「雨過天青」
雨上がりのしっとりと水気を含んだ翠によって
茶室は瑞々しい気に包まれました。




令和3年6月26日
皇室ゆかりの 重要文化財 茶室「光華」
東京都庭園美術館 にて
第四回「重文わかる茶会」を開催しました。

「重文わかる茶会」は
茶会の仕組みやマナー、楽しみ方を学ぶ
日本初の「茶会を知るための茶会」です。


◼️立礼席

茶会とは何か?
茶会のマナーやエチケット
趣向を楽しむ方法をご説明致しました。

待合に進みます。


◼待合/広間

待合とは、茶会の趣向を暗示する
大切な場所である事等をご説明しました。


床は私達が裏千家学園 
茶の湯を御指南いただいた

坐忘斎御家元御染筆清苔石上浄
唐代の詩人 王維は青苔日厚自無塵
〈青苔 日に厚うして自から塵無し〉
と詠んでいます。

どのような状況においても、
私達は日々新たな気持ちで
前進しなければならないと
背中を押していただけるように感じました。


私の住んでいる岐阜県では
夏の風物詩、長良川の鵜飼 が始まりました。
水うちわは水に浸して涼を得るうちわで、
岐阜県の伝統工芸品になっています。

茶道は点前ばかりでなく
密接に関わっている事を皆さんに
理解していただく事ができました。


またこちらでは、皆さんと一緒に
菓子の頂き方を学びました。


本日のお菓子は「四

池を愛でながら、
しっとり美しい露地へと進みます。











露地から躙口へ

「露地はただ浮世の外の道なるに
心の塵をなどちらすらむ」

利休居士の露地の心得を解説し、
蹲踞柄杓の扱いを学びます。

躙口の意味や、くぐり方を学び

いよいよ本席へ




◼本席/小間

床は鉄線に半夏生を入れ
釣舟を浮かべました。
美濃の先輩作家である
若尾誠先生の粉青瓷茶垸と
若尾先生が青瓷を志すきっかけとなった
庭園美術館のご協力により実現し、
おもてなしをする事ができました。




第四回「重文わかる茶会」はお客様に
茶の湯の愉しさを感じていただきながら
無事に終える事ができました。

茶道はこのように点前の稽古だけでなく、
和歌や禅語、菓子、花、庭、工芸、
着物、茶室等々、日本の総合芸術

から成り立っています。
必ず誰にも興味がある部分があるはず。

当日も茶室に興味のある男性建築家の
お客様に、茶の湯を學んでみたい
という声を聞く事ができました。






大化の時代から数えて
248番目に、はじめて国書由来である 

左:岡部嶺男先生    右:若尾誠先生

私達はこれからも
伝えていきたいと思います。

・学芸員の板谷さんから茶室「光華」のレクチャー