アンゴラウサギの毛から取れる「アンゴラ」。
毛足の長い柔らかなアンゴラはセーターや帽子、手袋など冬物の衣料に多く使われています。
アンゴラ製品を購入予定の方は、以下の記事をご覧ください。
************引用(翻訳)************
PETA Asiaが中国のアンゴラ農場を調査した結果、生きたウサギの毛皮が拳一つ分も剥ぎ取られていることが明らかになり、世界中の何百万人もの人々が唖然としています。
多くの人々は、動物に危害を加えることなくアンゴラが得られると思っていましたが、
その残酷さを目の当たりにして、声を大にして力強く訴え、世界中の小売業者が耳を傾けたのです。
その結果、H&M、Ann Inc.、Zappos、QVC、Calvin Klein、Tommy Hilfiger、Forever 21など、
何十ものトップ小売業者がアンゴラの使用を禁止しました。
しかし、一部のブランドはアンゴラの販売を続けています。
その中には、供給元を信頼し、第三者機関による監査で「人道的」と判断されたと言う企業もあります。
監査人を信頼しているある国際的な衣料品会社の関係者は、その主張を証明するために私たちと一緒に旅行することに同意してくれました。
PETAの代表者(動物に優しい方針を採用するよう小売業者と直接交渉する上級企業連絡員、獣医師)とPETAアジアの代表者が中国に行き、企業の関係者と監査人に会い、これらの農場で実際に何が起きているのかを確認しました。
一行は、中国本土のさまざまな地域にある5つの農場を訪れました。
一般的な農場監査とは異なり、すべて抜き打ちで行われました。
PETA Asiaの調査で明らかになった、生きたウサギの毛皮が皮膚から剥がされ、
ひどい環境で生活させられていることを、メンバーたちは例外なく自分の目で確認したのです。
ウサギは敏感な耳を持って囲いから引っ張り出され、作業員の足の下に固定され、乱暴に毛を刈られました。
ある場所では、「問題のある動物」を
より簡単に引き抜いたり剪断(せんだん)したりするために前肢で吊るすために使用されるロープが天井からぶら下がっていました。
気温は 100 度を超え、湿度は 80% で、ウサギは風雨からほとんど守られていませんでした。
ほとんどのウサギは、過剰な唾液分泌によるひどい皮膚炎に悩まされていました。
唾液が首から胸、前肢に流れ込んでいました。
その結果、これらの皮膚はひどく化膿していました。
また、熱ストレスや呼吸器疾患により、口を開けたままの急速な呼吸をする動物も多く見られました。
多くのウサギの頭が90度傾いていました。
この状態は、30日から60日に一度、毛刈りのためにケージから引き出される際に乱暴に扱われたために、耳が傷ついてしまったことが原因だと思われます。
頭が傾いているため、食べたり飲んだりする方向が定まらず、非常にゆっくりと飢えや脱水症状で死んでいくのです。
獣医による治療は著しく不十分か、存在しませんでした。
多くの場合、ウサギは重度の慢性感染症、痛み、呼吸困難、栄養失調、失明、神経障害に対して何の治療も提供されませんでした。
中には、病気で弱って、自分の排泄物の中に横たわって、触っても反応しない人もいました。
一行が訪問した農場では、ウサギがどんなに病気や怪我をしていても、その場で安楽死させることはありませんでした。
数日、数週間、数カ月、何の治療も受けずに放置され、最後には息絶えてしまうのです。
しかし、その監査役が数カ月前にも同じ農場を訪れていたことは衝撃的だった。数カ月前に見た環境と、今見ている環境は違うのか」と問われ、「違う」と答えた。しかし、数ヶ月前の訪問後に会社に報告したのは、ウサギが "人道的に "扱われているということだった。
もし、監査役がそのとき見たものが、グループと同じ状態であったなら、どうして何も問題がないと報告できたのでしょうか?
おそらく、このようなことが起こったのにはいくつかの理由があるのでしょう。
- 中国には動物の扱いを規制する基準がなく、虐待に対する罰則もないため、動物の福祉に対する無関心さが文化に反映されがちなのです。
例えば、観客を楽しませるために生きた動物を大きな猫に食べさせるなど、欧米では恐ろしい残虐行為とされることが、中国では一般的に行われているため、中国の監査役には受け入れられる可能性があるのです。
このような文化の違いは、必然的に監査の結果に影響を与えます。
- 農場評価書は解釈の幅が広い。
客観的に見えるチェックリストも、実は主観的な質問も多い。
例えば、「ウサギに水を与えているか」という質問に対して、水を与えている動物と与えていない動物がいるため、「はい」と答えるかもしれません。
あるいは、飼い主が「ウサギはもう水を飲んだからボウルは空っぽだ」と言えば、
たとえそれが一日前のことであっても、「はい」と答えるかもしれません。
また、"農場に獣医師がいるか "というのも解釈の分かれるところです。
たとえ、獣医師が週に1回、あるいは2週間に1回しか来なくても、監査人は "はい "と答えるかもしれません。
あるいは、動物に獣医療サービスを提供する役割を担っている人が、伝統的な獣医学部に通っていなかったり、非力であったり、酔っぱらっていたり、休暇中であったりするかもしれません。
- 多くの監査員と農場のオーナーは友人です。
一行が農場を訪れると、オーナー宅に歓迎され、軽食が振る舞われ、昼食に連れ出されることさえあります。
中国をはじめ、多くの文化圏では、招待を受け入れないのは失礼にあたるとされています。
しかし、招待を受けると、後でその農場主が動物を虐待していると報告するのが難しくなる。
この旅は、多くの企業が依存している監査制度の破綻を露呈し、「人道的農業」の神話を打ち破ったという意味で、非常に意義深いものでした。
現在、110社以上がアンゴラ飼育を禁止しているが、まだやるべきことは残っています。
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記事は、PETAが中国のアンゴラ農場を視察したときのものです。
これは、第三者監査機関が「人道的」と判断したアンゴラ農場なのです。
多くの人は、画像を見ただけで、どれだけ悲惨な状況で飼育されていたのか理解できるはずです。
記事の内容を詳しく解説するために、まずは以下の基本的な知識から確認します。
PETAによる、アンゴラ生産の実態の暴露は、この動画から始まりました。
アンゴラはその90%が中国で生産されています。
フランスなどでも、生産されています。
アンゴラウサギから毛を取る際は、手作業と、刈り取りがあります。
手作業の場合は、
ウサギの前足と後ろ足をひもできつく縛って限界まで体を引っ張っり、作業台に括り付け、
その毛を手でむしり取ります。
ウサギは声帯を持たないため本来は鳴かない動物ですが、この作業の際は、悲痛な叫び声をあげます。
あまりの恐怖と痛みによるショック状態から、食べる事も飲む事もできなくなることがあります。
衰弱したウサギは頭を支えることすらできずにうなだれ、ケージの奥で脅えてうずくまります。
刈り取り作業の場合は、
同様に、前足を縛り、耳を引っ張って頭を固定し、限界まで体を伸ばして乱暴に刈り取ります。
あるいは前足を縛って宙づりにされ、ぶら下がったウサギは苦しみと恐怖でもがくのです。
毛をむしり取られて剥き出しになったウサギの皮膚は真っ赤に腫れ上がったり、傷だらけになったりします。
毛が生える約3ヶ月ごとに、この作業が繰り返されます。
毛刈り作業、拘束飼育、不衛生な環境などによる、様々なストレスから、約60%のウサギたちが1~2年後に死にます。
このようにPETAの動画は、アンゴラウサギの毛を乱暴に引き抜くことを暴露したのが最初でした。
これを見て多くの企業はアンゴラの使用を禁止したのですが、一部の企業はアンゴラの使用を続けました。
企業の言い訳は、自分達は人道的な業者から仕入れている、というものです。
第3者機関によって、人道的な業者、と評価されたところからしか仕入れていないから使ってもいいという言い分です。
そして、PETAは再び、中国のアンゴラ農場を抜き打ちで訪れ調査した結果が、冒頭で紹介した記事の有様だったのです。
耳を踏まれながら、毛を切られるウサギ。
暴れて刈りづらいウサギをぶら下げるための紐。
猛暑、高湿度の場所で野ざらしにし、一生、不衛生で狭い場所に監禁。
多くのウサギが病気になり、病気になっても放置。
衰弱して死ぬウサギも多数います。
こうしてPETAは、第3者機関によって「人道的」と評価された農場の実態を暴露したのです。
ウールやダウンやカシミヤやモヘアなどでも、
人道的に生産された毛であることを保証する「○○認証」というようなものがありますが、
こういった認証を受けた農場が、実際は虐待的な生産を行っている事を示す映像がいくつも撮影されています。
動物利用産業の「人道的」とか「認証」というものは基本的に、全てウソ、と思っておいてください。
認証を出している会社は、第3者機関と謳っていますが、これ自体がウソなこともあります。
企業や業界が独自に作った認定基準が、あたかも第三者機関のマークかのように記載されることもあるのです。
仮に、第3者機関であったとしても、
認証を出している会社の調査は、2年に1度とか、そういういい加減なものです。
その時さえごまかせば、認証が出せてしまいます。
調査すらしていない会社もあるでしょう。
認証を出す側の会社は、認証を出すことで利益が出ます。
真面目にやるよりも、たいして調査もせず、次から次へ認証を出した方が儲かるのです。
儲かる企業の方が、宣伝も営業も効果的に行えます。
なので仕組みとして、ウソの認証を出す会社の方が生き残っていくのです。
こうして苦しみばかりの一生を強いられたアンゴラウサギたち。
何とか生きながらえても、2年から3年後、長くとも5年後に、生産率が落ちて用済みなれば、と殺場に送られます。
そして、逆さまに吊るされて喉を切り裂かれ、出血多量で死亡します。
殺された後は、皮膚が剥がされ、毛皮となり、
死体は解体され、肉として売られていきます。
アンゴラ製品を買う方、毛皮を買う方、肉を食べる方は、動画をしっかりとご覧ください。
ウサギたちは、仲間たちが殺される光景を、目の前で見させられます。
どれほどの恐怖なのでしょうか。
アンゴラ製品を買うのであれば、ウサギたちに このような虐待・虐殺を行っているのはあなた自身です。
アンゴラなど生きていく上で全く必要がありません。
絶対に購入しないでください。
毛の刈り取りといえば、ほとんどの人が動物園などが行う、羊の毛刈りショーのようなものを思い浮かべるのでしょうが、
あれはパフォーマンスショーだから、あのように優しく刈っているだけです。
実際の生産現場では、動物に配慮せず、速く、乱暴に、雑に、大量に刈り取るのが基本中の基本です。
アンゴラに限った話ではなく、ファッションに使われる動物性素材は、すべて動物虐待の産物なのです。
今回は、第三者監査機関が「人道的」と判断した、アンゴラ農場が虐待的な生産を行っていたという証拠映像でした。
動物を利用している時点で、大量繁殖と、寿命を迎えることなく屠殺することは確実なので、
そもそもとして人道的な生産などありえないのです。
つまり「人道的」を謳うなら「動物を利用しない」以外の選択はないわけですが、
前提として企業は金儲けのためにやっているのであって、「人道的」はあくまで企業のイメージアップ戦略でしかありません。
つまり、消費者が生産の裏側、企業の裏側に気づき、買うことをやめない限り、動物達の苦しみは一生続きます。
需要があるから供給があります。
商品を買う人が、お金を支払い、生産者を支えているのです。
動物性のものは買わないようにしてください。
バッグ、靴、家具、車の座席の素材、ペットのおもちゃ、首輪なども注意してください。
基本は、動物性にしろ何にしろ、今あるものを限界まで使うことです。
最近は、エシカル(倫理的)消費が叫ばれていますが、
最大のエシカルは、「消費しないこと」です。
どうしても新しいものが必要な場合は、
タグを見て、動物性素材が使われていないものを購入するとか
古着、中古の物を購入するようにしましょう。
以下は、二階堂ふみさんも紹介した、植物性ダウンコートを作っているブランドKapok Knotさんのお話があります。
以下、アニマルフリー(動物性素材を使わない)ブランドをまとめておきます。
Embassy of Bricks and Logs(春夏物 カバン靴 秋冬物)
私は4年前に、Matt & Natでヴィーガンのバッグを購入して今も使っています。
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