
先週、ミーティングでテレビのチーフプロデューサーから、
そして一昨日会ったサチコさんからも薦められた本、
落語家・立川談春師匠著「赤めだか」を読みました。
前座から真打になるまでの修業時代を綴ったエッセイ。
オモロエピソード満載で、ぐいぐいと引き込まれました。
僕も二十代前半に、つらい修業経験があります。
先生には感謝するばかりですが、
今でも少し恨んでいるというのが正直なところです。
そないな経験は誰にでもあると思うのですが、
そこは談志師匠のお弟子さん。
僕などとは比べようもなく、
本当に大変な思いをしたことでしょう。
他人の不幸や苦労は度が過ぎるとこれほど面白いものはありません。
前座時代、談志師匠に言われたという言葉がとても印象的です。
「修業とは矛盾に耐えることだ」
僕はそういうのを真っ当なこととは思えません。
教える側の都合、不器用、無責任を押しつけることを、
正当化するだけのようにも思います。
でも、逆にそうした中から育つものとか生まれるものとか、
何か伝わるものがあるような気もします。
反骨精神とか苦労をバネにという単純なものじゃなく。
いや、矛盾に耐えた自分を認めたいだけなのかもしれんなあ。
などと、僕は少々真面目に考えるところもあったりしましたが、
気楽にエンジョイしたいだけの人にもオススメします。
落語に興味がある人なら楽しめますよ~。
帯には「マスコミ、各界で大絶賛の嵐」とも書かれています。
先日聞いた落語と合わせ、談春師匠が大好きになりました。
しかし談春師匠、僕よりふたつ年下ですが、
見た目はえらいオッサンくさいな。