グアム1日目③
機内で映画が始まる。友人はとっくに毛布に包まって寝ているので観ようかな、と思う。
日記を何となく書きながら観る。
ジュリアン・ムーアとゲイリー・シニーズが出ている。
ヘッドフォンの差込口がどこにあるのか分からなくて音声は諦める。それに日記にいつのまにか集中してしまって内容はわからなかった。
後にホテルの番組紹介欄で知ったのだがこれは映画ではなくて向うのTVドラマみたいなものだった。
船が見えた。ガラスの疵かと思うくらいに小さい。この広い海を、どこかに辿り着けると信じて泳いでいるのだろうか、と思うくらいに。
浮き輪の人間なんて見えるはずがないなと思う。
水平線はもやもやしていて空と海の境目がわからない。
空は、いつもの空よりもこころもち暗いような気がする。宇宙に近いのだ。
機内食は白身魚のあんかけご飯と、ロールパン、サラダ、チョコレートケーキ。ドレッシングがピクルスのようなすっぱさで、美味しかった。
ああ、写真に撮ればよかったな。
おなかがすいていたから(何しろ寝坊で朝ご飯は食べていないし、空港でもどたばたして何も食べられなかったから)すぐに食べてしまった。

グアムへ着いた。
空港の扉を抜けると暖かくてちょっと不思議な甘い匂い。景色の色が濃い。
入国手続きに時間がかかる。とにかく検査員全員のやる気が感じられない。みんなマーク・ハントに見える。
沢山人が並んでいるのに2つしかゲートを開いてくれなくて、先頭近くにいた私たちはみんなのイライラを背中に感じる。
やっともう一人係の人が来たと思ったらまずシートや机を拭き始めた。すごい。あのイライラのプレッシャーによく耐えられるな。
ホテルに向かうバスはぼろぼろ。穴はあいてるしクーラーは利いていない(思い返すとこのバス以外はまあまあまともだった)。
この景色をあのひとと共有できたらな、と強く思う。沢山の風景を思い出して、思い出を洗いざらい出し尽くしてしまおうかとしているみたい。何かと理由をつけてこの気持ちを伝えたくなってしまう。
ホテルはgarden villa hotel。クリーム色の壁にオレンジ色の屋根の可愛いところだ。受付の人はあまり日本語が通じない。単語で何とかやりとりをする。でもにこやかに対応してくれて嬉しくなってしまう。
部屋は4人部屋。ベッドが4つあってキッチンがついていて広い。
朝ご飯は毎日作ろう、ということになる。何しろ友達は元コックさんなのだ。Kマートへ向かう。
