、宮城県内の老人保健施設で七十~九十八歳(平均八十五歳)の男女入所者一〇五人を三グループに分け、それぞれ一ヶ月間、毎食事前に、黒コショウのにおいのする精油、(エッセンシャルオイル)、ラベンダー精油、水のにおいをかいでもらい、食べ物を口に入れてから嚥下反射が起こるまでの時間を調べました。

 その結果、実験前は平均一五~一七秒だったのが、黒コショウ精油のグループだけが平均四秒と大幅に改善し、嚥下運動の回数もふえたことが判明しました。同グループでは、これまでに、神経で「サブスタンスP」という物質が少なくなると嚥下反射が低下することを確かめており、コショウのにおいが脳に作用し、サブスタンスPがふえたのではないかと見ています。

 肺炎の原因にもなる誤嚥は、お年寄りにとって命にかかわる問題です。その誤嚥を、コショウをたっぷり含んだカレーで予防できる可能性が新たになったのです。”(P73~P74)

 

(丁宗鐵「「カレーを食べる」と病気はよくなる」(マキノ出版))より)

 

*そもそも、カレーに使われるスパイスのほとんどは、そのまま漢方薬でもあります。丁宗鐵先生のこの本「「カレーを食べる」と病気はよくなる」には、他にもカレーの糖尿病や癌の予防効果、ダイエット効果や各スパイスの薬効について詳しく紹介されています。

 

*スパイスの成分・薬効は、温度が100℃になると壊れていくので、カレーはあまり長く煮込んではなりません。市販のルウは既に加工されていますし、肉や野菜を煮た後でルウを入れるか、あるいはルウを入れて煮込んだ後で追加してスパイスを入れるとよいと思います。

 

*アルツハイマー病の原因とされるアミロイドβは、発症の約20年前から徐々に脳に蓄積していくことがわかっています。カレーは、できれば若いうちからたくさん食べるようにするのがよいようです。そういえば、イチロー選手も毎朝の朝食はカレーです。これは私の希望ですが、食品メーカーさんには、ぜひとも認知症予防のカレーとか、冷え性に効果のあるカレー、風邪のひき始めに食べるとよいカレー、あるいはヴァータ、ピッタ、カパの体質に合ったカレーなど、アーユルヴェーダ的な薬効に焦点を当てたカレールウやスパイスセットなどを開発し、販売していただきたいと思います。

 

*あと、アルツハイマー病とアルミニウムの関係が指摘されていますが(まだ証明されたわけではないようです)、エドガー・ケイシーのリーディングに、アルミ鍋では料理をしないようにと指示しているものがありますので、やはりアルミ鍋の使用は避けた方が良いようです。

 

・エドガー・ケイシー・リーディング

 

 “アルミのなべでは料理をしないように。アルミのなべよりもほうろうなべかガラスのなべがよい。なぜなら、このように不調和な状態が身体にあるとき、アルミニウムは身体に毒となる。この人はどんな器であっても、アルミの器から食事をしてはいけない」(一二二三- 一)”

 

(福田高規「エドガー・ケイシーの人生を変える健康法」(たま出版)より)

 

 

 

 

 

 

 

 

人気ブログランキング
人気ブログランキング