牛乳生産の舞台裏 | チロ・ツグミ・メリー・マフユと 動物問題 ~ ヴィーガン ~

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愛猫チロとツグミ、愛犬のメリーと暮らしています。
主に、動物問題について書き記します。
超偏食&料理経験なしでしたが、畜産の悲惨な実態を知ってから、ヴィーガンになりました。

1月23日に、クローズアップ現代で、今の牛乳や酪農のことが放送されました。

私も見ました。

 

詳しくはこちらのページ「“牛乳ショック”値上げの舞台裏で何が」に載っています。

 

2014年にバター不足に陥った事により、国が数年前に生乳増加の対策を行いました。

ところが増加に転じたと同時に、コロナの影響で生乳の需要が減少。

 

供給過多状態になっているのが今です。

牛乳を廃棄する事態に陥っています。

 

国は生産抑制を行うために、乳牛を1頭殺処分するごとに15万円の補助金を交付すると発表。

世界情勢の影響で、飼料価格が高騰したことによって、酪農家は98%が赤字状態です。

酪農家たちは、通常より早く牛をと殺場に送って数を減らしたり、全て送って廃業したりしています。

 

番組としては、生産抑制ではなく、乳製品の輸入を見直すべきだと主張し、

消費者は国内の牛乳を使った製品を買う努力をするべきと主張しています。

 

 

ここでは番組では語られなかった、酪農の倫理的な問題「牛乳生産の舞台裏」について触れていきます。

 

 

・番組で、牛のエサは主に、牧草ではなく、トウモロコシだと述べられていました。

 

乳牛は、配合飼料といって、穀物(トウモロコシや麦)などを混ぜた濃厚飼料を与えられます。

配合飼料を与えられ、どんどん母乳を大量に作り出すように仕向けられているのです。

 

しかし、牛はもともと、草や木の葉っぱを食べる動物で、穀物は主食ではなく、

穀物は好きで与えれば食べるのですが、本来の牛の生理生体には合っていないので、病気が増加します。

 

こちらは、北海道で、2020年に、乳牛を診療した頭数と、病名の上位20位を表したものです。

2020年次 産業動物(診療・死亡頭数 上位病名) 

 

何らかの病気にかかり、獣医に診療された牛の数ということです。

 

診療された牛の合計を見ると、約61万頭となっています。

北海道の牛は、約83万頭なので、およそ73%の牛が何らかの病気にかかっているということになります。

全く診療にかからない牛の方が圧倒的に少ない、ということです。

 

 

・番組で、廃業を決めた北海道の酪農家の牛舎の様子が紹介されており、

 その牛舎の牛達はスタンチョンによるつなぎ飼いが行われ、体は糞尿で汚れていました。

 

乳牛は放牧によって飼われていると思い込んでいる人が多いと思いますが、

飼育される牛の70%以上は、つなぎ飼いという拘束飼育をされています。

 

 

40%以上の農場が、24時間365日、ずっとこの状態です。

 

この牛は、顔を動かすことすら制限されています。

 

牛の位置を制御するために、カウトレーナーという電流を流す器具を用いて、牛たちに電流を流して痛みを与えることで、さらに動きを制御する農家もいます。

牛乳を考え直そう

 

牛は、人間の160倍以上の糞をするため、掃除をしても追い付かず、床が糞尿まみれであることがほとんどです。

 

牛の体が汚れているのをよく目にしますが、掃除が行き届かず、糞尿で汚れてしまうためです。

 

 

糞尿まみれのため、ひづめの間に菌が入り込み、炎症になって、出血したり、足を引きずって歩くようになることもあります。

 

 

この足を痛めて、ひきずって歩くことを跛行(はこう)といいます。

 

不衛生な環境下で、不自然な動作で寝起きを繰り返すことで、炎症がおきます。

 

 

 

 

 

ひどくなると、穴があき、中の肉や骨が見えてしまうことまであります。

アカネの一生

 

 

立てなくなってしまう牛もおり、こうなってしまえば農家にとって使い物にならないので、と殺場に送られ殺されます。

 

 

 

 

・番組で、と殺場に送るために、嫌がる牛をトラックに乗せ、荷台に紐で拘束される牛たちの様子が映っていました。


と殺場に送る際は、ぎゅうぎゅう詰めにしたり、紐で結んだりして、荷台に乗せられ運ばれます。

北海道から東京までの長距離だろうと、夏場のうだる暑さ、冬場の凍える寒さであろうと、体調不良や病気や骨折で立てなかろうと、

どれだけ辛かろうと、動物達の都合で休憩することもなく、長距離を人間のペースで移動させられます。

 

と殺場に着いた頃には、ぐったりして動けない牛もいれば、死んでいる牛もいます。

 

動けない牛や、死んだ牛は、このようにして、片足を吊り上げられ運ばれます。

巨体を片足で釣り上げられる

 

 

 

・国が1頭殺処分で15万円を支給する対策について、番組の司会者が「生き物についてこれか」と語っていました。

 

生き物を早期に殺しているのは、酪農も同じです。

乳牛は寿命を全うするまで殺されないと思っている人もいるかもしれませんが、多くは若いうちに殺されます。

 

こちらは、産次別除籍頭数。

 

除籍というのは、その農場から牛が除籍される、つまり、と殺場などに送り込まれ、殺されるということです。

 

1産、2産・・・とありますが、これは乳牛が除籍されるまでに子供を何回産んだか、ということです。

 

グラフを見てもらえば、3産の牛が最も多く殺されており、1~4産の牛で80%ほどを占めています。

 

乳牛は5~6歳までに平均で2.5産くらいだそうなので、

ほとんどの乳牛が、そのくらいの歳までには殺されているということです。

 

乳牛の寿命は、15~20歳と言われています。

 

つまり、国の対策で早まってはいますが、元々酪農は牛を早期に殺す産業です。

 

 

 

・番組の専門家は、牛乳は子供の成長に不可欠だと述べていました。

 

牛乳は体に良い、優れたカルシウム食品、背が伸びる。

今は、こういった事が嘘であることが浸透し始めています。

 

カルシウムは体内で吸収されるのに、必ずマグネシウムが必要で、

カルシウムとマグネシウムの比率が2:1くらいが理想と言われていますが、

牛乳は10:1なので、優れたカルシウム食品とはいえません。

 

牛乳を沢山飲むと、骨がもろくなり、死亡率が上がる研究結果が出ています。

 

日本人は成人の8~9割が乳糖不耐症で、ラクトースを分解する酵素を持っていません。

つまり、牛乳は日本人の体に合っていません。

 

牛乳を飲まずに成長している子供は沢山おり、牛乳は子供の成長に不可欠ではありません。

 

 

以上にように、健康面の問題、倫理面の問題、代替品市場の拡大から、

酪農が徐々に衰退することは元から予想されていたことです。


アメリカではもう数年前から衰退が始まっており、大手の乳業メーカーが相次いで破綻しています。

 

この事実からも、日本の酪農もいずれそうなることは容易に予想できました。

 

今回は、国の国内生産増加対策、飼料高騰、コロナの影響などが重なり、その時期が早まったことになります。

追い込まれてから廃業する前に、先を見越してもっと早くに職を切りかえておくべきでした。

 

アメリカでは、2030年までに牛の数は50%減少し、牛乳需要は2035年までに90%減少すると予測されています。

牛乳・乳製品は代替ミルクの時代へ

 

 

牛を苦しめ、殺す酪農は、終わりにすべきでしょう。

 

 

上では、あくまで番組で触れていた部分についてしぼりましたが、

酪農の倫理面の問題は、まだまだ沢山あります。

 

 

 

酪農では、乳牛の約73%が、麻酔なしで角を切断されます。

 

生後3ヶ月以内の牛の場合は、角芽を焼くために、熱された焼きゴテで、皮膚をやけどさせられます。

 

 

除角・断角が牛に与える苦痛

 

 

角が育ってしまった牛の場合は、ワイヤーのこぎりで、神経を含めて角を切ってから、焼きごてを押し当てられます。

 

 

除角の時の牛の痛みは相当なもので、失神してしまうこともあります。

 

首を固定した状態で大きな恐怖と苦痛を与えることで、頚椎脱臼・骨折などでショック死させてしまうこともあります。

 

 

酪農家の一部は、牛の尻尾を麻酔なしで切りとることがあります。

 

尻尾を切る際は、刃物や専用の器具で切り取る場合や、

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ゴムリングで血流を止めて壊死させる場合があります(画像は羊)。

 

糞尿飛び散るので汚い、汚い尾で叩かれたくないなどといった理由で、

毎年約10万2000頭以上の尻尾が切断されています。

 

 

牛の耳には耳標がついています。

 

耳標には個体識別番号というものが書かれています。

 

個体識別番号ごとに、牛の性別や、種別、生まれた年、生まれた場所、飼養された場所、と殺された場所、と殺された日などがデータベースに記録されます。

人間でいうマイナンバーのようなものです。

 

この耳標を、牛達は麻酔なしで付けられます。

 

明らかに痛がっているのが分かります。

 

 

また、鼻輪をつける農家たちは、麻酔なしで鼻輪をつけます。

母乳を出すために、牛は生涯のうちに、何度も何度も妊娠させられます。

 

メスの牛は、好みのオスの牛と交尾させてもらって妊娠するわけではありません。

人工授精 つまり 人間の手によって、妊娠させられるのです。

 

その方法は、非常におぞましく、

人間が、牛の肛門から腕を突っ込んで糞を掻き出し、腸の中から膣を掴んで、器具を用いて精子を注入します。

 

人工授精は、別名レイプ繫殖と呼ばれています。

当然、牛は嫌がります。

これを業界の人間は喜んでいるといったり、受け入れているなどと言って、嘘をついています。

 

 

オス牛も強制的に精子を採取されます。

擬牝台(牛の皮で作った乗駕用の台)や人工膣などを用いて精子を採取します。

老齢や肢蹄故障で採精できないという時は電気ショックが用いられることさえあります。

 

擬牝台にうまく乗らないという場合は生きた牛が乗駕用に連れてこられ

雌牛だけでなく、おとなしい雄牛、去勢雄牛が使われることもあります。

 

これらの非常に気持ちの悪いことを、当たり前に行っているのが酪農業界です。

酪農では、生まれた子牛は母牛からすぐに引き離されます。

 

この子は、日本の酪農家の元で生まれましたが、わずか50分で引き離されました。

50分で引き離される

 

この画像の子牛も、日本の酪農家の元で生まれましたが、なんと母牛が生んだ直後に連れ去られました。

 

 

なぜこのような事を行うのかというと、

子牛が母牛の母乳を飲むことを覚えると、哺乳瓶でミルクを飲まなくなってしまうからです。

 

人間が飲む牛乳とは、牛の母乳。

牛乳を売る事で、酪農家は儲けているわけです。

なので 酪農側は、子牛に母乳を飲ませてはならないのです。

 

 

そのため、親子をすぐに引き離して、カーフハッチと呼ばれる小さな牛舎に隔離し、

 

初乳をバケツや、哺乳瓶などで与えます。

 

 

お腹を痛めて産んだ子供が、あっという間に奪われるのです。

 

 

人間同様、子供を奪われることで、母牛は精神的苦痛を感じます。

 

人間に、目の前で子供を連れ去られた母牛。

 

それを見て、あとを追いかけます。

 

子牛が捕らえられた車のまわりをウロウロして、気にかけています。

 

走り去る車を追いかけます。

 

母牛は最後の最後まで、車を追いかけました。

もう二度と、この親子が会う事はないのです。

この動画の母牛は、子牛を奪われ、精神的苦痛で悲痛な鳴き声をあげ続けています。

子供を取り上げられた後、子牛のための母乳は、人間のために奪われ続けます。

 

牛乳のために乳房はパンパンに膨れ上がり

 

1日2回、妊娠直後の乳牛で25~30L、少ない牛で3~5Lの乳が絞りだされます。

 

 

乳牛は品種改良により、母乳を大量に出す体に変えられてしまっています。

 

肉牛の年間乳量が1000kgほどに対し、乳牛の年間乳量は8500kg以上もあります。

中には、年間2万kg以上も出す乳牛もいます。

 

牛の乳は、牛の血液からつくられています。

品種改良で苦しむ乳牛たち

 

牛乳1パック分のお乳をつくるのに必要な血液は400~500リットル。

1日に約30リットルの乳を出す牛は、毎日約1万リットル以上もの血液を乳房に送り込んでいることになります。

 

カロリーの高い濃厚飼料が与えられ、

大量の乳を出すことにエネルギーを費やす体にされてしまった牛は、代謝機能が阻害されるため、

乳房炎、ケトーシス、第四胃変位などの様々な病気にかかりやすくなっています。

 

病気が回復しなければ殺されます。

 

 

乳牛たちは、これらの苦しみを経て、

レイプ→妊娠→出産 のサイクルを3~4回繰り返し、

乳量が減って用済みになれば、と殺場へ送られます。

 

と殺場では、短い紐で繋ぎながら、水を飲むこともできず、一晩中、放置されることがあります。

 

この子は立てないほど疲弊してぐったりしているのですが、

短い紐でつながれていたため、寝ることはおろか、座る事すらできませんでした。

 

そして最後は、眉間にと畜銃を打たれ、頸動脈を切られ、出血多量で死亡します。

牛乳を飲む人、乳製品、牛肉を食べる人は、動画を再生して

あなたのために尽くしてきた牛が、鼻血を垂れ流し、苦しそうにゆっくりと倒れ込む姿をしっかりとご覧ください。

 

これが日本人が欲する牛乳のために尽くしてきた牛の最後です。

 

日本人はすぐに、感謝すればいいとか、いただきますと言えばいいと言いますが、

殺された後に感謝してくれれば、このような悲惨な一生を送ってもいいという、おかしな方がいらっしゃれば、ぜひ名乗り出てください。

 

感謝やいただきますなんて言ったところで、牛には伝わることはありませんし、

伝わったところで、牛からすればあなたの感謝なんて何の役にも立ちません。

感謝しなくていいから、子供を奪わないでほしい、母乳を奪わないでほしい、殺さないでほしいと願っていることでしょう。

 

あなたの一時の欲望のために、牛は存在しているのではありません。

 

・ 菜食の始め方

 

・ タンパク質は組み合わせが鍵

 

・ 人間の体と食べ物 

 

牛乳を飲むのをやめ、乳製品を食べるのをやめましょう。

 

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