アマヤドリ -344ページ目

午後11時 の雑文

さっきまであんなにダメだダメだと思っていた自分が少しやる気をみせてきた。
よかった。
さっきはもうほんとに何度も読み返したメールの文字が生きているみたいに生々しく見えたのだった。乾いていて泣くこともできない。
どうしてだか私はあのひとに関しては涙を流すことができない。不思議だけれど前はそれが当たり前だと思っていた。状況も状況だし、どこか自分の感情におあずけをくらわせていたから。
でも今はどうしたことだろう。

凛と歩けた何日か前の帰り道の気持ちを誰でもないどこでもない何かに感謝した。
すぐにぺしゃんこにされるだろうけど…
そう悲観することもない。くるべきものをそのまま受け入れるだけ。
そしてもがいてみるだけ。ゆだねて堕ちてみるだけ。

ご飯をちゃんと食べさせてくれてありがとう。
情けない私にメールをくれてありがとう。
危機が私を強くやさしく育ててくれますように。

午後5時 の雑文

旅行の前に買ったおしゃぶりこんぶをみつけておやつに食べている。普通のお菓子が食べられない友人と一緒に食べようと思って買ったこんぶ。
噛み締めていると年をとっていきそうな気がする。

5時の鐘だ。
よくひとりきりで聴いたな。雲のかたちをみながら。瞬きをする度に変わってしまう空の色に静かに感嘆しながら。
あの時のひとりぼっちと、今のひとりぼっちではどちらがより幸福だっただろう。
リハビリみたいに、この軋む体を、心を、もとに戻していかなければいけない。よっぱらったみたいに妙にふらふらして何だか胸がきりきりする。
なんだっけ?
このつっかえはいったい何なんだろう。
答えは分かっているから考えない。視線を逸らすからなんだかいろんなことがばらばらになる。じってしていると末端から痺れて風にふかれて粉になっちゃいそうだ。
旅から戻ったらきっとからっぽになるなとは思っていたけれどここまでとはな。

とにかく歩きだそうって決めたのだ。かくんかくんしてももう構わないから。自分をだましてみることも結構有効だと知ってる。舐められないように演じるように。
明日から?そう決められる?わからない。今は子供みたいにこの自由におろおろしている。
ずっと重ねてきた靄の中でもしかしたら私は誰かに優しくしたいだけなのかもしれない。でもそんなのかなしすぎる。

かみさま。
お願いはたったひとつだけです。

午前3時 の雑文

ひとって、とことんだめになれるものだ。もう堕ちるとこまで堕ちてわけのわからない行動をたくさんとってくまを顔にはりつけて浴びるようにお酒を飲んだりする。夜あてどもなく歩いたり必要以上に友達に頼ってみたり謝ったり反省したり浮いたり沈んだりする。電話がかかってきたふりをしないとその場を動けない。いったい誰に向けてのパフォーマンスなんだ、何のための?
ほら、やっぱり予想どおりじゃん、いわれたまんま。素直に従えばよかったのに押し通しちゃって。収集をつけるためにまたどんどんこねくりまわしてこじらせてこんがらかる。
行く末は見えている。この思い詰めたようなひとみにちゃんとうつっている。なのにとても冷静になんかなれなくてそのこおり水に頭から突っ込んでいく。細かい傷を負う。いっぱい、数えきれないくらい。マヒして感じないほど堕ちてるのだけが救い。
情けなくてぜいぜい笑っちゃうくらいの、ああもうこれはどんどん呑まれていきつくところまでいっちゃうしかないか。そう思うと少し気が楽になるけれど。

暗い目をしているからみんなが見てる気がする。
だめになったひとを見てもこれからは許すことができるな。何からも教訓を得ようとしているわけではないけれども。

かかっているこのフランス語の音楽が癇に触る。とうていほのぼの、とはいかないんだ、
もう2年もたったんだよ、というのは幻。誰もそんなこと語りかけたりしていない。
終わらない曲。回り続けるレイジー・スーザン。

壊れていこうとしてる。

温かい泥のようなもののなかに。

空回りして、いつまでもこのまま深く深く。

グアム1日目④

Kマート
Kマートの前の道路は大きくて、なかなか信号が変わってくれない。どうやってわたるのだろう…かなり待った頃、もしかして押しボタン式なんじゃないかと気づく。探すと、やっぱりそうだった。
横断歩道が変らないわけ
押して待つとすぐに信号が変わる。…が、1/3も行かないうちにちかちか点灯しはじめる。「渡れないよぉ」と何がおかしいのか、走りながら大笑い。

スーパーでは何もかもの量の多さに驚かされる。この半分で何でも足りるのにね、といいながらみて回る。
トマト・パプリカ・パン・牛乳・オレンジジュース・豆・トマトスープ・バター・塩コショウ・にんじん・ヨーグルト・水・冷凍ラザニア、それから二人とも時計を忘れたので7ドルくらいの腕時計。
初の支払いにドキドキ。すると2セント持ってないかといわれる。ない、というと後ろにいた現地の女の子が出してくれる。両替をしてくれるのかと思って軽くありがとうを言ったらどうやら完全に払ってくれた様子。
もっとちゃんとありがとうをいえたらよかったのに。言葉ができたらな、と思う。
帰りは荷物の重さに手がちぎれそうになりながらとぼとぼ歩く。後で知ったが、バスに乗ればよかったのだ。初日は何にも知らなかった。
またあの人を想う。しつこいなあ、でもいいや。今は考えたいんだもの。
草の匂いや太陽に晒されて温まる道路の匂い。夏の匂いだ。

 

部屋に帰ったら3日間の予定を立てる。旅行会社に電話し、ツアーの申し込みをする。
デューティーフリーショップ(DFSギャラリア)へは無料でタクシーに乗れる。
最初その仕組みがよく分からなくて、ショッピングじゃなくてDFS近くにある旅行会社のオフィスに行って欲しいと行ったら、無料の筈なのに降りる時に「5ドル」と言われた。
これは、ぼったくりタクシーなのか?どどきどきしたら、つまり、ショップの正面まで行かなければショップから運転手さんは料金をもらえないのだ。
DFSが、買い物をするお客さんのためのタクシー料金を払ってくれているという仕組みだった。なるほど。なのでオフィスからDFSへ戻ってもらう。なるほどね。

 

チケットをもらって、さっそくその日はマッサージの体験。
私は60分70ドルのアロママッサージ。ちゃんと服を脱いで全身マッサージされるのは初めて。今まで怪我とかでカイロに通った事はあったのだが。
うつぶせにされてかなり長い間背中を揉んでもらっていたら、鼻がつまっちゃって何のアロマの匂いもしなかった。グアムでは花粉症は多分ないけど、この日はまだ症状がおさまってなかったから。
マッサージはとてもうまかった。間接や、筋肉の方向、骨の向きを本当によく分かってる。すごく勉強になった。

大満足で部屋に戻り、その日は冷凍ラザニアを温めてパプリカをサラダにして食べる。
一日目夕食

眠くなるまで語った。殆ど私の話だったけれど。
お嫁にいく友人の話を聞くつもりだったのにな。一日あのひとのことばかり考えていたからつい洗いざらい話してしまった。

眠ろうか、ということになっても私はなかなか寝付けなかった。クーラーがぷちぷちうるさかったこともあるけれど、やっぱり考えないわけにはいかなくて。
窓から差し込む灯りを見ながら、いつまでも考えつづけていた。
ずっと遠い空のことを。

グアム1日目③

機内で映画が始まる。友人はとっくに毛布に包まって寝ているので観ようかな、と思う。
日記を何となく書きながら観る。
ジュリアン・ムーアとゲイリー・シニーズが出ている。
ヘッドフォンの差込口がどこにあるのか分からなくて音声は諦める。それに日記にいつのまにか集中してしまって内容はわからなかった。
後にホテルの番組紹介欄で知ったのだがこれは映画ではなくて向うのTVドラマみたいなものだった。

海と雲

船が見えた。ガラスの疵かと思うくらいに小さい。この広い海を、どこかに辿り着けると信じて泳いでいるのだろうか、と思うくらいに。
浮き輪の人間なんて見えるはずがないなと思う。
水平線はもやもやしていて空と海の境目がわからない。
空は、いつもの空よりもこころもち暗いような気がする。宇宙に近いのだ。

機内食は白身魚のあんかけご飯と、ロールパン、サラダ、チョコレートケーキ。ドレッシングがピクルスのようなすっぱさで、美味しかった。
ああ、写真に撮ればよかったな。
おなかがすいていたから(何しろ寝坊で朝ご飯は食べていないし、空港でもどたばたして何も食べられなかったから)すぐに食べてしまった。

グアムの湾
グアムへ着いた。
空港の扉を抜けると暖かくてちょっと不思議な甘い匂い。景色の色が濃い。
入国手続きに時間がかかる。とにかく検査員全員のやる気が感じられない。みんなマーク・ハントに見える。
沢山人が並んでいるのに2つしかゲートを開いてくれなくて、先頭近くにいた私たちはみんなのイライラを背中に感じる。
やっともう一人係の人が来たと思ったらまずシートや机を拭き始めた。すごい。あのイライラのプレッシャーによく耐えられるな。

ホテルに向かうバスはぼろぼろ。穴はあいてるしクーラーは利いていない(思い返すとこのバス以外はまあまあまともだった)。
この景色をあのひとと共有できたらな、と強く思う。沢山の風景を思い出して、思い出を洗いざらい出し尽くしてしまおうかとしているみたい。何かと理由をつけてこの気持ちを伝えたくなってしまう。
ホテルはgarden villa hotel。クリーム色の壁にオレンジ色の屋根の可愛いところだ。受付の人はあまり日本語が通じない。単語で何とかやりとりをする。でもにこやかに対応してくれて嬉しくなってしまう。
部屋は4人部屋。ベッドが4つあってキッチンがついていて広い。
朝ご飯は毎日作ろう、ということになる。何しろ友達は元コックさんなのだ。Kマートへ向かう。