夜道
どうしても会いたくなって、会える口実を考えた。
もう私にどういう感情を持っているのか分からなくて、怖い。
こんな思いをあの人もしたのだろう。
そんなつもりはなかった。いつか…いつかこの私の本心を言える気がしていた。それまでは自分にそんな権利はないと思って。
こうやって何でも後から気づく。
短い返事を何回も反芻する。
そこに、自分へ都合の良い解釈をしようとする。
でもだめだ。
あの人が決めた事は、多分絶対。
そうじゃなくて本心を言ってくれないとしても、それはもう私の存在がそこまでだということなのだろう。
間違ったことをしたと…
そう私は思い始めている。
本心だろうか?
分からない。
会って、話をしたい。
昔みたいに。暗い夜道を、ただご飯を食べるためだけに出かける、あのほんの少しの道のりでもいいから。
そんな風に思い出したらつらいだけだろうか?
もう昔みたいにできないことがつらいだけだろうか?
でもそれでも、このまま風化してしまうよりはいい。
あの人は約束を、もう無効になってしまった約束をいつまでも覚えていてくれるだろうか。
もしそういてくれたら…私は頑張れるんだけどな。
もう私にどういう感情を持っているのか分からなくて、怖い。
こんな思いをあの人もしたのだろう。
そんなつもりはなかった。いつか…いつかこの私の本心を言える気がしていた。それまでは自分にそんな権利はないと思って。
こうやって何でも後から気づく。
短い返事を何回も反芻する。
そこに、自分へ都合の良い解釈をしようとする。
でもだめだ。
あの人が決めた事は、多分絶対。
そうじゃなくて本心を言ってくれないとしても、それはもう私の存在がそこまでだということなのだろう。
間違ったことをしたと…
そう私は思い始めている。
本心だろうか?
分からない。
会って、話をしたい。
昔みたいに。暗い夜道を、ただご飯を食べるためだけに出かける、あのほんの少しの道のりでもいいから。
そんな風に思い出したらつらいだけだろうか?
もう昔みたいにできないことがつらいだけだろうか?
でもそれでも、このまま風化してしまうよりはいい。
あの人は約束を、もう無効になってしまった約束をいつまでも覚えていてくれるだろうか。
もしそういてくれたら…私は頑張れるんだけどな。
「black ice」後日感想
11日の公演について昨日の稽古で先生や友達と話してきた。
それで作品に対してより色んなことを考えた。
確かに…と私のあの作品に対する気持ちも少し変わった部分がある。それを書き留めておこうと思う。
私はあの演出家をとても日本人離れした自信と自由な精神の持ち主だと思っていた。
だから最後の「何もかも脱ぎ捨て自らを解放する」みたいな演出をちょっと意外に思った。なぜならそんなに珍しい手法じゃないから。2部や1部と絡んでゆくことは新鮮だったのだけれど。
もしかしたらそういういわば定番をあえて追求したのかもしれない。
珍しい手法じゃないことがその作品をつまらなくしていた訳ではないのだし1・2部の無メッセージっぽいところを3部のラストで思い切り覆してきたところが私は面白いと思った。
でも少し気になったのはもしこの3部の“破壊”“混乱”のような表現が、少し気持ちを乱され、不快にすらなったこのシーンが、最後まで澄み渡らなかった事だ。
どん底にまで落ちたらとことん堕とすか、もう天国まで上げる…なら気持ちも晴れ晴れしたかもしれない。でもこのモヤモヤは終に晴れることなく「あのシーンは何を感じさせたかったのだろうか?」という眉間のシワがずっと残ってしまった。
勿論「開放」や「無垢への回帰」みたいなものを求めることこそ安っぽい心理だと自分でも分かっている。
最後の全てを脱ぎ捨てていく「ゼロ」みたいにしていくシーンを「開放」とかまっさらに戻ってゆく、というように観たかったのはきっと3部を自分なりに整理したかったからだろう。
正直に言ってラストをどう捉らえるべきかという段になって、途端に私の目は曇ってしまった。
開放や救いであるには…最後のシーンの金森さんのソロはあまりに寂しさが漂っていた。
あまりに別の空間でありすぎた。
子供達が去っていってしまったのは何故だろう?
あれも勿論意味があったのだろう。
どの存在にも触れられず、一人。
あのラストシーンは白いゼロ、地平線に戻ったゼロ、一に踏み出すゼロじゃなくて…ひょっとしたら宇宙のゼロ。何もない、空虚のゼロだったかもしれない。
そう考えるとあの個々の振り付けはもしかしたら全部意味をもたせそれが伝わるよう緻密な計算に則ったものだったのだろうか…と思えてくる。
そうるすとやはりあの3部は何だったのだろうか…そこまで考えて作品を創る人がまさか前衛チックな悪趣味に倒れた事をやってみたかっただけではあるまい。
もし本当は救いのようなラストにしたかったんだとするとちょっと悲壮感が漂いすぎてしまったような気もする。
ラストの曲はコンテンポラリー作品ではよく使われる作家の曲で、バルト三国とかあっちの紛争の多い所の作品。向こうは戦いや混乱や死や恐れが現実だ。内に影や暗渠を含んでいるからそれを表現する。私には生めないものかもしれない。でも、だから作品はどこかに至高の救いが含まれる。
踊りの舞台もそうだ。
そんな、神の掌から光が降りかかるようなあの曲が、舞台の広い闇の中にどんどん吸い込まれて虚しく響くだけになっていた。
金森さんの踊りに届いていなかった。
あれも計算だろうか?
だとしたらすごい。
もうちょっと自由に動いて欲しい気もしたのは金森さん自身に対してもだ。
若くして日本の踊りの世界を背負う重圧はどんなだろう。
もっと自分が踊りたい時ではないだろうか。
まだ新しいことにぶつかり失敗し成長できる年齢ではないだろうか。
とても期待をしているのでもっともっと、えへへ、って自由に素晴らしいものをみせてほしい。
MEMO
▼コンテンポラリー目撃帖cannon26さんの感想。他の記事もとても面白かったので。
それで作品に対してより色んなことを考えた。
確かに…と私のあの作品に対する気持ちも少し変わった部分がある。それを書き留めておこうと思う。
私はあの演出家をとても日本人離れした自信と自由な精神の持ち主だと思っていた。
だから最後の「何もかも脱ぎ捨て自らを解放する」みたいな演出をちょっと意外に思った。なぜならそんなに珍しい手法じゃないから。2部や1部と絡んでゆくことは新鮮だったのだけれど。
もしかしたらそういういわば定番をあえて追求したのかもしれない。
珍しい手法じゃないことがその作品をつまらなくしていた訳ではないのだし1・2部の無メッセージっぽいところを3部のラストで思い切り覆してきたところが私は面白いと思った。
でも少し気になったのはもしこの3部の“破壊”“混乱”のような表現が、少し気持ちを乱され、不快にすらなったこのシーンが、最後まで澄み渡らなかった事だ。
どん底にまで落ちたらとことん堕とすか、もう天国まで上げる…なら気持ちも晴れ晴れしたかもしれない。でもこのモヤモヤは終に晴れることなく「あのシーンは何を感じさせたかったのだろうか?」という眉間のシワがずっと残ってしまった。
勿論「開放」や「無垢への回帰」みたいなものを求めることこそ安っぽい心理だと自分でも分かっている。
最後の全てを脱ぎ捨てていく「ゼロ」みたいにしていくシーンを「開放」とかまっさらに戻ってゆく、というように観たかったのはきっと3部を自分なりに整理したかったからだろう。
正直に言ってラストをどう捉らえるべきかという段になって、途端に私の目は曇ってしまった。
開放や救いであるには…最後のシーンの金森さんのソロはあまりに寂しさが漂っていた。
あまりに別の空間でありすぎた。
子供達が去っていってしまったのは何故だろう?
あれも勿論意味があったのだろう。
どの存在にも触れられず、一人。
あのラストシーンは白いゼロ、地平線に戻ったゼロ、一に踏み出すゼロじゃなくて…ひょっとしたら宇宙のゼロ。何もない、空虚のゼロだったかもしれない。
そう考えるとあの個々の振り付けはもしかしたら全部意味をもたせそれが伝わるよう緻密な計算に則ったものだったのだろうか…と思えてくる。
そうるすとやはりあの3部は何だったのだろうか…そこまで考えて作品を創る人がまさか前衛チックな悪趣味に倒れた事をやってみたかっただけではあるまい。
もし本当は救いのようなラストにしたかったんだとするとちょっと悲壮感が漂いすぎてしまったような気もする。
ラストの曲はコンテンポラリー作品ではよく使われる作家の曲で、バルト三国とかあっちの紛争の多い所の作品。向こうは戦いや混乱や死や恐れが現実だ。内に影や暗渠を含んでいるからそれを表現する。私には生めないものかもしれない。でも、だから作品はどこかに至高の救いが含まれる。
踊りの舞台もそうだ。
そんな、神の掌から光が降りかかるようなあの曲が、舞台の広い闇の中にどんどん吸い込まれて虚しく響くだけになっていた。
金森さんの踊りに届いていなかった。
あれも計算だろうか?
だとしたらすごい。
もうちょっと自由に動いて欲しい気もしたのは金森さん自身に対してもだ。
若くして日本の踊りの世界を背負う重圧はどんなだろう。
もっと自分が踊りたい時ではないだろうか。
まだ新しいことにぶつかり失敗し成長できる年齢ではないだろうか。
とても期待をしているのでもっともっと、えへへ、って自由に素晴らしいものをみせてほしい。
MEMO
▼コンテンポラリー目撃帖cannon26さんの感想。他の記事もとても面白かったので。
星の王子さま
昨日は双子座流星群のピーク★
いつも流星群のニュースには飛び付くはずの私なのに昨日はすっかり忘れていた。
稽古を終え家に帰りながら見上げたシリウスが美しくて、部屋に戻ってもまた夜空を見上げたくなった。
寒いベランダにでると澄んだ深い夜空にモコモコ雲が浮いていた。オリオンや双子座はぽつんと遠く見えてずいぶん雲は近くに見えた。まるで書き割りみたいに。
稽古着を洗濯機に入れついでに靴下も入れてしまったので足が寒い。
でも夜空を眺める。
冷えるのならば芯から冷えてしまえと思う。
パチンコ屋から空を射るビームが雲を照らし、その後ろに月があるんじゃないかと勘違いさせる。
一人その勘違いに笑いながら月を探し、そのうちに星に目が留まる。
くっきり私に届く星の光は私だけのとっておきのもののよう。
遠く隔たったあの星と気持ちが通じあったみたい。
その時ビームの中に空から光が落ちてきた。
粉を撒きながらそれは一瞬だったけれど目に焼き付いた。
何だろう。
空中にはたくさんゴミがあってそれが落ちた時にたまたまビームに強く照らされて光ったんだろう。
どきどきする胸をこれ以上期待させないようにするみたいに言い訳を考える。そんな素敵なことじゃないさ、って。
朝会社のインターネットでニュースを見て気が付いた。
あれは流れ星だったのだ。
その光の粉を記憶の中で再生したら、私は何度でもあの時に帰れるような気がしている。
TRACKBACK
▼一期一会さんブログ
いつも空の美しい写真をこっそり覗いていて…今日は同じ話題があったので嬉しくてトラックバック。
▼ぷれこさんブログ
街はどんどん明るくなって…でもそんな中でも星が思いがけず綺麗だったり。その気持ちに共感してトラックバックしました。
いつも流星群のニュースには飛び付くはずの私なのに昨日はすっかり忘れていた。
稽古を終え家に帰りながら見上げたシリウスが美しくて、部屋に戻ってもまた夜空を見上げたくなった。
寒いベランダにでると澄んだ深い夜空にモコモコ雲が浮いていた。オリオンや双子座はぽつんと遠く見えてずいぶん雲は近くに見えた。まるで書き割りみたいに。
稽古着を洗濯機に入れついでに靴下も入れてしまったので足が寒い。
でも夜空を眺める。
冷えるのならば芯から冷えてしまえと思う。
パチンコ屋から空を射るビームが雲を照らし、その後ろに月があるんじゃないかと勘違いさせる。
一人その勘違いに笑いながら月を探し、そのうちに星に目が留まる。
くっきり私に届く星の光は私だけのとっておきのもののよう。
遠く隔たったあの星と気持ちが通じあったみたい。
その時ビームの中に空から光が落ちてきた。
粉を撒きながらそれは一瞬だったけれど目に焼き付いた。
何だろう。
空中にはたくさんゴミがあってそれが落ちた時にたまたまビームに強く照らされて光ったんだろう。
どきどきする胸をこれ以上期待させないようにするみたいに言い訳を考える。そんな素敵なことじゃないさ、って。
朝会社のインターネットでニュースを見て気が付いた。
あれは流れ星だったのだ。
その光の粉を記憶の中で再生したら、私は何度でもあの時に帰れるような気がしている。
TRACKBACK
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いつも空の美しい写真をこっそり覗いていて…今日は同じ話題があったので嬉しくてトラックバック。
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街はどんどん明るくなって…でもそんな中でも星が思いがけず綺麗だったり。その気持ちに共感してトラックバックしました。
腰をまとめる
・足の付け根を絞る…を心がけたらそこを土台として状態を押し上げられるような、助けてくれるような感覚がピルエットの時にやっと感じられた。
腰をまとめると同時に膝は長く。つまりピルエットの時にはいち早く遠いアンディオールに向かわなければならない。それを内腿をひっぱることで行なう。
足の後ろ側の付け根は縮め、前側は張る感じ。
膝はアラセコンの時よりもパッセの時のほうが遠い。
・後ろタンジュは特に腰で開こうとしていたのでアラセコンから付け根を持ち上げず長くひっぱりながら回していく。アラベスクは45度まではそのまま。その先は腰をしょう。
・床で俯せになり一番プリエをする。その出だしに感じる内側から開く感触を、タンジュにも生かす。
・アントラセの時に言われたことだけれど、やはり腰を折って胸を開いてしまわない。2の足のバットマンを大きく。もっと床を使う?
チュチュの胴体部分をおいてこないで。体に沿わせてついてこさせるように動く。
反るときに使うのは肋骨上部。
・体の外側で踊らない。
体の中に小さい小人がいてそのヒトが体を動かしているように。内から、うちから。
腰をまとめると同時に膝は長く。つまりピルエットの時にはいち早く遠いアンディオールに向かわなければならない。それを内腿をひっぱることで行なう。
足の後ろ側の付け根は縮め、前側は張る感じ。
膝はアラセコンの時よりもパッセの時のほうが遠い。
・後ろタンジュは特に腰で開こうとしていたのでアラセコンから付け根を持ち上げず長くひっぱりながら回していく。アラベスクは45度まではそのまま。その先は腰をしょう。
・床で俯せになり一番プリエをする。その出だしに感じる内側から開く感触を、タンジュにも生かす。
・アントラセの時に言われたことだけれど、やはり腰を折って胸を開いてしまわない。2の足のバットマンを大きく。もっと床を使う?
チュチュの胴体部分をおいてこないで。体に沿わせてついてこさせるように動く。
反るときに使うのは肋骨上部。
・体の外側で踊らない。
体の中に小さい小人がいてそのヒトが体を動かしているように。内から、うちから。
舞台稽古5日目(直前)
これから舞台の稽古。
今回もバレエの他にコンテンポラリーにでるので、今日はその初日だ。
こちらの作品は9人しか踊らない。その中でどんな役割をもらえて、それをどう自分が創ってゆけるか…。考えると緊張で落ち着かない。
ドキドキで少し気持ち悪い。
(…と思ったら携帯のいじりすぎで電車に酔っただけのようだ。)
昨日の舞台は私の中でまだ息をしている。
その私の体が、何か新しいものを掴んでくれると良いのだけれど。
今回もバレエの他にコンテンポラリーにでるので、今日はその初日だ。
こちらの作品は9人しか踊らない。その中でどんな役割をもらえて、それをどう自分が創ってゆけるか…。考えると緊張で落ち着かない。
ドキドキで少し気持ち悪い。
(…と思ったら携帯のいじりすぎで電車に酔っただけのようだ。)
昨日の舞台は私の中でまだ息をしている。
その私の体が、何か新しいものを掴んでくれると良いのだけれど。