多治見市にある老舗 

玉木酒店のギャラリー をお借りして

七月二十五日 



第十四回 「かまわ庵 漢塾」 

茶道教室を開催しました。


一年間の集大成では

「かまわ庵茶会」を開催しました! 



◼️茶を掃く

茶杓一本で茶を掃きます。

一年以上やってきた一期生から

二期生にコツを伝授します。


初めて棗掃きをする井澤さん

◼️軸を掛け、花を入れる
摘んできた季節の花の中から
イメージを膨らませ花を入れます。

今回の花は玉木さん。
茶道の花籠として良く知られている
宗全籠(そうぜんかご)は、
久田家三代であり中興の祖と言われている
久田宗全宗匠(ひさだ そうぜん)好みの
置籠花入です。

繊細な手つきで花を入れる玉木さん

そんな玉木さんですが、茶会の床の間では
一転して竹林から切り出した青竹を
豪放磊落に飾りました。

・逃げも隠れもしない虚空に向かい伸びる漢武

 

 

↓今回は




八朔に市制記念日を迎える多治見市を祝い  

市の花 桔梗をあえて用いて、

玉木さんが涼しげに入れました。



そんな花の上には

美しい夏空が広がります。


裏千家十四代家元淡々斎宗匠の

御染筆「夏雲多奇峰」

かうんきほうおおしです。

尊敬する茶道の恩師から
賜った私の大切な宝ものです。



「奇峰」とは奇妙な形をした峰。
つまり「夏の入道雲が、嶺に似た形を作る」
という意味です。

中国の詩人、陶淵明による
「四時詩(しいじし)」の一部と言われています。

春水満四澤(春には雪解け水で四方の沢が満ち)
夏雲多奇峰(夏には入道雲が峰のように湧きたつ)
秋月揚明暉(秋には月が澄み渡る夜空に輝き)
冬嶺秀孤松(冬には嶺に立つ一本の松のみが高くそびえている。) 

夏の空ほど移ろいやすく印象的な
空はありません。
それは陶淵明さんが生きた1500年前から
今も変わらず私達の心を
動かして来たことが分かります。

茶道の魅力の一つに
「愛でる」があります。
美しさを味わい、慈しみ大切にする。

それは単に物体を眺めることではなく、

例えば、月を愛で

天の原 ふりさけ見れば  春日なる 
三笠の山に   出でし月かも


あくまでも対象そのものを見るだけでなく、
その対象から派生し、いま目の前に
存在しないモノやコトにまで
思いを巡らす事ができるかどうか。
それが茶道の「侘び」につながり




「愛でる」方法は
学校では教えてくれませんし、
試験にも出てきません。
また生活に必須でもありません。
しかし、🇯🇵私達日本人が知識を
学ばなければ「あれは月です」
以上。

一生そのものを見るだけで終わります。

◼️お菓子
「土用餅」 製 かね政さん

宮中で暑気あたりをしないよう、
ガガイモの葉を煮出した汁で餅米の粉を練り、
丸めた餅を味噌汁に入れたものを
土用の入りに食べるという風習がありました。
現在は、力がつくといわれる餅と
邪気を祓う赤色の小豆餡となりました。

土用の丑の日には、鰻だけでなく
梅干し、うどんなど「う」のつくもので
夏の無病息災を願って
身体に良いものを食す風習があります。




お菓子のいただき方を学びます

◼️実技

平点前

盆略


◼️座学
茶道の真行草、盂蘭盆会、中元、
八朔、和歌、禅語、
花入について講義いたしました。

その学習した中でわかった事が
8月1日つまり八朔が
多治見市の市制記念日に
なっているという素晴らしさでした。

これは理解してる多治見の先達の知識人が
あえて八朔を選んだという事で、
皆さん故郷多治見に
改めて「誇」を感じた瞬間でした。




日本一熱い街 多治見ですが、
暦の上ではもう立秋が近づいています。