先日参加した製薬会社さん主催の講演会は、みゆきクリニック院長である塙美由貴先生の「うつ病のもう一つのアプローチ<複合的な視点から精神医療を考える>」であった。


塙先生は、先日私もブログに書いた「あるタイプの患者さん」(他責で落ち込みが選択的)である新型うつ病、非定型うつ病の否定ということからお話をはじめられた。


それは、新しいタイプの患者さんが存在しないという意味ではなく、その患者さんの食生活の偏りが精神症状を、中でもビタミンB群欠乏が抑うつ症状をひきおこしているのであって、そのため抗うつ薬がきかず、ゆえに非定型うつ病というものはないというものであった。


なるほど・・・。


塙先生は、あの手この手で処方をかえども効果があらわれない患者さんに、困り果てておられるDrは多いはずだとおっしゃった。

薬量ばかりが増え、なかなか効果のあらわれない現状は、何より患者さんがつらいはず。


カウンセリングでは、食欲については聞いても、その詳しい内容にまで及ばないことが多い。

ビタミンB群、ミネラルをサプリメントで補うことで、抑うつ症状が軽減するのであれば、そのアプローチを使っていきたい。


精神症状を単独で扱うのではなく、生体内におきていることを念頭に置き、必要に応じて栄養指導をすることもまたカウンセラーに課された役割なのだと痛切に感じる講演でした。


余談ですが、塙美由貴先生はとても美しいDrです。