原題名:The Big Short
風邪→アレルギーなので、いまだにヨロヨロですが
大好きな政治金融モノなので観て来ました≧(´▽`)≦
やっとかけた~(涙)
金融用語や裏話については、まだまだあるのに書いてない。
映画に出てくる登場人物の背景や、CDS、CDO、モーゲージ債については、
書き足りない部分があるので。
原作は『マネーボール』の原作者で、
投資銀行ソロモン・ブラザーズ3年勤務して、あっさりと
物書きに転向したマイケル・ルイスの同名小説。
そもそも『クレカの使用欄』が殆どない人に、この
住宅ローンは国債級に安全です!つーのも
詐欺
だし、『ローン審査欄』に何もかかない書類を十把一絡げにして、
ヨソの会社にうっぱらい合成担保証券にして
この証券、国債級に安全ですから投資して!
・・・といってた当時(今も含む)の投資会社、銀行
ホントにコワいと思うだよ。
ま、まぁ銀行、証券、保険、その他関係者は、このあたりの内容は
全部知ってるだろうから気分が悪くなるので、この映画は薦めない。
住宅ローン只今返済中とか、老後の投資を考えている人へ、お薦め
予告編は、こちら、あらすじいってみる。
時は'05年米国。
サイオンキャピタルのトレーダー・マイケル(クリスチャン・ベール)は、
低所得者向け受託ローン『サブプライムローン』を証券化した金融商品の、不穏な動きに目を付ける。
マイケルは、雇ったばかりのアシスタントも巻き添えにし、数日間オフィスに引きこもり数千件に及ぶ、
サブプライムローン契約者の内訳、クレジットカード使用歴、書類審査記録などを調べた。
その結果、この商品は
数年以内に債務不履行に陥る
と、言い切ったのである。
彼の上司ローレンス(トレーシー・レッツ)は、戦き憤慨した。
ムーディーズをはじめとする格付け会社が、トリプルAを付け保険会社や機関投資家買う、サブプライムローンが、
あと数年で焦げ付くと予測すれば大変な事になる。
マイケル油雑巾に火を注ぐような事をローレンスの前でのたまう。
彼は、サブプライムローン市場が崩壊する事を見越し、『クレジット・デフォルト・スワップ(以下CDS)』という
金融派生商品(デリバティブ取引)を作った。
CDSは市場には出回らない。投資会社とマンツーマンで行う取引である。企業に賭ける倒産保険もこれにあたる。
マイケルは、住宅市場が崩壊し、投資銀行が夜逃げする前に空売りすれば、莫大な利益を得られると言ったのだ。
ヘタをすると、マイケルが倒産するだけでおさまらないかもしれない、一世一代の賭けでもある。
ローレンスだけでなく、マイケルに資産を預けている投資家も怒りをぶつけてきたが、マイケルは素知らぬ顔。
マイケルは、神経内科の研修医時代に投資ブログを運営していた所、ヘッジファンド運営者から目をかけられ100万ドルの
運営資金を任され、独立ファンドを運営している。
彼は淡々とした顔で、大手投資会の債務担当者にCDSの相談を持ち掛けた。
ゴールドマンサックスの債権責任者キャシー(アデペロ・オヂュエ)もその一人。マイケルの持ち出した取引の乗り、
CDSの契約を結ぶ。
一方、マイケルが直接出向かない様な、小さな銀行はどうだったのか。
ドイツ銀行の仲買人ベネット(ライアン・ゴスリング)は、別の階に居たアナリストのダニエル(テーブ・スパル)が、
マイケルから受け取った電話の内容をベネットに伝えた事からはじまった。
ベネットは、マイケルの考えと、本格的に金融崩壊になる前に、CDSを使い金を受け取ろうとする狙いに関心を持った。
彼は格付けの低いローンが崩れると何故住宅金融市場だけでなく、金融市場全体に影響が出るのか、ジェンカ(組み立て式のブロック)を
使って説明する。
ベネットの的を得た説明と具体例により、数字に強いアナリスト・ユージン(ジェレミー・ストロング)、元競輪選手のアナリスト・
ポーター(ハーミッシュ・リンクレイター)らも興味を抱いた。
社で本格的にCDSを買うには、モルガンスタンレーの子会社であり、ヘッジファンド・フロントポイント社のマネージャー・
バーム(スティーブ・カレル)の了解が必要だった。
弁護士出身で、無駄に正義感が強く仕事の鬼と言われるバームに、サブプライムローンを利用したCDSを購入して儲けるという話を
もちかける事が、困難かに思えた。
しかしバームは、サブプライムローンが 住宅バブルや、返済能力のある人々たちによって成り立っていない事を
知る。
その後、ドイツ銀行のアナリスト、そしてバームは、保険金を払う金額よりも空売りで儲ける、大手証券会社のCDSを購入する事になった。
大手証券会社の不動産担保証券のからくりに、気付いたのは、マイケル、バーム、ベネットだけではなかった。
カリフォルニアのガレージ裏で、僅か11万ドルの資金からスタートした、コーンウォール・キャピタルの
チャーリー(ジョン・マガロ)と、ジェイミー(フィン・ウィットロック)も気付いていた。
しかし最低運営資金3000万ドルが必要なウォール街では、弱小ファンドの彼らは、どの銀行でもロビーで門前払い。
ある日、ベアースターンズのロビーで、2人は、マイケルが作ったCDSの企画書を偶然見つける。
もう自分たちだけは、ウォール街への参入は不可能だと知った2人は、金融の師匠でもあるベン・リッカード(ブラット・ピット)に
手助けを頼むのだが…
以下ネタバレです
バーム、ダニエル、ポーターは、サブプライムローンが本当に成り立っているのか、実地調査をする為に、借り手が多い、
南部フロリダに向かう。
実際にこのシーン、フロリダで撮影しただけあり…今もこんなのだったら、米国のトップは何等かの責任を負わないといけないと思うぐらい
ゴーストタウン
…と化している。
100軒家があって、実際住んでるの4軒。
その4軒のうち、ダニエルとポーターは、1軒に『家賃滞納』の貼り紙があるので、みると中にタトゥースキンヘッドの
いかついオッサン(オスカー・ゲイル)と、オッサンの小学校1年の子供(ケイデン・アーサー)が居た。
オッサンは『家賃払ってるのに滞納なんてありえない』という、明らかに『ローンの利子』を知らされていない。
バームは、もう一人、クラブのストリップダンサー(ヘイレン・ボイド)が、ゴーストタウンと化した街に住んでいる一人
と聞き、彼女の店を訪ねる。
彼女は、前の家のローンを払う為に次々と家を買っては売っていた。その数5件目。
彼女は、家を買えば前の家のお金の代金になると騙され、実質は5軒分のローンを支払っている事に気付いていない。
住宅ローンの担当者(マックス・グリーンフィールド)に聞くと、頭金なしで家を売ることなど当たり前になっていると笑う。
彼のアシスタント(ビリー・マグナムセン)は、住宅ローンの書類は『ニンジャローン』っていうのさ、と笑う。職業欄もクレカ使用歴も書かず、
そのまま100枚ひとまとめで証券会社に売れば。高く売れるからという。
自分たちが売ってきたモーゲージ債が、ローン返済に無知な人々の元に成り立っていた上、彼らの生活を壊していたとは。
サブプライムローンの先にある住宅と住民の実態を思い知らされ、ショックを受けて帰ってきたバーム、ダニエル、ポーターらは、
続いてベガスにあるセキュリティ・フォーラムに行く事となる。
サブプライムローンの損失が、いよいよ出てしまった。
そんな時にまだ、損失が止まるとのたまう登壇者にバームは噛みつき、暴言を吐き、株価を下げさせる。
それにとどまらず、バームは会食の席で、メリルリンチ債権組み込み担当のチュー(バイロン・マン)から、サブプライムローンと
CDSを組ませると、5000万ドルの債務担保証券は最終的に10億円になり、支払い義務を顧客に押し付ければいいという、
悪徳極まりない話を聞いてしまう。
モラルもへったくれもないチューの話しっぷりと、投資銀行への復讐の為に購入したCDSが利用された憤りから、バームは怒りに震え
お前の会社の分を全部空売りしてやる
と捨て台詞を残して出て行ってしまう。
そして'08年、住宅ローンの破たんに端を発する金融崩壊の兆候が訪れ、投資会社が軒なみ潰れ始める。
マイケルは、今かけているCDSの会社が破綻する前に、AIGのCDSを空売り。全ての資本家の元本に充て、ファンドの閉鎖を告げる
メールを全投資家に送りオフィスを出た。
チャーリーと、ジェイミーは、セキュリティセンターで知り合った人間と、ドイツ銀行関係者から買ったCDSを、ベンに頼んで
英国の片田舎でスイス銀行へ売りさばいて貰っていた。
ベンは1万ドル以上から粘ったが、最終的にCDSの空売りの価格は8000万ドルとなった。
2人は、CDSを買えば、時の勝利者になると浮かれていた時、ベンに『これを売ればこの国の誰かが失業する事になる』と
たしなめられたのを思い出し、リーマンブラザーズが倒産したのをニュースで知り、どさくさに紛れ、
リーマンブラザーズのオフィスに入る。
金融崩壊とは、自分たちがあこがれていた職場でさえも奪ってしまい、米国の人々の職も奪ってしまう…。
チャーリーとジェイミーは、確かに世紀の空売りで儲けは受け取れた。しかし
従業員が居なくなり活気がなくなったリーマンブラザーズの天井を見上げるしかなかった。
一方、ベネットも自らの手持ちのCDSを、さっさと売り払い、何の損害もなく手取りを小切手で貰っていた。
しかし残る人間がまだ一人いた
バームは、自分のCDSが、ゴールドマンサックスとモルガンスタンレーの分をあわせて、膨れ上がっている事を
ゴールドマンサックスのキャシーから聞かされる。
本来であれば、すぐにでもCDSを売らなければ、銀行が倒産してしまえばCDSは紙屑同然になってしまう。
ユージーンは、バームに、早く売れと諭す。
バームは、自分がこのCDSを売ったとしても、喜ぶのは
合成担保証券を作る悪徳マネージャーたちだと判っていた。彼らは金融業界で生き残る。
バームが、本当に救いたい庶民をCDSを売る事で救えるわけではない。
苦悶の中、バームはついにCDSを売る事を決断する、それは世紀の空売りが実現した瞬間だった。
この後は、それぞれの登場人物がどうなったのか、エンディングテロップに出てきて映画は終わるのだけど
専門用語に興味がないと判りにくい映画かもしれません。
クソ難しい専門用語が出てくる中、そもそもなんで、
職業審査欄に何も書かなくても住宅ローンが通るのか、クレカ使用歴は見ないのか、こういう書類って何のため?
この三つの疑問を最初に持っておくと、はははぁ~そうなるのか、で、もってそんな商品金融機関売ってるのか(激怒)
となるので、面白いです。
この手の住宅ローンを集めて証券にすると、返済されて支払いできてるローンが、焦げ付いて債務不履行になってるローンも
カバーできますよ~というのは、MBS(Mortgage Backed Securities=不動産担保証券)。
こんな債権を何千件も集めたものをプールといい、これを細かくして売りだしたものを、モーゲージ債という。
そのモーゲージ債の中でも、この映画の中心となってるのが
債務不履行になりそうだなぁ(サブプライムローン)と思うのを100個ぐらい集めて、リスク分散して見せかけて売ってるのがCDO(債務担保証券)
映画の中で、有名なシェフ・アンソニー・ボーデンが
シーフード・シチューは、傷んでる魚を適当にブツ切りにしてグツグツ煮込んでいるだから、おまいらレストランで
頼むんじゃねぇ
と言ってるシーンがあるのだけど
これは巧い例えだと思う。
登場人物については、ブラピのキャラクターは、ブラピの映画製作会社(プランB)が加わってる事もあり、半分は創作に近い
エピソードもあるんだろうと思う。
他のキャラクターは、マイケル・バーリ以外は、キャラクターはそのままで、名前を変えているだけで、ルックスも
結構にせているという点は、好感がもてた作品です。
一番にてたのは、カレル演じるバームしれん、うん。
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