タイトルに惹かれて読んでみた。著者さんのプロフィールには魂カウンセラーと書かれている。2020年2月初版。

 

 

【世魏=女鬼神=女神の荒魂】

 今こそ「鬼」という存在の本当の姿を多くの人にお伝えすべき時がきたのだと腹をくくって、私はこの本を書くことにしました。・・・(中略)・・・。鬼は龍よりもはるかに大きな力を持っているのです。天地を操るほど、その力が強すぎたことから、人間の長い歴史の中でわけあって「悪いもの」とされてしまった存在なのです。

 わたしは、そんな人間の想像を超えるような力を持つ鬼のことを、独自の言葉で呼びます。

「よぎ」です。(p.6-8)

 見えない世界から降りてきた言葉が「よぎ」。しかし意味不明。やがて漢字でも降りて来た文字は「世魏」だったと書かれている。

 その時にはじめて、世魏とは鬼のことであるとわかりました。(p.9)

 神々には、人間と同じように、荒魂(荒々しい側面)と和魂(穏やかで優しい側面)という二つの姿があるけれど、

 世魏とは女神の荒魂であり、女神と一対でもあり、また女神に仕える神使いでもあります。それゆえ、わたしは世魏を「女鬼神」とも呼んでいるのです。(p.32)

 新しき世には、女神と鬼神の力が広きにわたって必要になってきます。女神の美しさと世魏の力強さが、これからのわたしたちには必要不可欠なのです。(p.117)

 

 

【一億総卑弥呼時代】

 よく知られているところでは、邪馬台国の卑弥呼が「鬼道」と呼ばれる鬼を味方につけるまじないの力を使って様々な奇跡を起こし、人々を厄災から救ったと言われています。

 ・・・(中略)・・・。令和とは、「平和と安寧」を意味します。そしてこれからの時代は、まさしく卑弥呼のような女性性の具現化が始まっていきます。

 わたしは令和の世は「一億総卑弥呼時代」だと思っているのです。だれもが自分の大いなる不思議な力を取り戻して、一人ひとりが自分の魂の思いに従って、それぞれに自分の個性の花を自由に咲かせていく時代になるということです。(p.9-10)

 “卑弥呼のような女性性の具現化” とあるけれど、これって、「女性は本来、卑弥呼のように鬼道を用いることができるほどの霊的資質を持ってるんだから、それを発揮しなさい」🐭ことだろう。

 下記リンクの幾つにもあるように、日本の歴史には、高度な霊力を持つ大巫女さんたちのことは殆ど何も記されていないけれど、大巫女さんたちが、背後で日本を守ってくれてきたのだということを知って、女性の皆さんが「日本を守る」という “自覚” 🐭か “意識” をもってくれたら、今後の日本国はうまく進んでゆくだろう。

  《参照》  『 【宇宙の創造主:マスター】との対話① 』天無神人(ヒカルランド)《後編》

         【巫女たちのルーツと「命の繋がりの神の概念」】

         【卑弥呼】

         【日本は、表の父系天皇、裏の母系巫女による統一国家】

  《参照》  『日本の神々と天皇家のルーツ』天無神人(ナチュラルスピリット)《中編》

         【大巫女の御魂がいらっしゃる神社】

  《参照》  『日本の神々と天皇家のルーツ』天無神人(ナチュラルスピリット)《後編》

         【日本は、女神の神力でつくられた国】

 繰り返しになるけれど、今後は、女性の意識と自覚が大きな力となって、日本の進化を推進してゆく。男は、殆ど役には立たないだろう。

 だから、スピリチュアルが好きな女性の皆さんは、日本史の中に埋もれている巫女・神巫女・大巫女さんたちのことを詳細に記述してくれている、上にリンクした天無神人(アマミカムイ)さんの著作2冊を、自ら購入し精読してほしい。

 

 

【鬼気と龍気】

 鬼神の鬼気は天から地に向かって流れるのに対して、龍神の龍気は地から天に向かう気流です。龍神と鬼神の相性と申しますか、双方の気質はとてもよく合う波動でもあります。(p.37)

 卑弥呼は「龍気と鬼気の両方をつかえた」ことが下記リンクに記述されている。

《参照》  『日本の神々と天皇家のルーツ』天無神人(ナチュラルスピリット)《後編》

         【市杵島比売・卑弥呼・瀬織津姫】

 (徳川家が)260年もの間、世を治めてこれたのは、決して戦略がうまいだけではなくて、上手に鬼気の流れを使っていたのでしょう。

 鬼気の流れに入り込むと、わたしたちでも黙っていても運がよくなったり、なにか見えない力に動かされていたりする状態になります。ぜひこの力を使ってみてください。(p.109)

 

 

【さまざまな世魏たち】

 幾つもある「世魏」の名だけ見ても、何が何だか分からないので、“荒魂の世魏” に対応する “和魂の女神” と “その働き” を書き出しておいた。

荒魂・・和魂    働き

風魏・・志那都比  進むべき道に後押ししてくれる

雷魏・・保食女神  行動するエネルギーをくれる

木魏・・柧津媛命  自己犠牲から解き放ってくれる

水魏・・速秋津姫  心に安寧を導いてくれる

花魏・・木花咲弥姫 良縁をもたらす

天魏・・卑弥呼   人を見守り悪を懲らしめる

地魏・・埴山姫   動じない心を与えてくれる

透魏・・菊理姫   ひらめきと直観力を授けてくれる

炎魏・・興津比売  あなたを守る浄化と再生

龍魏・・善如龍王  野望を最速で叶えてくれる (p.52-85)

 自分と相性のいい「世魏」を知るためのチェックテストも記述されている。

 

 

 第4章には、鬼神の力をもらえる、全国の神社やゆかりの場所や伝説が、いろいろ記述されているのだけれど、その中から4つ。

 

 

【鬼神社】

 鬼神社という神社が弘前にあります。

 坂上田村麻呂は青森まで北上して、蝦夷討伐を行いました。・・・(中略)・・・、降伏した者たちを国の平安を創るための労働力として生かしました。

 本来はアテルイをその棟梁にしたかったのだと思います。それは叶いませんでしたが、人々のために働いた蝦夷たちを弘前の土地の人は、手厚く感謝して祀ったのです。朝廷に逆らうものは、鬼として成敗されていたので、地名にも神社にも鬼という名が付いています。しかし「良い鬼」ということで、鬼の文字の上のツノ(点)が付いていません。(p.131-132)

 鬼神社は、岩木山の東側、弘前市鬼沢にある。

  《参照》  『火怨(下)』高橋克彦(講談社)《3/3》

           【蝦夷に関する都の決済】

           【詮議は同等なものに対して行うもの】

           【斬首】

 熊野本宮大社の宮司さんは代々「九鬼」さんなのだけれど、こちらも正しくは、鬼の文字の上のツノ(点)が付いていない。熊野本宮大社で頂いた色紙のお名前で確認できる。

 

 

【武田信玄の兜】

 武田信玄の兜には鬼が描かれています。(p.141)

 へぇ~、初めて知った。川中島の合戦の時に被っていた兜なのだけれど、テレビドラマの映像で覚えているのは、ふさふさの白い毛が付いている兜という印象だけ。

 ネット情報によると、この兜は、「諏訪法性兜」と言い、「諏訪大明神そのものである」というような意味があり、その兜をかぶっている信玄こそが諏訪大明神の化身である、と書かれている。

 諏訪大明神は、龍神さんなのだけれど、そこに鬼の絵。

 龍気と鬼気に守られることを掛けていたのだろうか。

 

 

【貴船神社の牛鬼】

 京都ほど鬼伝説の多い場所はないと思います。・・・(中略)・・・。

 貴船神社にも様々なさまざまな出説がありますが、牛鬼伝説もあって、牛鬼をお祭りした小さな祠がひっそりとございます。貴船大神が降臨した際、その従者として、仏国童子を連れていたと言います。この仏国童子が牛鬼だったと言われているようです。(p.147-148)

 貴船神社の本宮のすぐ裏手に、「牛一社」という小さな祠があり、

 御祭神 木花開耶姫命(古伝に牛鬼)と書かれている。

 

 

【稲荷鬼王神社】

 東京は、新宿の歌舞伎町に稲荷鬼王神社があります。

 ここでも鬼は悪者ではないということ、そして熊野から鬼王権現(月夜見命、大物主命、天手力男命の三神を指す)を勧請してきたという由来が書かれておりました。ただ鬼王権現というものは現在、日本で唯一この神社だけにあるそうです。偶然かもしれませんが、平将門の幼名は鬼王丸と言いますから、朝敵となった将門を鬼王権現としてお祀りしたのかもしれません。(p.139)

 ここでも平将門さん関連。朝廷に逆らえば鬼だけれど、地元では英雄ですから。

  《参照》  『日本国史(上)』田中英道(育鵬社)《後編》

          【平将門と日高見国】

 この神社に行く機会がある人は、鳥居の左下の小さな狛犬さんに声をかけてあげてください。そして、鬼の鉢に「もっともっと軽くなるよ」と声をかけてあげてください、とのことです。

 

<了>