このところ金融市場はメチャメチャになってます。
去年あたり「庶民は景気の良さが実感できない」なんて言われ、
今年は困った漁師さんたちがクローズアップされましたが、
来年は僕らデザイナーも景気の悪さを実感できる年になりましょう。

そないな折、ふと、この映像を思い出しました。


終わりのはじまり、その後にははじまりのはじまりがある。

これでいいのだ。
世の中、なんだか暗いニュースばかりだけれど、
こんなにも愉快な人がいるのだと思うと、ちょっと救われます。


二人の男女が話している。
雑誌の撮影だろうか、
カメラマンがモデルに指示を出す。
ディレクターはモデルをリラックスさせようと、
にこやかに話しかける。モデルは黙ったまま。
デザイン業界で働くものにとっては、
ごくありふれた風景だけれど、
そこはギンザ・グラフィック・ギャラリー。
はなはだ迷惑であります。

「白 / 原研哉展」を観てきました。
僕が大好きで尊敬する原さん、
願わくは新作ポスターをと勝手に期待していましたが、
白をテーマに、近年の作品を集めたものでした。
http://www.dnp.co.jp/gallery/ggg/

展示は単にグラフィック作品を並べるだけでなく、
自作を材料にしたインスタレーションといった趣です。
大変な手間をかけ、配慮も行き届いたハイレベルなものだけれど、
なんか物足りなさを感じます。
それがなぜなのか、何が足りないのかはわかりません。

ただ、気が散っとっただけかもしれん・・・。

地下の展示は見事のひとことに尽きます。
上階とは一転して壁は真っ黒、
照明も落とした静かな空間に浮かび上がる、三つの装置。
それぞれ超撥水加工をほどこした紙・布の上を水滴が転がり落ちるものです。

屋根をつたうようであり、
雨樋をころがるようであり、
池に流れるようであり、
苔むす岩に残るしずくのようでもある。

東京のど真ん中の、狭く暗いひと部屋に、
はてしない広がりを感じます。
モダンすぎて情緒はなかったけれど、
安らぎに満ちていました。

壁に書かれた著作の一文、禅寺での清掃行為に、
日本人のクリエイティビティを見いだそうとする氏の考えは、
これもまた自分にない思慮の深さとして、心に残りました。

そういやH&Mを見に行くのを忘れとったわ・・・。
二人の若者が話している。
さほど大きくはないものの、
太く渋い、それでいてよく通る声。
好意的にとらえれば良い声と言えるのだけれど、
そこはG8ギャラリー。
はなはだ迷惑であります。

「FASHION / GRAPHIC展」を観てきました。
タイプの違うような違わないような、
植原亮輔さん、菊池敦己さん、平林奈緒美さんの三人展です。
http://rcc.recruit.co.jp/g8/

フライヤーのデザインとはイメージが全然違っていたけれど、
作品をただキレイに並べるだけではない、なかなか良い展示でした。
上手い、完璧な展示を目指すのでなく、ちょっと力を抜いている。
それは手抜きではなく、良い塩梅で軽やかさになっています。
かなり手間をかけていながら、重くなっていないところが、
まさに「FASHION / GRAPHIC」という感じ。

ひとつひとつの作品は全部がチャーミングです。
少々乱暴にいえば、センスと気分まかせ。
作り手もクライアントも、
素直に面白がっている様子がうかがえます。

レイアウトの技術はたいしたことないのですが、
そういう小難しいこととは別次元で、
日本のグラフィック・デザインの、
いま一番面白いところが集まっていると言えそうなハイレベル。
馴染みの飲み屋に遊びに行く気分で、
何度も立ち寄りたいと思える、楽しいものでした。

気が散って、いまひとつエンジョイしきれませんでしたが、
今月は新橋に行く用事が増えそうなので、
また観に行こうと思います。

押忍!
最近、画像だけじゃなく動画を貼り付ける方法を知りました。
一昨日、英米イカ天の動画をのっけましたが、
以前書いたブログにも貼り付けたので、気が向いたら振り返ってみてネ。

そして昨日、アフィリエイトの広告貼付も知りました。
試しにいくつか貼り付けてみたら・・・
なんだかブログが胡散臭くなった気がするなあ。
ブルーベリー・アイはホントにおすすめなんだけど、
報酬が欲しくて提灯ぶら下げてるようにも見える。

デザイン・出版・広告の仕事をしているわけなので、
どんなものなのか体験してみたいと思ってのこと。
これでじゃんじゃん収入を得られる気はしませんが、
仕事上役立つことがあるかもと期待して、
今後も時々やってみるつもりです。

今日、貼り付けたのはこれも長く飲用しているやずやの「香醋」。
飲むようになったきっかけは、
ドラゴンズの立浪選手が試合後にお酢を飲んでるという記事を読んだから。
疲労回復に効果があるそうですが、
ワシはお酢のすっぱいのが苦手なので、
錠剤を飲んでいるわけです。

で、その効果はというと、よくわからない・・・。

ワシ以上に不規則な生活をしている人を見たことがないけれど、
大きな病気もせず、日々健康に過ごせています。
30歳前後の頃にくらべ、疲れにくい体になっている実感もあるけれど、
それはスポーツなどして、ある程度運動する習慣がついたせいでもあるだろうし。

いずれにしろ「お酢はカラダに良い」と、耳にすることは多いから、
それなりの効果はある。ということにしとこ。

熟成やずやの香醋(香酢)

¥1,680
やずや

世界経済、メタメタ。
空売り天国とはこのことです。
不動産なら今から売っても大丈夫そうだもんな~。

そういえば今年のはじめ、マンション・デベロッパの
デザイン部門への就職のお誘いがあったけれど、
やばいだろうと思って断ったっけ。
その頃15万円くらいあった株価も、
今や四分の一になっちゃってます。
自分が空売りしたい会社に就職するバカはいないもんね。
やめといてヨカッタヨカッタ。

今日は日経平均も1000円くらい下げるんじゃないかしら。
明日のリバ狙いで、今日買うって手もあるな。

な~んて言ってる場合じゃありません。
こういうのはちょっと間をおいて僕らの暮らしに影響がある、
というか、デザイン業界もどんどん冷え込んでいくことでしょう。
お~、サブ。
この仕事は大好きだけれど、しがみついて沈没しないよう、
なんか考えとかんといかんかもなあ。

と、身も蓋もないこと書いときながら、
今日はデザイン教室の第二回です。

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デザイン教室・ビギナー向け・その2 本の見方

デザイン年鑑などを見る時、
好き・嫌いだけで眺めるのではなく、
審査員になったつもりで考えるというのが、
見る目を育むひとつの方法です。

図版の扱いが大きいものは、
良作であると思って間違いありません。
逆にいえば、駄作が大きく扱われることはないわけで。
それがどうして良作とされるのか、
訳を考えながら見ることが大事です。
わからないなりに、想像するだけでかまいません。

デザインには理由や意図があります。
どうしてタイトルはこの大きさなのか。
どうしてその位置なのか。
どうして文字は赤いのか。白いのか。
自分がそのポスターのデザイナーになったつもりで考える。

ひとつの遊びとして、自分なりに点数を付けるというのも良いでしょう。
「理由はわからないけれど、キレイだから100点!」でもオッケー。

僕がビギナーの頃にやっていた、
「資料・マーク・シンボル・ロゴタイプ(グラフィック社)」を使った
遊びをご紹介します。
まず、作者のクレジットに視点を合わせないようにして、マークだけを眺めます。
ページ全体の中で「一番良いのはこれだ」と思ったら、クレジットを確認。
作者が亀倉雄策・田中一光・永井一正だったら正解!
無名のデザイナーだったら不正解。
という具合です。
無名だから駄作だとは限りませんが、
著名な人が作ったマークに駄作は少ないと思ってかまいません。
これを見開きごとに続けます。
ただ、それだけです。
続けていくと、自分の選んだマークの作者が、
著名人作である確率があがってきます。
僕はこの方法で、腕をあげました。

つまりはただ、ぼんやり眺めるだけでなく、
なんらかの意識を持って、考えながら見ることが大切なわけです。
わかんなくても良いのです。
先月、イギリスの映画雑誌が「最高の映画ランキング500」を発表しました。
読者1万人、映画関係者150人、評論家50人でセレクトしたそうな。
ランキングなんてもんはさ、
なんて堅いこと言わずに見ると案外楽しいものです。
http://www.empireonline.com/500/default.asp

タケシの映画が一本も入ってないのが意外です。
イギリス人の好みじゃないのかな。
「座頭市」なんかは「キル・ビル」よりずっと面白いと思うけど。
そういやジャームッシュも入ってないな。
ジョン・ウーやウォン・カーワイが入ってないのは
なんとなく理解できたりして。

個人的には最高に好きな映画のひとつ、
エミール・クストリッツァの
「アンダーグラウンド」が見あたらないのが残念でした。

ところで映画のオープニングタイトル、
主要キャストやスタッフのクレジットが出る部分って、
監督じゃない別の人が作ることもあるってご存じでしょうか。
古い映画などで、タイトルフィルムがやけにグラフィカルなのを、
グラフィックデザインの巨匠、ソウル・バスなんかが作ってたりします。

近年有名なのはカイル・クーパー。
「セブン」で名をあげた人ですが、
洗練されたデビッド・カーソンって感じといえば想像できるかな。
かなりカッコイイです。

そういう僕も昔作ったことがあります。
いまだ無名の喜井竜児監督処女作、タイトルは・・・忘れた!
高校時代の8ミリ映画ですが、
文化祭で上映してバカ受けだったのが良い思い出です。
僕はプロ野球観戦が大好き。
パ・リーグはライオンズが優勝を決めましたが、
セ・リーグはタイガースの失速とジャイアンツの快進撃で、
最後まで目が離せなくなりそうな、
面白い展開になっています。
伝統の一戦なんて言われますけれど、
シーズン終了直前にかように面白くペナントを争うなんて、
何年ぶりのことでしょう。
今日は甲子園球場で「直接対決」です。

近年、とても気になる言葉。
スポーツ、特に野球で使われることが多い「直接対決」ですが、
かなり違和感を感じます。
「対決」って相対して勝負を決めることですから、
「直接」なんんて付けなくても良いはず。
逆に間接的な対決なんてあり得ないし。

ひどいのは「イチロー対松井の直接対決!」なんての。
松坂とイチローは対決しますが、
イチローと松井は別々のところでプレーしてます・・・。
以前、本人もインタビューでそうこたえていました。

僕は間違った日本語だと思っているけれど、
昔は使わなかったNHKも、堂々と使うようになっちゃったしなあ。
ま、NHKも信用できるものとは思ってませんが。

日本語学者の方にお会いする機会でもあれば、
ぜひ聞いてみたいところです。
このブログをはじめたきっかけは前にも書きましたが、
デザイナーを志す知人へのアドバイスを留め置くことでした。
今や彼は目的を棚の上に置いてしまったけど。

僕はいま、フリーのグラフィック・デザイナーとして
ひとりで細々とやっていますが、
以前のようにいずれまた何人かのスタッフと一緒に、
まとまった仕事も受けられるような
デザイン事務所にしたいと考えています。

新しいスタッフを採用する場合、
基本的に未経験者を採用することにしています。
それはデザインに対する考え方や姿勢などの方向性を共有したいから。
キャリアを積んだ人は即戦力になるけれど、
ベースになる考え方からワシ流を覚えてもらえれば、
スムーズで気持ちよく、長く一緒に仕事が出来ると思うのです。

そうした時の準備のためにも、
このブログでデザイン教室を続けていくことにしました。
野球の「野村ノート」みたいなものをまとめておけば、
自分のために役立ちそうだし、
学生さんやビギナーのヒントくらいにはなるでしょう。

一般的なデザインスクールでは、
アプリケーションの使い方を教えることが主流のようなので、
それ以外の足りない部分を補えるようにと考えてもいます。
以前、スタッフ採用面接を行ったとき、
パソコンスクールに通ってデザイナーを目指す人が多いことを知ったので、
それらの人の手助けになればと思ってのことです。

誰かの役に立とうなどと思っていないといいつつ、
この道を目指す人がいれば、応援したいと思うわけですよ。

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デザイン教室1・名前を覚えよう

デザイン教室第一回はかなり初歩的なところから。
はじめて出勤したデザイン未経験のスタッフに、
アドバイスする気分でスタートします。
毎回じゃなく、気が向いた時に書いていきます。

デザイナーを志すなら、現在活躍している
デザイナー・アートディレクターの名前を覚えよう。
とりあえずADC年鑑とJAGDA年鑑を見てください。
受賞作品はもちろん、作品が大きく扱われているものは
良作と考えて間違いないので、それらのADから覚えてください。

高価な本なので立ち読みでもかまいません。
東京都内ならデザイン本を多く扱っている書店もたくさんあります。
本は優しく大切に扱ってください。
そういう心がけも大切です。

休日のデートで美術館に行ったら、作家の名前を覚えよう。
メインの企画展は意識しなくてもアタマにはいるでしょうけれど、
常設展示などで知らない人の2~3人だけでも覚えたいところです。

名前が覚えられたら、できるだけ身近な人のように感じること。

名前と一緒に作風がわかります。
本じゃなく、街中などでも作品を見つけることができるようになります。
作者にもっと興味がわくようになります。
憧れるようになったりします。
その人を目標に頑張ろうと思うようになれたりします。

技法や技術論に興味がわくようになります。
専門書を読んだりするようになります。
技術的な知識が豊富になります。

知識が増えてすぐにデザインの能力が高まるわけではありませんが、
自作の理論的な根拠になります。
仕事をすすめていくうえで、
クライアントに対する説得力と得られる信頼感が高まります。

自分の知っている世界・知識の範囲だけでデザインするのもかまいませんが、
たとえば煮詰まった時など、
佐藤可士和さんのSMAPのポスターみたいに、
色の塗り分けだけでデザインするという手もあるなと気づいたりします。

アプリケーションの使い方を熟知していれば、
オペレーターにはなれますが、
天才という例外を除いて、十分とは言いにくい。
デザイナー・アートディレクターの名前を覚えることは、
デザインの知識を幅広く身につけるための、
第一歩でもあるのです。
080925

先週、ミーティングでテレビのチーフプロデューサーから、
そして一昨日会ったサチコさんからも薦められた本、
落語家・立川談春師匠著「赤めだか」を読みました。

前座から真打になるまでの修業時代を綴ったエッセイ。
オモロエピソード満載で、ぐいぐいと引き込まれました。

僕も二十代前半に、つらい修業経験があります。
先生には感謝するばかりですが、
今でも少し恨んでいるというのが正直なところです。

そないな経験は誰にでもあると思うのですが、
そこは談志師匠のお弟子さん。
僕などとは比べようもなく、
本当に大変な思いをしたことでしょう。
他人の不幸や苦労は度が過ぎるとこれほど面白いものはありません。

前座時代、談志師匠に言われたという言葉がとても印象的です。
「修業とは矛盾に耐えることだ」

僕はそういうのを真っ当なこととは思えません。
教える側の都合、不器用、無責任を押しつけることを、
正当化するだけのようにも思います。
でも、逆にそうした中から育つものとか生まれるものとか、
何か伝わるものがあるような気もします。
反骨精神とか苦労をバネにという単純なものじゃなく。

いや、矛盾に耐えた自分を認めたいだけなのかもしれんなあ。

などと、僕は少々真面目に考えるところもあったりしましたが、
気楽にエンジョイしたいだけの人にもオススメします。
落語に興味がある人なら楽しめますよ~。
帯には「マスコミ、各界で大絶賛の嵐」とも書かれています。

先日聞いた落語と合わせ、談春師匠が大好きになりました。
しかし談春師匠、僕よりふたつ年下ですが、
見た目はえらいオッサンくさいな。