太平洋フェリーとは
愛知県の名古屋を拠点として、宮城県の仙台を経由し、北海道の苫小牧までを定期航路して運行する海運会社が太平洋フェリーとなります。
長距離フェリーの中でも豪華かつ充実した設備を備えているのが特徴で、雑誌クルーズが選出する『フェリー・オブ・ザ・イヤー』を何度も受賞しています。
仙台在住の私としては宮城交通のバス広告で目にしたり、仙台港で停泊しているのをよく見かけたりと馴染みのある海運会社です。
太平洋フェリーはネット予約&割引が充実しており、中でも早割は最大で半額になるなどお得な運賃設定になっています。
また、食事付きプランがあるなどコスパが高いプランが色々あるので、徒歩乗船目線で紹介したいと思います。
2019年8月に書いた記事ですが、自分でもまた乗船してみたいなと思い、見返していた所、アクセス数が結構多い記事だったので加筆しました。
フェリーの基本情報
『いしかり』『きそ』『きたかみ』の3隻で運行されています。
いしかり・きそは名古屋~仙台~苫小牧間、きたかみは主に仙台~苫小牧間の専属という運用です。
きたかみは検査を行う際のみ名古屋へ入港します。
最も新しいのはきたかみで2019年1月に就航し、いしかりが2011年3月、きそが2005年1月という順になっています。
最も大きな船はきそで全長199.9m、総トン数15,795トンとなっており、いしかりは全長が同じで15,762トンとほぼ同じくらい、きたかみは全長192.5mの13,694トンと若干小さくなっています。
客室の種類
客室の種別を大きく分けると上から順にいしかり・きそは
スイート、特等、1等、S寝台、B寝台、2等
となっている一方できたかみは
特等、1等、エコノミーシングル、B寝台、C寝台
となっています。
1等以上は全て個室で鍵を掛けることが出来ます。
また、エコノミーシングルも1人用の個室で鍵を掛けることができますが、空調の調節ができません。
各種寝台はカーテンで空間を区切る形になり、2等は大部屋になりますが、女性専用区画もあります。
(写真はエコノミーシングル)
太平洋フェリーのお得ポイント
個室のシングルユースが可能
通常、2人以上の個室を1人で利用する場合、割増料金が必要となります。
その一方、太平洋フェリーではA期間であれば、2-3人用個室は追加料金無しで利用可能です。
対象外となるのは年末年始やお盆、GWなどの繁忙期で、ほとんどの休日や連休はA期間となります。
1人で利用可能な個室は
・ロイヤルスイート(いしかり・きそ)
・スイート(いしかり・きそ)
・セミスイート(いしかり・きそ)
・特等洋室(いしかり・きそ・きたかみ)
・特等和室(いしかり・きそ)
・1等洋室(いしかり・きそ・きたかみ)
となります。
定員が3人以上の個室は対象外となります。
食事のパック料金がある
運賃に加えて食事料金が最初から含まれているパックがあります。
食事はレストランにてバイキング形式で提供され、朝食・昼食は1,100円、夕食は2,100円(2023年現在)です。
なお、スイート以上の客室を予約した人は乗船中の全食がサービスになるので、最初からパック料金になっています。
食事付きのパックは2種類があります。
『クルーズパック』…朝食料金が含まれている
このパックの驚きとしては通常の旅客運賃よりもこのパックの方が安いです。
インターネットで予約した場合は10%割引が適用されるのでほんの少しだけ高くなりますが、夕食は持参して朝食はレストランで食べる場合には最適です。
なお、名古屋~苫小牧間を乗船する場合には朝食は2回分の料金となります。
『片道フルパック』…全ての食事料金が含まれている
区間によって値段は異なりますが、例えば、朝食1回のクルーズパックにプラス1,500円ほど夕食料金も込みとなり、レストランの食事が全て利用可能パックです。
仙台~苫小牧で2食、仙台~名古屋で3食、名古屋~苫小牧では脅威の5食なので普通に食事券を買い求めるよりはお得です。
(ただし、船では体をあまり動かさないので、お腹が空くかどうかは別問題です)
内容としては夕食はビーフステーキがメインとなっており、魚料理や揚げ物、私が乗った頃は大アサリがありましたが、最近は刺身なども用意されているようで種類は豊富です。
朝食はご飯のおかずメインなのでパン派の方はご注意ください。
昼食はピラフやチャーハンのような味の付いたご飯ものにパスタが用意されていました。
乗船率にもよりますが、開店前から並ぶか閉店45分前頃が落ち着いていて座りやすいと思います。
最安運賃の早割が安い
太平洋フェリーHPより
『早割』は乗船日の28日前までのインターネット予約・購入で
エコノミーシングル、S・B・C寝台、2等は半額、
特等・1等は40%割引
となっています。
28日前までの予約となっていますが、たぶんその頃には売り切れていると思います。
発売開始は乗船日2ヶ月前の午前9時からなので事前に日程が決まっていないと自分が乗りたい等級は取れない可能性が高いです。
逆に早割が取れたからこそ出かけるというのもアリだと思います。
早割の推定設定数は
特等…洋室と和室で各1部屋
1等…洋室・和室で各2部屋
エコノミーシングル…2区画
S寝台…10区画
B寝台…10区画
2等…10~15区画
女性用…各3区画
と予測しています。
キャンセルする場合には払戻手数料30%+取消料で最低でも『早割運賃×30%+200円』が発生します。
制約は多いですが、例えば仙台から名古屋もしくは苫小牧まで1等個室でゆったり寝て1万円弱というのは安いと思います。
早割の予約にチャレンジ
3連休初日の特等早割が取れるかチャレンジしてみました。
9時から発売だったので8:55からPCの前で待機、9時になったと同時にログインしてみると特等和室は既に満席で、特等洋室のみ『1』の表示でした。
(2ヶ月前の別日の空席情報です)
乗船日と乗船区間を慎重に確認しながら予約完了したときには9:03でした。
特等は設定数がおそらく『1』しかないのでその日のうちに売り切れてしまうと思います。
特等と1等の違い
特等は窓がありますが、1等は窓がない場合があります。
1人利用の場合、いしかり・きそは1等インサイドのみが追加料金なしで予約できる区画です。
いしかりは完全に窓がない部屋、きそは採光用の外が見えない窓があるだけです。
せっかくの船旅なので外が見えた方が良いですし、陸側の客室は携帯電話の電波が繋がる可能性が高いので、そういった意味でも特等には魅力があります。
また、特等は湯船のあるユニットバスですが、1等はシャワーのみとなっているのも違いです。
まとめ
お手軽にフェリー旅行をしてみるのもいかがでしょうか?