山陽新幹線 500系 こだまに乗りました。 | 仙台はやての乗り鉄旅行ブログ

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  500系とは

 

JR西日本が開発し、1997年3月に新大阪~博多間『のぞみ』にて300km/hを開始し、ギネスブックにも登録されたのが500系新幹線です。

航空機のような丸い断面に戦闘機のような流線形の見た目はたちまち大人気の新幹線となりました。

 

一方で他形式と異なる座席数とレイアウト、丸い断面ゆえに車内は圧迫感があったことから特に乗り入れ先のJR東海から疎まれのぞみ運用から撤退、2008年からは当初の16両から8両へ減車した7000番台が山陽新幹線こだまで運用されています。

 

この8両化に際して、最高速度も285km/hへ抑えられ、パンタグラフも700系で使われるものに変更、全車禁煙になったことから喫煙ルームが設置されました。

 

(情報更新を行い、手直しをして再アップしています)

 

  外観

 

第一線から退いたものの第二の車生でも未だにその特徴的でカッコいい見た目は健在です。
子供から大人まで、最近では外国人まで高い人気を維持する新幹線であることから未だに写真を撮っている人をホームで見かけます。
 

JR西日本のコーポレートカラーである青、窓まわりは黒で縁取られ、他の新幹線とは一線を画するデザインになっています。

 

先頭部分には500系とJR西日本をアピールするロゴが入っているあたり、当時、いかに力を入れていたのかが伺い知れます。

 

1両の半分以上を占める15mもの長く鋭角な鼻はトンネルでの騒音対策のためですが、結果的にはかっこいい見た目を引き立てるものでもあり、車内空間が犠牲にするものでもあります。

運転席直後に乗客乗降用のドアが無く、博多方面行では「1号車の前寄りと8号車の後ろ寄りには乗車口がございません」と案内されます。

運転席はキャノピー型になっていて、E7系にもその片鱗が受け継がれています。

 

 

 

航空機のように車体断面が丸く、扉も曲線を描いています。

窓側はやや圧迫感がありますが、それほど気になりませんでした。

 

 

  普通車(1~3、7・8号車

主に自由席となる1~3、7・8号車は座席が2+3配置、シートピッチは1,020mmとなっています。

当時は定員を確保するため標準よりもシートピッチを20mm詰めた名残が残っていますが、特急に比べれば広いので、それほど気にならないと思います。

座席そのものは手すりがあることが多いヘッド部分に滑り止めを付けた最小限の改造に留まっています。

 

壁面は横開きのアコーディオンカーテンのようなデザインとなっており、最近の車両に比べると窓が大きいです。

 

リクライニングは長距離運用の名残か結構倒れます。

 

テーブルは少し小さく、コンセントはありません(業務用を除く)。

 

 

  普通車(4・5号車)

4・5号車は改造当初2+3配置の従来通りの座席でしたが、主に指定席に使用されることから700系レールスターに合わせるために同様に2+2シートに交換されました。

 

 

日本旅行でこだま限定の格安切符を購入した場合、ここに割り当てられることが多いようです。

 

ここももちろん快適で良いのですが、500系と言えば注目したいのが6号車です。

 

 

  元グリーン車の6号車

座席は2+2配置、シートピッチは1,160mmとなっています。

6号車は元グリーン車だったものを普通車に格下げしたという最も乗り得な区画です。

 

リクライニングは普通車同様、結構倒れます。

 

背面テーブルが無い代わりに2面展開式の内蔵テーブルを装備しています。

 

グリーン車時代に比べると収納式フットレスト、ヘッドレスト、読書灯、オーディオサービスが撤去され、照明も変更されています。

ヘッドレストがあること前提の座席だったせいか頭の部分に物足りなさを感じてしまいますが、座面が大きく幅広なので重厚感があります。

快適性には直接関わってきませんが、このモケットが高級感を高めていると思います。

 

前述したような格安商品の場合だとここが指定されないことが多く、通常料金で乗る場合には是非指名買いをしてみてください。

 

なお、100系のグリーン車も同様に装備を撤去して普通車へ格下げしたことがあるのでJR西日本では結構お馴染みの手法でもあります。

 

500系のぞみ時代のグリーン車も載せているので昔の記事も御覧ください。

 

 

  喫煙ルーム

 

3・7号車には新たに喫煙ルームが設置されています。

レールスターには喫煙ルームが無いので愛煙家の方は500系を狙った方が良いです。

ただし、N700系と異なり窓がないためにやや圧迫感があります。

 

 

 

  デッキに残るかつての名残

 

7号車に広く不自然に長い通路がありますが、これはサービスコーナーの名残です。

もはやサービスコーナーが何かすら伝わらなさそうなのですが、つまりは売店です。

左にショーケース、右にレジやカウンター、コーヒーマシンがあり、ドリンクやお弁当が買えるようになっていました。

世界最速の新幹線であっても簡素ながらも供食設備があったということです。

 

これでも食堂車やビュッフェが当たり前にあった時代からするとだいぶ質が下がったように見られたわけですが、自販機も撤去されている現在からすると便利なものがあったと同時に、鉄道の長距離移動と食事が密接だったということを感じさせられます。

 

 

  先頭部分

 

8号車は通り抜け出来ない特徴を生かして、500系運転席を模したスペースが作られました。

子供向け設備とは言え、ノッチやブレーキは実際と同じものが使われていて、速度計の表示も割とリアルです。

 

1号車車端部はのぞみ時代の面影を残しています。

車体形状から荷物棚が非常に細くなってしまうため、荷物置き場兼消火器が設置されています。

 

 

  最後に

栄枯盛衰という言葉が皮肉にもぴったりな新幹線500系、最も古い新幹線ではありますがハローキティにラッピングされるなど活躍は続いています。

 

当初はGTO音と呼ばれる加速感があって、気持ちを昂らせてくれる音でしたが、最近は機器が更新されており、しばらくは使われそうな気配はありますが、N700Sの短編成が投入されれば、真っ先に廃車候補となるのは間違い無いでしょう。

 

今のうちに乗っておくべき鉄道車両があるとすれば、この500系は有力な候補となりますで、お早めに…。