現在も、戦争中のウクライナ。
戦争では人間も動物も犠牲になります。
そんな戦争中に、サンクチュアリに保護された、ウクライナの熊マーシャ。
彼女は、サーカスで利用され続けた熊でした。
*****************翻訳*****************
マーシャはユーラシアヒグマで、2000年1月28日にウクライナの動物園で飼育下で生まれました。
生後数週間で、母親から引き離され、ウクライナの老舗サーカスに出演するために訓練されました。
サーカスでは、輪くぐり、スクーター、コントローラーとのタンデム歩行、
芸の数々を、口輪をはめられ、逆らえば鞭で打たれる恐怖の中で、大衆の娯楽として演じさせられた。
ウクライナのサーカスで口輪と拘束具を付けて演技をするマーシャ
彼女は19年間、ステージ以外の時間はトラックの荷台の小さな檻の中で生活し、今でも鼻に口輪が食い込んだ傷跡が残っている。
マーシャは輪くぐりやスクーターに乗らされ、観客と交流していた
19年間、トラックの荷台の狭いケージで暮らしていたマーシャ。
2年前、ウクライナのNGO「Warriors of Wildlife」がマーシャの状況を知り、すぐに保護するための手配をしました。
彼女は西ウクライナのリヴィウの南にあるサンビールの農場にある一時預かり所に連れて行かれ、より適した家が見つかるまで自由に歩き回ることができるようになったのです。
残念ながら、この土地の所有者はマーシャのいる場所を手放すよう圧力をかけており、Free The Wildはできるだけ早くマーシャを移動させるよう働きかけています。
今年1月、ルーマニアのAMP Libearty Bear Sanctuaryがマーシャを彼らの素晴らしい保護施設に移してくれることになり、
私たちはWoWと協力して、TRACES登録車両でウクライナからルーマニアへ安全に輸送することにしました。
サーカスから引き離され、牧場に移されてから、彼女は好奇心を取り戻し、クマであることの意味を再発見し、目覚ましい成長を遂げました。
ルーマニアの新しい家では、さらに快適な環境を提供し、20年間できなかった他の動物たちとの交流を実現する予定です。
仮設住宅でゆっくりお風呂を楽しむマーシャ。
*******************************************
マーシャは、2000年1月に動物園で生まれ、
生後数週間で母親と引き離され、ウクライナのサーカスで芸をするために、調教させられたのです。
この熊は何をさせられているか、分かりますか?
これは、二足歩行を行うための訓練です。
四足歩行が自然である熊は、強制的に二足歩行を強いられます。
そのために、腕を縛って吊り上げるのはもちろんのこと、首にも輪をかけられ吊り上げられるのです。
慣れるまでひたすらこれが繰り返されます。
以下は、実際の映像です。
サーカスに行くあなたは、音声をONにして、調教され苦しむ熊と、悲痛な鳴き声をあげる熊の様子を直視してください。
こうして、熊は嫌でも二足歩行をするしかなくなるのです。
調教は、人間と動物の信頼関係のもとに成り立っている、などというメルヘンな世界を信じている方が多いようですが、
動物の調教というのは必ず、餌でのコントロール、あるいは、暴力による虐待、あるいはその両方によって成り立っています。
マーシャも、もちろん例外ではありません。
口輪をつけて調教され
芸を強制され、
終われば、この狭く汚いケージで過ごします。
19年間、ひたすらこの生活の繰り返し。
鼻輪が鼻に食い込み、傷跡がついていたそうです。
ウクライナのNGO団体が、2年前にマーシャを保護しましたが、
マーシャを一時的に保護していた土地の所有者が、土地を手放すよう催促。
そこで今年1月、ルーマニアのサンクチュアリ「AMP Libearty - Bear Sanctuary」がマーシャを引き取ることにしたようです。
しかし、2月24日。
戦争の関係で救出作戦は保留になります。
******AMP Libearty - Bear Sanctuary******
21世紀の国際外交の対立が、動物の命に影響を与えるとは思ってもみなかったが、悲しいことに今まさにそれが起きている。
19年間、悲惨な檻の中で、訓練とサーカスの舞台でのパフォーマンスのためだけに休憩をとっていた熊マーシャは、もうルーマニアに来ることができません。
ロシアとウクライナの武力衝突により、マーシャの救出作戦は保留になりました。
輸送はキャンセルされました。
*******************************************
そして、3月21日。
救出作戦は再開され、ついにマーシャは輸送されることとなったのです。
*****************翻訳*****************
ルーマニアへようこそ、マーシャ! もう安全だ!!!
もう少し正式な行いをして、AMP Liberty Sanctuaryチームは家に帰ります。
ほんの数時間で、あなたは夢にも思わなかったかもしれない自由を得るでしょう!
*******************************************
*****************翻訳*****************
藁の柔らかいベッドの上で一夜を過ごし、ようやくシェルターに入って、自由へのウクライナ・ルーマニアルートの30時間以上に及ぶ車の旅を終え、平和と静けさを楽しんでいるマーシャは、今日初めて森に足を踏み入れたのです。
最初は恥ずかしそうに、そしてだんだん自信を持って、マーシャは放たれたペンを一歩一歩探索し、プールの水にも入ってみました。
Libearty AMP Sanctuaryの森は、これから彼女の永遠の住処となるのです。
ようこそ、親愛なるマーシャ!
*******************************************
以下は、実際に動くマーシャの映像です。
こうして保護されたマーシャは、虐待されてきた生活が逃れることができ、
余生を平穏に、サンクチュアリで過ごす・・・はずでした。
しかし、4月11日。
*****************翻訳*****************
🥺😢運命が時にいかに不公平であるか、神性の前ではいかに小さく無力な存在であるか。
過去の傷、投獄された長い辛い年月、飢え、虐待、戦争のストレス、恐怖は、時にどんな善行よりも優先されます...。
上のほうにいる誰かが別の考えを持っていて、マーシャに別の計画を立てている。
この美しい難民が、AMP Libeartyの聖域で平和と安全を享受できたのは、わずか3週間でした。
プールで泳ぐのがどんなに幸せか、自分を包む草がどんなに柔らかいか、太陽の下でのんびりするのがどんなに気持ちいいか......。
今こそ、マーシャには、私たちの優しい気持ちが必要です。
その夜、彼女は脳卒中で倒れ、残念ながら半身不随になってしまった。
私たちは彼女の枕元でマーシャのために祈っていますが、残念ながら治療には反応しません。
聖域に冷たい空気が流れ、私たちは恐れている...これ以上できないのではと。
頑張れマーシャ...ファイト...
世界中があなたを愛し、あなたにふさわしい安らかな姿を見たいと願っています。🙏
*******************************************
サンクチュアリに到着し、わずか3週間でマーシャは脳卒中で倒れたのです。
そして残念ながら、治療の甲斐なく死亡しました。
*****************翻訳*****************
🥺💔マーシャがいない...
愛で十分だと思ってたけど、そうじゃなかったんだ!
なんと不公平な...
なぜ数日しか自由がないのだろう。
美しいマーシャの人生はこれからだ。
太陽も、あなたがザルネスティの聖地にたどり着いたことを喜んでいましたよ。
覚えていますか?
森を十分に楽しめなかった、人間もいいものだということを十分に感じられなかったんですね
戦う力はなかったのか?
あなたを愛し、せめて数年でも幸せになってほしいと願っていた人たちにとって、今の痛みは計り知れないものです。
悠久の森に安らかに走れ、美しいマーシャ。
そこには、あなたの友達になってくれる親愛なるクマたちがいます。
誰も、あなたを監禁したり、鎖でつないだり、ピエロの役をさせたりはしません。
Libearty MPAサンクチュアリでの短い時間の中で、私たちの愛を感じていただけたなら幸いです。
また、サーカスからあなたを連れ出し、爆撃を受けた国からあなたを連れ出すためにほとんど不可能なことをやってのけ、あなたを聖域に連れ込んだリオネル・デ・ラングに、あなたに代わって感謝の意を表します。
君は自由だ!マーシャ いつまでも。
*******************************************
生まれてから人間の娯楽のために奴隷として生きてきたマーシャは、
これから幸せな人生が待っているという時に、死んでしまったのです。
あまりに理不尽ですが、これが現実です。
今もなお、サーカスにより苦しんでいる動物達が数多くいます。
こちらのトラは、火の輪くぐりのパフォーマンスを行っている際、
恐怖からパニックになり、ブルブルと震え、
その後、失神しました。
こちらは調教の公開中の様子。
調教師にトラが飛びつきます。
飛びついた直後、2名の調教師に、棒やムチで叩かれました。
このトラは、調教師達からいじめを受けています。
#animalcruelty in circuses is the same everywhere in the world.
— °•° IⓋY °•°🌱🐽🐾🦋💚 (@Ivy_MiddletonUK) August 14, 2020
Captive wild animals like this tiger are tortured and abused and deprived of food to do the tricks people pay for when visiting the circus. This the truth of the circus! Don't buy a ticket! #veganaf#animalrights 🦁 pic.twitter.com/qfhsemvccf
無抵抗のトラに乗っかり、体重をかけて圧迫をしたり、頭を叩いたりを繰り返しています。
もう1人の団員も、耳を引っ張って虎の顔を持ち上げ、顔を叩いています。
暴力で支配されているため、されるがままです。
ゾウの場合は、ブルフックという器具で調教されます。
この尖った部分を突き刺すことにより、激しい痛みを与え、心を折り、言うことを聞かせているのです。
無理やり縛りつけ、引っ張り、押さえつけ、人間好みのポーズを取るよう強制します。
調教のときや、ショーで利用するとき以外は、鎖などで繋がれ拘束されます。
こちらは2017年の木下サーカスのバックヤードの様子です。
ブルフックをかざし、象を脅しています。
こちらも2017年の木下サーカスのバックヤードの様子です。
象が収容されている場所は、左にある小さなコンテナです。
昨年、木下サーカスに視察に行かれた方が撮った映像にも、しっかりとブルフックを持った調教師が確認できます。
以下は、木下サーカスのショーの様子です。
特に、ライオンの悲しげな表情が見てとれるでしょう。
木下サーカスでは、ショーの後、象たちは、一般人と800円で記念撮影をさせられます。
象はこの記念写真がかなりストレスなようで、首を上下に振ったり左右に振ったりといった常同行動が頻繁に見られました。
これらのような調教によるストレスが限界を迎え、動物達が調教師を襲う事件が後を絶ちません。
野生の中で暮らしていた子熊を無理やり誘拐してきて、虐待されながら芸をしこまれたクマさんは全然幸せじゃない。動物サーカスは止めろ!😠🐻 #NoAnimalEntertaiment
— Miss Marple Ⓥ 💙💛 🌈 (@lovemissmarple) January 20, 2020
julie marie cappiello Ⓥ @jmcappiellopic.twitter.com/KVUAT6yHD0
調教師が襲われて、怪我をしようと命を落とそうと自業自得でしょうが、襲った熊が殺処分されてしまうのではないかという懸念があります。
ストレスによる攻撃が他の弱い動物に向いてしまう場合もあります。
サーカスの動物達は、野生動物です。
野生の動物達は、恐怖の中、強引に捕らえられます。
群れの中の1頭を捕らえる場合は、必要な対象以外は皆殺しになることもあります。
人間の一時の娯楽のために、動物たちは一生、虐待されながらショーを行い続けているのです。
このような虐待が明るみに出たため、世界では、野生動物のサーカスを禁止する国がいくつもあります。
フランスも昨年、野生動物を利用したサーカスや、イルカショーを禁止する法案を可決しました。
サーカスやイルカショーの禁止の議論は、2000年から行われていたとのことで、21年も経ってようやく可決された形になります。
日本なんて、議論すらされていません。
日本人が、動物利用の残酷さに無知な人が非常に多いからです。
政治家たちは、票にならないことはやりません。
議論されない=日本人の関心が低いということです。
国民が関心を持てば、政治家たちが票欲しさに動き、法律が変わっていきます。
逆に関心を持たず、動物利用のサーカスに行き続ける限り、動物達の苦しみは永遠に終わりません。
木下サーカスは現在、岡山で公演を行っています。
動物を利用する、木下サーカスには行かないようにしましょう。
さくらサーカスは、動物を利用しない、人間だけのサーカスを行っています。
こういうサーカスを応援してきましょう。
※リブログ、SNSなどへのシェア、引用は、ご自由にお願いします。 確認は不要です。